朝方だけでもようやく涼しく感じるようになってきたためか、家の中でコオロギを見かけるようになりました。夜になるとキリキリ鳴くので結構うるさい奴らですが、童謡の「小さい秋みつけた」が聞こえてきそうな気分になります。家の中のコオロギというとベンジョコオロギことカマドウマを連想する人も多いかも知れませんが、あれは本物のコオロギが家の中に入ってきて鳴いたそばから飛び出してくることがよくあったため、カマドウマが鳴いているのだと勘違いされ、その外見の悪さと水場すなわち便所のそばにいることが多かったのでベンジョコオロギと呼ばれるようになった、という説もあるとかないとか。
それにしても、なんで家の中に入ってくるんだ? このコオロギどもは。野菜とかかじられると腹が立つので、見つけるたびに捕まえては庭に放り出してます。似たような外見のゴキブリは見つけるたびにぶっ殺しているのに、どうもコオロギはやっつける気がしないんですよね、平等主義者なのに虫に関してはつい贔屓してしまいます。
と、日本古来からの風景を思い浮かべていただいたところで、次は最新技術の表現する風景を思い浮かべていただきましょう(笑)
IFA 2012の情報がIT系サイトに多数載っていますが、明らかにどのメーカーも4Kテレビを前面に押し出している様子が伺えます。すでに4Kテレビは東芝が製品化しているわけなので、ちょっと反応が遅い感はありますね。やはり3Dテレビの"こけ"のダメージは大きかったようです。各社狂ったように「HDテレビの次は3Dテレビ」を押し出してましたから。あの時のテレビは地デジ需要の余勢のおかげでまだまだ余裕があった時期にアレでしたから、テレビメーカーの弱体化を早めただけだったかのように感じます。もはや「3D機能」は搭載していても前面に押し出すテレビはほとんどなくなってしまいました。代わりに4Kで差別化する、と言う時代は来るのでしょうか。
もちろんメーカーのやる気しだいですが、わたしにはそういう時代は来るように感じます。3Dテレビと違い、4Kは原則どんな映像にも効果を出すことが可能だからです。ご存知のとおり、4Kという映像ソフトはネット上に少し環境ビデオのようなものが存在する程度で、小売されているものはありません。放送も、日本放送協会が8Kを国際規格として定めた以上、日本での誕生は難しいでしょう。だからこそ、ネイティブのソフトがないからこそ、4Kテレビは高い補正機能や再生能力が求められます。結果、4Kテレビはあらゆる映像を高画質化できる高性能テレビの代名詞となることが可能なのです。
「4Kのソース無しで売れるとは思えない」という向きもあるでしょうが、そこらへんは心配無用、日本ではソースが全くないのに売れた「ワイドテレビ」という分野があります。DVDが発売されるまで、ワイドテレビは額縁放送を拡大するか、放送やビデオのソースを歪ませてフル表示にするしか使い道がありませんでした。が、それでもテレビ売り場は最終的にワイドテレビ一色になったではありませんか。4Kには同じ流れが期待できるのです。
4Kテレビは2つのものに対して差別化を果たさなければなりません。一つはDVDです。モスキートノイズの目立つアニメは別にして、BDはDVDを上回るソフトにはなりえていません。現行のテレビでは、多くのソフトにおいてHD補正化したDVDとBDの差を出し切れていないように思います。もちろん厳密に見れば全く違いますが、集中してみる分においてDVDでは見れたものではない、というほどの差を用意できていないように思います。少なくとも"VHSやLD"と"DVD"の差よりは発揮できていないのは確かでしょう。もちろんBD登場以前に作られたDVD版のときの画つくりがおそろしくヘタで、BD版はその反省からマスターをやり直している、とかは別の話ですけど。4Kならばその差をはっきりと出すことができます。さすがのDVDも、4KにアップコンバートしてBDとの差が感じられないほど情報量は多くないでしょう。一方BDはその情報量を生かすことができます。最近のBDソフトは一度4Kに起こしたものをベースに2K(いわゆるフルHDだけど便宜上この表現)化したものも少なくなく、それをもとにして再4K化したものは通常の2KBDよりも4Kとの相性が良く、高画質になれるといわれています、残念ながらわたしは見比べたことはないんですが。
差別化すべきもう一つは、低価格の液晶テレビです。半鎖国化されている日本国内市場は別ですが、海外においてのテレビは、フルHDの液晶パネルさえあれば必要十分なテレビが専門メーカーでなくてもできると言われるほど分散化が進み、日本メーカーの高性能・高品質が省みられなくなっています。4Kはデジタル補正技術の差がはっきりでますから、その流れを変えることも可能でしょう。
ところが、IFAにおいて展示された4Kテレビの多くは80型など超大型のものが中心で、4Kを喜ぶようなマニアに売る気の感じられないものばかりです。日本において一般家庭向けの主力の大きさが32型であることは何度も書きましたが、その家が比較的裕福なら50型前後まで大きさをあげてくるでしょう。ところが、「家庭向け」なら4Kは必要ありません。目的が地上波やBSのテレビ放送だからです。これらは一部を除きDVD同様、4K化した甲斐があるほど情報量も多くないでしょう。むしろ中途半端で一番恩恵の少ないフォーマットになってしまうかも知れません。4K化するのならBDのソフト。これらは、マニアが個室で見るものですから、大きさとしては42型程度が主流になるのではないでしょうか。それ以上だと、部屋に置きづらくなるでしょう。個室はものが多いですし。
大型のものが先に出て徐々に小型、ならいいのですが、東芝から発売されている4Kテレビが55型なのに対しIFAに出展されている4Kテレビの多くは80型前後。流れが逆になっています。売れない、どこかの会社や上映会のためのモニターとしてだけ売りたいと言うのなら話は別ですが、売り上げを伸ばすための起爆剤として売りたいのなら、42型クラスにも4Kの技術が欲しいわけです、8Kへのつなぎの意味も含め、現代のワイドテレビの座に座るためにも。
それにしても、なんで家の中に入ってくるんだ? このコオロギどもは。野菜とかかじられると腹が立つので、見つけるたびに捕まえては庭に放り出してます。似たような外見のゴキブリは見つけるたびにぶっ殺しているのに、どうもコオロギはやっつける気がしないんですよね、平等主義者なのに虫に関してはつい贔屓してしまいます。
と、日本古来からの風景を思い浮かべていただいたところで、次は最新技術の表現する風景を思い浮かべていただきましょう(笑)
IFA 2012の情報がIT系サイトに多数載っていますが、明らかにどのメーカーも4Kテレビを前面に押し出している様子が伺えます。すでに4Kテレビは東芝が製品化しているわけなので、ちょっと反応が遅い感はありますね。やはり3Dテレビの"こけ"のダメージは大きかったようです。各社狂ったように「HDテレビの次は3Dテレビ」を押し出してましたから。あの時のテレビは地デジ需要の余勢のおかげでまだまだ余裕があった時期にアレでしたから、テレビメーカーの弱体化を早めただけだったかのように感じます。もはや「3D機能」は搭載していても前面に押し出すテレビはほとんどなくなってしまいました。代わりに4Kで差別化する、と言う時代は来るのでしょうか。
もちろんメーカーのやる気しだいですが、わたしにはそういう時代は来るように感じます。3Dテレビと違い、4Kは原則どんな映像にも効果を出すことが可能だからです。ご存知のとおり、4Kという映像ソフトはネット上に少し環境ビデオのようなものが存在する程度で、小売されているものはありません。放送も、日本放送協会が8Kを国際規格として定めた以上、日本での誕生は難しいでしょう。だからこそ、ネイティブのソフトがないからこそ、4Kテレビは高い補正機能や再生能力が求められます。結果、4Kテレビはあらゆる映像を高画質化できる高性能テレビの代名詞となることが可能なのです。
「4Kのソース無しで売れるとは思えない」という向きもあるでしょうが、そこらへんは心配無用、日本ではソースが全くないのに売れた「ワイドテレビ」という分野があります。DVDが発売されるまで、ワイドテレビは額縁放送を拡大するか、放送やビデオのソースを歪ませてフル表示にするしか使い道がありませんでした。が、それでもテレビ売り場は最終的にワイドテレビ一色になったではありませんか。4Kには同じ流れが期待できるのです。
4Kテレビは2つのものに対して差別化を果たさなければなりません。一つはDVDです。モスキートノイズの目立つアニメは別にして、BDはDVDを上回るソフトにはなりえていません。現行のテレビでは、多くのソフトにおいてHD補正化したDVDとBDの差を出し切れていないように思います。もちろん厳密に見れば全く違いますが、集中してみる分においてDVDでは見れたものではない、というほどの差を用意できていないように思います。少なくとも"VHSやLD"と"DVD"の差よりは発揮できていないのは確かでしょう。もちろんBD登場以前に作られたDVD版のときの画つくりがおそろしくヘタで、BD版はその反省からマスターをやり直している、とかは別の話ですけど。4Kならばその差をはっきりと出すことができます。さすがのDVDも、4KにアップコンバートしてBDとの差が感じられないほど情報量は多くないでしょう。一方BDはその情報量を生かすことができます。最近のBDソフトは一度4Kに起こしたものをベースに2K(いわゆるフルHDだけど便宜上この表現)化したものも少なくなく、それをもとにして再4K化したものは通常の2KBDよりも4Kとの相性が良く、高画質になれるといわれています、残念ながらわたしは見比べたことはないんですが。
差別化すべきもう一つは、低価格の液晶テレビです。半鎖国化されている日本国内市場は別ですが、海外においてのテレビは、フルHDの液晶パネルさえあれば必要十分なテレビが専門メーカーでなくてもできると言われるほど分散化が進み、日本メーカーの高性能・高品質が省みられなくなっています。4Kはデジタル補正技術の差がはっきりでますから、その流れを変えることも可能でしょう。
ところが、IFAにおいて展示された4Kテレビの多くは80型など超大型のものが中心で、4Kを喜ぶようなマニアに売る気の感じられないものばかりです。日本において一般家庭向けの主力の大きさが32型であることは何度も書きましたが、その家が比較的裕福なら50型前後まで大きさをあげてくるでしょう。ところが、「家庭向け」なら4Kは必要ありません。目的が地上波やBSのテレビ放送だからです。これらは一部を除きDVD同様、4K化した甲斐があるほど情報量も多くないでしょう。むしろ中途半端で一番恩恵の少ないフォーマットになってしまうかも知れません。4K化するのならBDのソフト。これらは、マニアが個室で見るものですから、大きさとしては42型程度が主流になるのではないでしょうか。それ以上だと、部屋に置きづらくなるでしょう。個室はものが多いですし。
大型のものが先に出て徐々に小型、ならいいのですが、東芝から発売されている4Kテレビが55型なのに対しIFAに出展されている4Kテレビの多くは80型前後。流れが逆になっています。売れない、どこかの会社や上映会のためのモニターとしてだけ売りたいと言うのなら話は別ですが、売り上げを伸ばすための起爆剤として売りたいのなら、42型クラスにも4Kの技術が欲しいわけです、8Kへのつなぎの意味も含め、現代のワイドテレビの座に座るためにも。