
去る、というか本日7月17日、新潟で開かれた「ゴジラVSデストロイア」上映会に行ってきました。この企画自体は2年前に予定されていたものでしたが、新型コロナウィルスの問題もあって延期・・・事実上の中止・・・となっていたものです。その点で言えば今回も開催は危ぶまれるほど感染は広まりつつありますが、行政機関としては行動の制限を特に設けることもしていないこともあったのか、無事開催となったようです。正直、二年前ならわたしは参加は無理でした。知ってはいましたが仕事を抜けるわけにも行かず、不参加となりました。後で中止と聞いて正直半分ほっとしていました。そして今度こそ開催されるといつものゴジラアプリから通知があり、参加を決意。幸いにも(?)、この二年間で街の経済がボロボロになり、お客さんは大きく減っていて暇を持て余す日が多くなっています。わたしみたいな商売は景気が良くなって時間差でお客さんが増えるものなので、最低でもあと二年間は以前ほど忙しくなったりしないでしょうし。まぁ最近は全く休みもとっていないので一日くらいいいだろうと行くことにしたのです。上映はなんとフィルム上映。何年か前に東京で見に行った「ゴジラ対メカゴジラ」上映会もフィルムでしたが、地方の小さな映画館でしたからあんなに設備が良くないため、音も雑音だらけだし映像も映写機で微調整の必要なかくかくした感じで、さらにスクリーンに収めるために若干トリミングした様子さえありました。でもそこがフィルム上映の醍醐味。キレイな画面の映画が見たければ自宅でデジタルリマスター化された円盤や録画映像を見ればいいのです。さらに、本編上映から連続して、なんと「モスラ(97年版)」の特報付き! 96年当時上映されていたフィルムをそのまま使っているんだ、感が出て素晴らしかった!! ラストのゴジラ復活で涙した興奮そのままに感涙。
さらにゲストの富山省吾氏、「ゴジラVSデストロイア」当時製作を務められ、のちに東宝映画の代表取締役社長になられた方のトークショー。大半はゴジラ関連の書籍にもある話でしたが、個人的に興味のあった話を取り上げましょう。それは怪獣映画につきもののの破壊される建造物の話。基本的に建造物そのものには著作権はなく、あるとしたら設計図だけであるとされているため、基本的には何をミニチュア化して壊してもいいのだそうです。ただ、一応許可は取りに行くケースが多い(多分「ゴジラ」第一作で燃やした松坂屋デパートの関係者に後で怒られたから)ようです。が、「ゴジラVSキングギドラ」では新都庁を見て「この威圧感はゴジラのライバルだ。壊さなければ」と思い立って特に広報の許可もなく壊したそうです。ゆえにか、「ゴジラVSキングギドラ」の都庁は厳密に言うと作りが違っているので都庁じゃないのかも知れませんが、まぁ公式であれは都庁と言っているから良いか。他の作品で挨拶に行った際はゴジラは知名度があるせいか大抵相手も好意的で、「ゴジラVSビオランテ」で壊した大阪ビジネスパークのツインタワーはパナソニックから「派手に壊してください」と言われたとのことですし、「ゴジラVSモスラ」の横浜ランドマークタワーではまだ完成前にも関わらず破壊したことで、逆にあちらも開場の際にそれを宣伝に使ったという話です。ただ、「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」で破壊する予定だったお台場のフジテレビビルは、フジテレビの内部でそれを懸念に思う人もいるらしい、という情報が来たために完全再現は取りやめにしたものの、セットは作っていたので球形をひし形に変えて似たビルにしたそうです。今回の「ゴジラVSデストロイア」では建築中のフジテレビビルを事件現場である埋立地の象徴のようにこれでもか、と何度も映像に入れて宣伝していたというのに・・・。まぁ「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」自体「ゴジラVSデストロイア」のリメイクみたいな作品ですし、どうしてもお台場を舞台にしたかったでしょうからフジテレビビルは欠かせなかったんでしょうね。
そして話は進み、「8年、間が空いて・・・「シン・ゴジラ」が2016年だから2024年か、山崎作品」の一言。まぁ細部はうろ覚えですが・・・。いいんですか、これ、言って。ここでいう山崎作品とは、おそらく例の「超大作怪獣映画(仮)」のことでしょう。ほとんど新作はゴジラだ、と言っているのと同じですね。正直今の富山氏が内部事情についてどこまで知ることができるのか疑問ではありますし、単に怪獣映画として間が空いていることを言っていたり、わたしが予想しているようにゴジラとつながるけど活躍するのは別の怪獣、という映画になる可能性もあります。ですが、公開が2024年となりますとゴジラ70周年の年ですから、素直にゴジラとなる可能性が極めて大になりました。だとするとなぜ隠すのか、は気になりますが、最低でも来年の公開はなくなりました。首を長くして待ちましょう。
最後に、サイン会(有料)にも参加しました。あらかじめ用意してあった色紙に参加者の名前を富山氏に書いてもらうのですが、わたしの名前は人名には珍しく音読みするのです。その旨をちょっと話したところ「田中さんみたいな読み方だな・・・」とつぶやかれていました。ここでいう田中さんとは、おそらく東宝で長らく製作の仕事をされていた田中友幸氏のことでしょう。「ともゆき」がまぁ本来の読み方なのでしょうが、「空の大怪獣ラドン」の予告編などでは「ゆうこう」と読まれており、映画に関わる部分では通り名として「ゆうこう」と音読みをされていたとのことです。それと読み方が似ていると。数ある参加者の中ではちょっと印象に残る方だったかな? と思うと感激です。