前回は買い物、組立て、配送まで済んだところで終わりになりましたので、今回は第二部。ある意味こちらが本番、PCをテレビとつなげてAVプレイヤーとして使います。
こういう使い方は別に珍しいことではなく昔からホームシアターPC(HTPC)などと呼ばれてよく使われています。これはそこらのDVDプレイヤーなどより良いグラボを搭載したPCのほうが再生能力が高いうえ、設定に柔軟性があって好みの画質を作りやすいからです。ただ、昔はテレビとの接続がアナログ、S端子だとかコンポーネント接続だったため、PC内のノイズを如何に押さえ、映像に悪影響を与えないかが問題でした。よく言われたのが
・HDDやDVDなどをつなげる電源ケーブルをねじって干渉ノイズを相殺させる。出来れば三つ編みにする
・CPUファンのコネクタをマザーボードにつなげず、電源ユニットから直接取る
・筐体は重めのがっしりしたものを利用する。下部には重しを入れ、振動しやすい部分には鉛を貼って揺れを抑える
・HDDやDVDは全部のネジをしっかり固定する。あとで外しやすいからと言って片側しか止めないなどもってのほか
などなど。今の電源ケーブルは三つ編みしにくいですし、CPUクーラー電源コネクタをマザーにつなげないで使うと故障の元ですから現在では通用しませんけどね。その代わりに出力がHDMIでよくなり、内部の質も上がりましたから適当に組み立てるだけでも充分使えるHTPCになります。もちろん振動や干渉ノイズの悪影響は皆無ではありませんので気をつけるにこしたことはないのですが、Mini-ITX規格が出来、HDDの代わりに駆動部分のないSSDが使え、さらにはAPUのおかげでグラボ不要の高画質が実現できるようなったので普通にリビングにおけるHTPCがものすごく簡単に実現できるようになりました。
基本的にはディスプレイの代わりにテレビのHDMI端子につなぐだけ。音もそこから出ますからとりあえずなにもしなくてもOKです。もちろんこだわりたければS/PDIFやアナログの5.1chもデフォルトで対応していますし、PCI-ExpressやUSBも空いていますのでオーディオボードやサウンドユニットを追加してより高音質を狙ってもいいでしょう。PCですからこだわり次第でどうにでもなります。
最初に起動したときはAMD Catalyst Control Centerを開いて初期設定を済ませておきましょう。
・"マイ デジタル フラット パネル"を開き、真ん中の"スケーリング オプション"からスキャンの設定を行う。最近のデジタルテレビなら一番右のオーバースキャンに。これをやっておかないと画面の周りが真っ黒な額縁映像になっていることがあります。
・フルHDテレビの場合、すぐ下の"HDTV サポート"から1080p60(1920x1080@60Hz)を適用する。それ以外のテレビの場合は"追加"して適当にあわせる
さらに"ビデオ"の項目を設定し、お好みの映像を作り出します。色はそれこそテレビとのバランスで好きなように。後は"品質"ですが。
"縁拡張" 映像のシャープさが物足りない時に。
"デノイズ" フィルム時代の古めのテレビドラマなどに出るアナログノイズ除去に。効果絶大です。
"モスキートノイズ除去"&"ブロック解除" いずれもデジタルノイズ除去機能。テレビ番組ソースの場合ものによって
"輪郭矯正解除" これ、なんだかよく分かりにくいですがいわゆる「マッハバンド」を滑らかにする機能です。わたしが前にやった実験ですが
Image may be NSFW.
Clik here to view.
IntelHDGpaphic4600(Core i7 4770)では静止画でもこのようにクッキリでる縞模様が
Image may be NSFW.
Clik here to view.
Kaveri(A10-7850K)では全く分からなくなってしまうほど補正されてしまう強力な機能であることが確認されています。動画だとこの10倍くらい性能差がはっきりでます、ちなみに。
"ダイナミックコントラストを有効にする" コントラストを「強める」のではなく「自動調整する」なので基本入れっぱなし
"高度なアーキファクト除去を有効にする" これも分かりにくいですが映像を拡大したときの画質修正機能が有効になります。わたしは用があるとき以外は切ってます。
"インターレース解除" Kaveriの場合自動設定で充分と思います。KabiniやZacateの場合は自動設定を切って"Bob"を主にSD映像に、"適応"を主にHDのインターレース映像に使うようにしてます。
実際使ってみてですが、わたしはKaveriの映像処理能力は現状PCの中で一番良好と思っています。フィルムの映画で最新技術でHDリマスターした映像のDVDを再生する場合だとシャープよりの映像出力で解像感の高いGeForceの方が良いと感じますが、録画映像などの場合ほぼ全てのケースで上記に挙げたような映像補正能力を持つKaveriに軍配を上げたいですね。ライバルはインターレース処理以外でほぼ同等の性能をより安い値段で実現できるKabiniでしょう。
ここでAMDがKaveriのウリの能力の一つとしている新映像機能、AMD Fluid Motion(以下AFM)を見てみましょう。これはBDに24fpsで収録されている映像を補正して60fpsとして出力するもので、映画などがよりスムーズに動くことが期待されます。一時の大型テレビは4倍速モードがついているものをよく見かけましたが、あれと似ていますね。ただ、テレビは液晶特有の残像を消すためのものであるのにたいしAFMは映像を補正して迫力を増すためのもので、どちらかというとDVD再生ソフトであるPower DVDのTrueTheaterのGPU版というところです。そのPowerDVDの最新版14でAFMがサポートされるという話でしたが、残念ながら現在PowerDVDの販売元であるCyberlinkサイトのアップデート情報の最新版を使ってもAFMは有効になりません。ここら辺はギリギリまでまっていたんですがねぇ・・・。ただし、諦めるのはまだ早い。実はAFMに対応したベータ版が公開されているのです! もちろんPowerDVD14のアップデート形式となっているので正規版の所有者でないと使えませんが。catalystは、少なくとも14.7βのRC1では使えました。
http://forum.cyberlink.com/forum/posts/list/39708.page#205015
PowerDVD14のユーザーでKaveriを持っている人は上のサイトからPowerDVD14_4401_Patch_DVD140721-03.exeを落としてみてください。日本語環境でももちろん使えます。ただし、注意しておかなければならないことが一つ。現状のPowerDVD14ではAFMはBDソフトに対してしか有効になりません。BDソフトをいれ、再生中に"プレイヤーの設定"から"TrueTheater/ハードウェア デコーディング"を選ぶことではじめてAFMの有効/無効を設定することが出来るようになるのです。動画ファイルはもちろんDVDソフトでもAFMは使えません。まぁDVDソフトやSDの動画ファイルならソフトデコードのTrueTheaterを使えばいいんですけどね。今までのPowerDVDのソフトのTrue TheaterはSDに対してしか有効にならず、HDの動画ファイルとBDには使えませんでした。が、これでBDでもフレーム補完による映像再生が行えるようになります。出来ればDVDやHD動画ファイルでも使えるようになると嬉しいのですが・・・。正式版に期待しましょう。
ちなみにこのAFM、AMDの人は「アニメにいい」って言っていたので本当ならアニメでも見てみるべきなんでしょうけど、わたし、アニメのBDって持ってないんですよ(^^;)しょうがないので手持ちの映画BDで見てみます。
ケース1.パシフィック・リム
最近のVFX満載映画。効果を期待したら思ったほどでもなし。むしろ補完映像のCG臭さが増してしまって臨場感落ちたくらい。4倍速の液晶テレビほどではないにしろ、全体的な画質の低下が気になる
ケース2.メカゴジラの逆襲
アナログの怪獣ものは向かないかなぁと思いきや、都市破壊や怪獣バトルの迫力が思った以上に芯に迫ってくる感覚でこれはいい! ただし同じ怪獣ものでも「地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン」は怪獣の中の人間っぽさが出やすくなっていたので作品によるかも。作品による。「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」なんかもいまひとつになりそう
ケース3.少林寺木人拳
アクションものだとAFMの利きやすいシーンとそうでないシーンがはっきり出すぎてちょっと気になるものの、うまく行っているシーンの効果は絶大、ジャッキーの技のキレがさえ、目の前で繰り広げられているかのごとき臨場感が出ます。ただ、木人のシーンは如何にも殺陣っぽくなって軽く見えてしまうなぁ
本来映像内ではごまかそうとしていた「人間なんだけど人間でない」ような箇所はごまかした動きが補完で元に戻されてしまって嘘が分かってしまうなぁという感じです。効果は確かに高いんですけど、それがいいか悪いかは当たり前ですが作品によるというところですね。他の修正機能と同じく場合によって使い分ける機能であり、常用する機能ではないと考えたほうがいいでしょう。この機能、AMDは「Kaveriの機能」としか呼んでおらず、Kabiniや単体グラボのRADEONで有効になるかどうかはちょっと分かりません。日本のIT報道は完全無視を貫いたようですが6月に行われたCOMPUTEX TAIPEI 2014ではKaveri特有の機能であるHSAに対応したH.265/HEVCデコーダーも参考出品されており、これも最初に搭載するとしたらPowerDVD14の可能性が高いです。外付けのグラボでは実現が難しい映像処理機能が登場する以上、HTPCの第一候補がKaveriであるという事実は揺るぎませんね。
こういったPCによる補正機能を語っていると、よく入る揶揄が「そんな補正テレビでやればいいいじゃん」というもの。これは間違いです。テレビに送られてくる映像はすでに復号された、あるいは拡大済みの映像であり、これにデジタル的な修正を加えても必要な補正を適切に行えるわけではありません。本来SDの映像をHDリマスターではなく単に放送の際にアップコンバートしただけの映像のギザギザやボケはどうやっても取りきれないのと同じです。むしろそれを無理に補正しようとするととんでもない映像になってしまう危険性があります。修正は再生復号処理を行う側でやるべきで、テレビは余計なことせずにただキレイに映像を映してくれさえすればそれでいいと思います。
PCの動画再生は、ずっとやっているわたしが言うのもなんですが最高です。当然ですがPCで処理する形式の動画ファイルは全て再生出来ますから、原理上全ての動画ファイルを再生(便利なことを非とし、不便であることを最優先した規制ものはのぞく)することが出来る上、BDやDVDも、最高級のレコーダーに質の点ではちょっとおよばないかも知れませんが、その代わりにいくらでも好みを追求できる画質で再生可能。しかもWindows8とUEFIのおかげで電源停止状態からの起動はヘタなBDレコーダーより早く、お約束のコマンドnetplwizを使っておけばあっという間に動作可能になります。BD再生のためにしょぼいBDレコーダーやプレーヤーを買うよりHTPCを組んだほうが何倍も買って嬉しい使って納得の満足感を味わうことが出来ますよ。ぜひお一ついかが?
もうちょっとAMDアンバサダー向けエントリーを書きますが、まぁ残りは完全なオマケです。
こういう使い方は別に珍しいことではなく昔からホームシアターPC(HTPC)などと呼ばれてよく使われています。これはそこらのDVDプレイヤーなどより良いグラボを搭載したPCのほうが再生能力が高いうえ、設定に柔軟性があって好みの画質を作りやすいからです。ただ、昔はテレビとの接続がアナログ、S端子だとかコンポーネント接続だったため、PC内のノイズを如何に押さえ、映像に悪影響を与えないかが問題でした。よく言われたのが
・HDDやDVDなどをつなげる電源ケーブルをねじって干渉ノイズを相殺させる。出来れば三つ編みにする
・CPUファンのコネクタをマザーボードにつなげず、電源ユニットから直接取る
・筐体は重めのがっしりしたものを利用する。下部には重しを入れ、振動しやすい部分には鉛を貼って揺れを抑える
・HDDやDVDは全部のネジをしっかり固定する。あとで外しやすいからと言って片側しか止めないなどもってのほか
などなど。今の電源ケーブルは三つ編みしにくいですし、CPUクーラー電源コネクタをマザーにつなげないで使うと故障の元ですから現在では通用しませんけどね。その代わりに出力がHDMIでよくなり、内部の質も上がりましたから適当に組み立てるだけでも充分使えるHTPCになります。もちろん振動や干渉ノイズの悪影響は皆無ではありませんので気をつけるにこしたことはないのですが、Mini-ITX規格が出来、HDDの代わりに駆動部分のないSSDが使え、さらにはAPUのおかげでグラボ不要の高画質が実現できるようなったので普通にリビングにおけるHTPCがものすごく簡単に実現できるようになりました。
基本的にはディスプレイの代わりにテレビのHDMI端子につなぐだけ。音もそこから出ますからとりあえずなにもしなくてもOKです。もちろんこだわりたければS/PDIFやアナログの5.1chもデフォルトで対応していますし、PCI-ExpressやUSBも空いていますのでオーディオボードやサウンドユニットを追加してより高音質を狙ってもいいでしょう。PCですからこだわり次第でどうにでもなります。
最初に起動したときはAMD Catalyst Control Centerを開いて初期設定を済ませておきましょう。
・"マイ デジタル フラット パネル"を開き、真ん中の"スケーリング オプション"からスキャンの設定を行う。最近のデジタルテレビなら一番右のオーバースキャンに。これをやっておかないと画面の周りが真っ黒な額縁映像になっていることがあります。
・フルHDテレビの場合、すぐ下の"HDTV サポート"から1080p60(1920x1080@60Hz)を適用する。それ以外のテレビの場合は"追加"して適当にあわせる
さらに"ビデオ"の項目を設定し、お好みの映像を作り出します。色はそれこそテレビとのバランスで好きなように。後は"品質"ですが。
"縁拡張" 映像のシャープさが物足りない時に。
"デノイズ" フィルム時代の古めのテレビドラマなどに出るアナログノイズ除去に。効果絶大です。
"モスキートノイズ除去"&"ブロック解除" いずれもデジタルノイズ除去機能。テレビ番組ソースの場合ものによって
"輪郭矯正解除" これ、なんだかよく分かりにくいですがいわゆる「マッハバンド」を滑らかにする機能です。わたしが前にやった実験ですが
Image may be NSFW.
Clik here to view.

IntelHDGpaphic4600(Core i7 4770)では静止画でもこのようにクッキリでる縞模様が
Image may be NSFW.
Clik here to view.

Kaveri(A10-7850K)では全く分からなくなってしまうほど補正されてしまう強力な機能であることが確認されています。動画だとこの10倍くらい性能差がはっきりでます、ちなみに。
"ダイナミックコントラストを有効にする" コントラストを「強める」のではなく「自動調整する」なので基本入れっぱなし
"高度なアーキファクト除去を有効にする" これも分かりにくいですが映像を拡大したときの画質修正機能が有効になります。わたしは用があるとき以外は切ってます。
"インターレース解除" Kaveriの場合自動設定で充分と思います。KabiniやZacateの場合は自動設定を切って"Bob"を主にSD映像に、"適応"を主にHDのインターレース映像に使うようにしてます。
実際使ってみてですが、わたしはKaveriの映像処理能力は現状PCの中で一番良好と思っています。フィルムの映画で最新技術でHDリマスターした映像のDVDを再生する場合だとシャープよりの映像出力で解像感の高いGeForceの方が良いと感じますが、録画映像などの場合ほぼ全てのケースで上記に挙げたような映像補正能力を持つKaveriに軍配を上げたいですね。ライバルはインターレース処理以外でほぼ同等の性能をより安い値段で実現できるKabiniでしょう。
ここでAMDがKaveriのウリの能力の一つとしている新映像機能、AMD Fluid Motion(以下AFM)を見てみましょう。これはBDに24fpsで収録されている映像を補正して60fpsとして出力するもので、映画などがよりスムーズに動くことが期待されます。一時の大型テレビは4倍速モードがついているものをよく見かけましたが、あれと似ていますね。ただ、テレビは液晶特有の残像を消すためのものであるのにたいしAFMは映像を補正して迫力を増すためのもので、どちらかというとDVD再生ソフトであるPower DVDのTrueTheaterのGPU版というところです。そのPowerDVDの最新版14でAFMがサポートされるという話でしたが、残念ながら現在PowerDVDの販売元であるCyberlinkサイトのアップデート情報の最新版を使ってもAFMは有効になりません。ここら辺はギリギリまでまっていたんですがねぇ・・・。ただし、諦めるのはまだ早い。実はAFMに対応したベータ版が公開されているのです! もちろんPowerDVD14のアップデート形式となっているので正規版の所有者でないと使えませんが。catalystは、少なくとも14.7βのRC1では使えました。
http://forum.cyberlink.com/forum/posts/list/39708.page#205015
PowerDVD14のユーザーでKaveriを持っている人は上のサイトからPowerDVD14_4401_Patch_DVD140721-03.exeを落としてみてください。日本語環境でももちろん使えます。ただし、注意しておかなければならないことが一つ。現状のPowerDVD14ではAFMはBDソフトに対してしか有効になりません。BDソフトをいれ、再生中に"プレイヤーの設定"から"TrueTheater/ハードウェア デコーディング"を選ぶことではじめてAFMの有効/無効を設定することが出来るようになるのです。動画ファイルはもちろんDVDソフトでもAFMは使えません。まぁDVDソフトやSDの動画ファイルならソフトデコードのTrueTheaterを使えばいいんですけどね。今までのPowerDVDのソフトのTrue TheaterはSDに対してしか有効にならず、HDの動画ファイルとBDには使えませんでした。が、これでBDでもフレーム補完による映像再生が行えるようになります。出来ればDVDやHD動画ファイルでも使えるようになると嬉しいのですが・・・。正式版に期待しましょう。
ちなみにこのAFM、AMDの人は「アニメにいい」って言っていたので本当ならアニメでも見てみるべきなんでしょうけど、わたし、アニメのBDって持ってないんですよ(^^;)しょうがないので手持ちの映画BDで見てみます。
ケース1.パシフィック・リム
最近のVFX満載映画。効果を期待したら思ったほどでもなし。むしろ補完映像のCG臭さが増してしまって臨場感落ちたくらい。4倍速の液晶テレビほどではないにしろ、全体的な画質の低下が気になる
ケース2.メカゴジラの逆襲
アナログの怪獣ものは向かないかなぁと思いきや、都市破壊や怪獣バトルの迫力が思った以上に芯に迫ってくる感覚でこれはいい! ただし同じ怪獣ものでも「地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン」は怪獣の中の人間っぽさが出やすくなっていたので作品によるかも。作品による。「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」なんかもいまひとつになりそう
ケース3.少林寺木人拳
アクションものだとAFMの利きやすいシーンとそうでないシーンがはっきり出すぎてちょっと気になるものの、うまく行っているシーンの効果は絶大、ジャッキーの技のキレがさえ、目の前で繰り広げられているかのごとき臨場感が出ます。ただ、木人のシーンは如何にも殺陣っぽくなって軽く見えてしまうなぁ
本来映像内ではごまかそうとしていた「人間なんだけど人間でない」ような箇所はごまかした動きが補完で元に戻されてしまって嘘が分かってしまうなぁという感じです。効果は確かに高いんですけど、それがいいか悪いかは当たり前ですが作品によるというところですね。他の修正機能と同じく場合によって使い分ける機能であり、常用する機能ではないと考えたほうがいいでしょう。この機能、AMDは「Kaveriの機能」としか呼んでおらず、Kabiniや単体グラボのRADEONで有効になるかどうかはちょっと分かりません。日本のIT報道は完全無視を貫いたようですが6月に行われたCOMPUTEX TAIPEI 2014ではKaveri特有の機能であるHSAに対応したH.265/HEVCデコーダーも参考出品されており、これも最初に搭載するとしたらPowerDVD14の可能性が高いです。外付けのグラボでは実現が難しい映像処理機能が登場する以上、HTPCの第一候補がKaveriであるという事実は揺るぎませんね。
こういったPCによる補正機能を語っていると、よく入る揶揄が「そんな補正テレビでやればいいいじゃん」というもの。これは間違いです。テレビに送られてくる映像はすでに復号された、あるいは拡大済みの映像であり、これにデジタル的な修正を加えても必要な補正を適切に行えるわけではありません。本来SDの映像をHDリマスターではなく単に放送の際にアップコンバートしただけの映像のギザギザやボケはどうやっても取りきれないのと同じです。むしろそれを無理に補正しようとするととんでもない映像になってしまう危険性があります。修正は再生復号処理を行う側でやるべきで、テレビは余計なことせずにただキレイに映像を映してくれさえすればそれでいいと思います。
PCの動画再生は、ずっとやっているわたしが言うのもなんですが最高です。当然ですがPCで処理する形式の動画ファイルは全て再生出来ますから、原理上全ての動画ファイルを再生(便利なことを非とし、不便であることを最優先した規制ものはのぞく)することが出来る上、BDやDVDも、最高級のレコーダーに質の点ではちょっとおよばないかも知れませんが、その代わりにいくらでも好みを追求できる画質で再生可能。しかもWindows8とUEFIのおかげで電源停止状態からの起動はヘタなBDレコーダーより早く、お約束のコマンドnetplwizを使っておけばあっという間に動作可能になります。BD再生のためにしょぼいBDレコーダーやプレーヤーを買うよりHTPCを組んだほうが何倍も買って嬉しい使って納得の満足感を味わうことが出来ますよ。ぜひお一ついかが?
もうちょっとAMDアンバサダー向けエントリーを書きますが、まぁ残りは完全なオマケです。