これはわたしにとってはまさに朗報と言っていいニュースでした。
個人向けWindows Vistaのサポート期間が2017年まで延長、7は2020年まで
つい最近まで、VistaはBusinessを除き、2012年4月でサポートは切る、とされていたのです。つまり、個人のVistaユーザーは足切りするという宣言でした。Vistaより先に発売されたXPですら2014年4月までサポートが続くというのに、これはあまりな措置です。Vistaでは正常動作しても7ではうまく動作せず、かつ7のXPモードでは重すぎてまともに動作しないソフトを愛用している身としては、4月以降どうしようと思っていました。ソフトが使えなくなるのも嫌だし、サポートのためだけにまた7を買うのも嫌です。セキュリティホールが見つからないことを期待してセキュリティソフトだけのガードで使い続けようか、それともインターネットに一切つながずに別のパソコンとLANでファイルのやり取りをするだけのローカル動画専用パソコンにしてしまおうか、などと本気で悩んでいただけに助かりました。
確かにWindows7を併用していると、Vista特に64bit版がいかにもっさりとしか動いてくれないかはよくわかります。最近のソフトには7でしか動かないソフトも少しずつ出てきました。それでも、XP以前は動作せずにVistaと7だけは動作する、というソフトの方がまだまだ多いですし、XP/Vista/7の中でVistaだけ動かないなんていうソフトはほとんどありません(前に一度だけ、購入したハードウェアのユーティリティソフトがXP用と7用しか用意されていなかった、という例はありますが)。ひょっとしたらVistaは一番動作するソフトの多いOSかも知れないのです。それに、デフォルトでファイルの自動整列が確実に解除できるなど、7にはない利点もあります。7でもユーザーの開発したパッチで自動整列の解除ができるようにはなりましたが、なぜか解除できないフォルダがあったりドライブ一覧の表示が変わってしまったりで必ずしもVistaと同等にはなりません。いいかげん古くなったXPから7ならともかくVistaから7への移行はユーザーとしては歓迎できるものではないのです。
だいたいBusinessバージョンはまだサポートが続くわけですから、他のバージョンのサポートも同様に続けてもマイクロソフトにとってたいした手間ではないはずです。個人ユーザーに限って簡単に切ろうとしたのは、ひょっとしたら(ここからは例によってわたしの妄想予想です)どこかの国の放送形態の高速移行の時のように買い替え需要を狙ったのかもしれません。当然7の方がVistaより優れている点も多数ありますから、Vistaユーザーはつつけば簡単に7に移行してくれると考えたとしても、不思議ではありません。
ですが、今のユーザーというのはそう簡単に買い換えてくれないでしょう。ヘタをすれば「じゃぁもうパソコンいいや」と言われるかも知れません。そんなことを言っている人間を少なくとも一人知っています、誰あろうわたしの弟なんですが。弟は3年前に福箱で買ったVistaのノーパソをいまだに使っていますが、この間Androidウォークマンを買ってからは、情報をネットに書き込んだりする習慣がないので「パソコンじゃなくてもこっちでいいや」という考えに少しずつなりつつあるのです。このままWindowsよりもAndroidの操作になれていったら、Vistaのサポート終了後は家で使うパソコンもWindowsPCではなくてAndroidのタブレットPCを選んでいた可能性は非常に高かったのです。IT機器においてWindowsの影響力が弱まっている今、少なめとは言えそれなり数のユーザーが存在する個人向けVistaを切るのは、買い替え需要どころかパソコン離れを加速しかねない行為でした。マイクロソフトの思惑がそこにあったかどうかはわかりませんが、正解であったと思います。Windows8までの貴重な時間稼ぎになるでしょう。
全く別の話。
最近、雑誌デジタルAV機器専門誌「HiVi」を読むようになりました。ここで取り上げている機器はとても手が届かないような高級機ばかりなのでわたしの範囲外だったのですが、先日マスコミ関係で唯一WOWOWのロゴいれを批判する記事が(ほんのちょっとだったけど)掲載されたのを見て以来、なんとなく毎号チェックするようになったのです。今号の個人的注目はウルトラバイオレットの話。AVユーザーの持つBDなどのパッケージのコレクション欲と新たなビジネスとしてクラウド視聴を推進したいソフト提供側の両方の思惑を同時にかなえるため、BDソフトのパッケージを買ってIDを登録すると、3台までの機器(タブレットやスマートフォンを想定している模様)でストリーミング配信を受けられるか、12コピーまでのダウンロードサービスを受けられるというものとのことです。もちろん日本では例によってコピーは無し、ってことになる可能性は大いにありますので、ダウンロードコピーを想定しているということだけは記憶にとどめておくべきでしょう。スマートフォンなどで映画のような長時間コンテンツの配信を受けられてもしょうがないとも思うので、ひょっとしたら特典映像の配信などにとどまる可能性もあります。
しかし、この雑誌の記事は本当にすごいなぁ。特集とかで取り上げているわけではありませんが、レコーダーで再生環境を作る際に「振動源を断つため」として、なんとB-CASカードに鉛の制静シートを貼って画質や音質を向上させるということをやっておりました。いやー、B-CASカードが音質を落とす一因になるとは、全く思いつきませんでした。ネットで「記録しておくHDDで音質が変わる」とか書くと揶揄の対象になりますが、その実験もやってます。B-CASカードの振動による音質を聞き分けられる環境さえあればHDDによる音の差を本当に聞き分けられるのかも知れませんね。
うーん、B-CASカードなしで規制だけ強要できるTRMPを本当に望んでいたのは映画界で、ここまで考えていたのかも。
HiVi (ハイヴィ) 2012年 03月号 [雑誌]ステレオサウンドステレオサウンド
個人向けWindows Vistaのサポート期間が2017年まで延長、7は2020年まで
つい最近まで、VistaはBusinessを除き、2012年4月でサポートは切る、とされていたのです。つまり、個人のVistaユーザーは足切りするという宣言でした。Vistaより先に発売されたXPですら2014年4月までサポートが続くというのに、これはあまりな措置です。Vistaでは正常動作しても7ではうまく動作せず、かつ7のXPモードでは重すぎてまともに動作しないソフトを愛用している身としては、4月以降どうしようと思っていました。ソフトが使えなくなるのも嫌だし、サポートのためだけにまた7を買うのも嫌です。セキュリティホールが見つからないことを期待してセキュリティソフトだけのガードで使い続けようか、それともインターネットに一切つながずに別のパソコンとLANでファイルのやり取りをするだけのローカル動画専用パソコンにしてしまおうか、などと本気で悩んでいただけに助かりました。
確かにWindows7を併用していると、Vista特に64bit版がいかにもっさりとしか動いてくれないかはよくわかります。最近のソフトには7でしか動かないソフトも少しずつ出てきました。それでも、XP以前は動作せずにVistaと7だけは動作する、というソフトの方がまだまだ多いですし、XP/Vista/7の中でVistaだけ動かないなんていうソフトはほとんどありません(前に一度だけ、購入したハードウェアのユーティリティソフトがXP用と7用しか用意されていなかった、という例はありますが)。ひょっとしたらVistaは一番動作するソフトの多いOSかも知れないのです。それに、デフォルトでファイルの自動整列が確実に解除できるなど、7にはない利点もあります。7でもユーザーの開発したパッチで自動整列の解除ができるようにはなりましたが、なぜか解除できないフォルダがあったりドライブ一覧の表示が変わってしまったりで必ずしもVistaと同等にはなりません。いいかげん古くなったXPから7ならともかくVistaから7への移行はユーザーとしては歓迎できるものではないのです。
だいたいBusinessバージョンはまだサポートが続くわけですから、他のバージョンのサポートも同様に続けてもマイクロソフトにとってたいした手間ではないはずです。個人ユーザーに限って簡単に切ろうとしたのは、ひょっとしたら(ここからは例によってわたしの妄想予想です)どこかの国の放送形態の高速移行の時のように買い替え需要を狙ったのかもしれません。当然7の方がVistaより優れている点も多数ありますから、Vistaユーザーはつつけば簡単に7に移行してくれると考えたとしても、不思議ではありません。
ですが、今のユーザーというのはそう簡単に買い換えてくれないでしょう。ヘタをすれば「じゃぁもうパソコンいいや」と言われるかも知れません。そんなことを言っている人間を少なくとも一人知っています、誰あろうわたしの弟なんですが。弟は3年前に福箱で買ったVistaのノーパソをいまだに使っていますが、この間Androidウォークマンを買ってからは、情報をネットに書き込んだりする習慣がないので「パソコンじゃなくてもこっちでいいや」という考えに少しずつなりつつあるのです。このままWindowsよりもAndroidの操作になれていったら、Vistaのサポート終了後は家で使うパソコンもWindowsPCではなくてAndroidのタブレットPCを選んでいた可能性は非常に高かったのです。IT機器においてWindowsの影響力が弱まっている今、少なめとは言えそれなり数のユーザーが存在する個人向けVistaを切るのは、買い替え需要どころかパソコン離れを加速しかねない行為でした。マイクロソフトの思惑がそこにあったかどうかはわかりませんが、正解であったと思います。Windows8までの貴重な時間稼ぎになるでしょう。
全く別の話。
最近、雑誌デジタルAV機器専門誌「HiVi」を読むようになりました。ここで取り上げている機器はとても手が届かないような高級機ばかりなのでわたしの範囲外だったのですが、先日マスコミ関係で唯一WOWOWのロゴいれを批判する記事が(ほんのちょっとだったけど)掲載されたのを見て以来、なんとなく毎号チェックするようになったのです。今号の個人的注目はウルトラバイオレットの話。AVユーザーの持つBDなどのパッケージのコレクション欲と新たなビジネスとしてクラウド視聴を推進したいソフト提供側の両方の思惑を同時にかなえるため、BDソフトのパッケージを買ってIDを登録すると、3台までの機器(タブレットやスマートフォンを想定している模様)でストリーミング配信を受けられるか、12コピーまでのダウンロードサービスを受けられるというものとのことです。もちろん日本では例によってコピーは無し、ってことになる可能性は大いにありますので、ダウンロードコピーを想定しているということだけは記憶にとどめておくべきでしょう。スマートフォンなどで映画のような長時間コンテンツの配信を受けられてもしょうがないとも思うので、ひょっとしたら特典映像の配信などにとどまる可能性もあります。
しかし、この雑誌の記事は本当にすごいなぁ。特集とかで取り上げているわけではありませんが、レコーダーで再生環境を作る際に「振動源を断つため」として、なんとB-CASカードに鉛の制静シートを貼って画質や音質を向上させるということをやっておりました。いやー、B-CASカードが音質を落とす一因になるとは、全く思いつきませんでした。ネットで「記録しておくHDDで音質が変わる」とか書くと揶揄の対象になりますが、その実験もやってます。B-CASカードの振動による音質を聞き分けられる環境さえあればHDDによる音の差を本当に聞き分けられるのかも知れませんね。
うーん、B-CASカードなしで規制だけ強要できるTRMPを本当に望んでいたのは映画界で、ここまで考えていたのかも。
