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Channel: 録画人間の末路 -
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定番ソフト、TMPGEncVideoMasteringWorks6がDivXのHEVCに対応

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個人的な連絡その他は全部モバイル系のメアドにしてしまったので、来るメールのほとんどが宣伝ばかりで読み飛ばすばかりになってしまったPC用メール。その中にこの間DivXからのメールがありまして、それによるとPEGASYSのTMPGEncVideoMasteringWorks6(TVMW6)がDivXのHEVC出力に対応した、ということでした。

ああ、まだあの話生きていたんだ。そもそもPEGASYSはTVMWがまだ5しか出てなかった時期に「DivX HEVC採用」って話は出ていたんです。が、ふたを開けてみれば6で採用したHEVCエンジンは5
でも使っていたx264の流れをくむx265で、DivXは従来形式がそのまま使えるだけでした。それで結局DivXの話はご破算になったと考えていたんですが、どうやら契約は生きていた模様で、この5月14日にようやく搭載となりました。なお、DivXはこれを記念してメール受信者に割引クーポンを配布しているのですが、そのお値段9999円。何かしらソフトをPEGASYSに登録してあるユーザーなら9740円で買えちゃうんであまりお得感はないですが。
これによってなぜか2種類の異なるソフトウェアHEVCエンジンを装備することになったTVMW6。どう区別してるんだろ。PEGASYSサイトでは4K向け、という扱いでDiX HEVCを搭載しているようですけど、うーん試してみたい。でも、もう体験版は使っちゃったし・・・。いいや、買っちゃえ(^^;)

と、いうわけでこれをキッカケに買ってしまいましたTVMW6。先にあげた登録ユーザー優待版です。5を今後使わないのならアップグレード版でさらに安く、という手もあったのですが、まぁ一応とっておこうかと。まだH.264で十分ですしそういうケースなら使い道はありますしね。今まではエンコードメインのCore i7 4770機にインストールしてあった5ですがこれを6にチェンジして5はAPU機で使おうと思います。出番は少ないでしょうが手が足りない時には使えますから。
それはまぁおいといて。さっそくHEVC両エンジンを使ってみましょう。4Kを使えれば一番いいのでしょうが、残念ながらわたしはそういう映像を使うことはありませんし、使う人もまだほとんどいないでしょう。わたしらが欲しいのははあくまで2KのMPEG2を高速高画質に変換してくれるソフトでありエンジンです。というわけで今回は今までもたびたび使ってきた

・1920x1080・13:30の映像を24fps化
・1440x1080・48:00の映像を30fpsのまま

PCは
Core i7 4770
DDR4-1600 8GB
内蔵GPU
Windows7 Ultimate

の条件で、x265を使ったH.265/HEVCとDivX HEVCの両方で出力してみます。ビットレートは2Mbpsの最大6Mbps。あとは可能な限りデフォルトのまま、基本的には1passVBRです。ちなみにDivX HEVCはCBRとVBRしか使えず、H.265/HEVC出力での"固定品質"に相当するものはありません。
まずはエンコード時間を計ってみましょう。確かDivXサイトでは「DivX HEVCはx265より速い」みたいなことが書いてありましたので楽しみです。

1920x1080x13:30x24fps
H.265/HEVC  23分11秒
DivX HEVC  26分38秒

1440x1080x48:00x30fps
H.265/HEVC  1時間43分59秒
DivX HEVC  1時間19分54秒

1440x1080の方は事前の予想通りDivXがかなり速いですが1920x1080では逆に遅くなっています。念のため同じ1920x1080動画を30fpsで出力してもx265・26分、DivX27分とやはり若干遅いのです。動画としては軽めだと思ったのですがエンコーダーによるクセなのでしょうか。軽い動画を速く処理することはできないけど重い動画を速く処理するのは得意とか。なんとなく不安を感じる特徴ではありますが。

思った以上にクセのありそうなDivX HEVCですが肝心の画質の方はどうでしょうか。2Mbpsというのは1920x1080なら厳しくても仕方ありませんが1440x1080ならそこそこいい画質を保ってほしいと思うビットレートです。で、わたしの目で見た限りではH.265/HEVC、つまりx265を使ったケースが断然上でした。昔から暗部の表現は苦手としているDivXですが、そこのつぶれが極めて激しく、本来細かいノイズが発生している映像(そういうのをわざと選んでいるのです)がブロックノイズでつぶれてしまっています。実はx265でもこのビットレートでは褒められたものではない粗さになってしまうのですが、色諧調の縞模様が大きく発生しているDivXの方が印象がずっと悪いのです。また、その縞模様がx265でも発生する箇所に至ってはDivXではまるで古い電波の表現のような、縞というより幕というちょっと気持ち悪い画が出来てしまい、鑑賞用としては厳しいものがあります。これはDivXが遅かった1920も速かった1440も同様でした。

そういうわけで我々向けとはいいがたい機能となっている印象のDivX HEVCでした。確かに速い時もありますがが、速さを優先するならH.264/AVCで出力することを選んだ方がいいと思いますし。やはりPEGASYSの言うとおり4K前提? それとも契約上搭載せざるを得なかっただけとか。昔のDivXを知っている人間としては少し残念ですが、結果が全てですから仕方ないですね。

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