この間の休日、またしても4K8K放送の見学に某量販店に行ってきました。その前に行ったのとは違う店です。前に行った店で見た4K8K放送の画質はひどいものでしたが、ひょっとして照明がHDR放送向けでなかったとか、そもそも調整がヘタクソな店員しかいないとか、放送とは違う理由で画質が悪かった可能性も否定できないな、とちょっと思いなおしましたので別の店に見に行くことにしたのです。大きく違うようなら今後下見は最初のA店ではなく今回のB店一択にしよう。
見に行きましたら、そも店Bにはちゃんとシャープの8Kテレビがデンと置いてありました。テレビ売り場の力の入れ方がA店とは全然違います。必ずしも店舗がA店より広いわけではありませんから、B店ではまだテレビは見捨てていない、ってことなんでしょうね。超巨大な8Kテレビに映っていた放送はやっぱりフィギュアスケート。とりあえずこれ放送しとけ、ってことなんでしょうか。前見た放送は背景が黒いせいもあってかなり残像がひどく目立つものでしたが、今回は大勢の観客がいるリンクで滑っているシーンなせいか、選手には目立った残像がなく、割と安心して見られました。やはりA店では照明か調整のミスでもあったのでしょう。ただし、それは選手だけに注目した場合であり、背景の、大勢のお客さんの方に視線を向けるとほぼ常時ブレブレ、まるで解除してないインターレース映像です。解像度は高いのにほとんど表情も読み取れません。もちろんフィギュアの選手はリンクを大きく使って高速で滑っているので所謂"テレビ"の映像なら描画が追い付かず、こうなるのも当たり前ですが、8K放送は従来の放送と違ってプログレッシブ、最初からインターレースを使ってないうえ、フレームレートは最大120とされています。選手の動きを見せることを優先したため、お客さん部分は二の次ということなんでしょう。HDR放送の理想で言えば、高い解像度と色再現によって、今までのテレビ映像とは違う、あたかもその場にいるような臨場感が楽しめる、になるはずでしたが、機材の能力かエンコーダーがまだ未成熟なのかはたまた理想が高すぎなのか、所謂テレビの映像からまだ抜け出ていないというのが素直な感想です。思ったより色も薄めでやや作った感もあり、超巨大で解像度は高いものの液晶特融の立体感のない平たい映像でしかありませんでした。
同じく液晶の4Kテレビに映っていた日本放送協会系4K放送を見たのですが、やはり印象は変わりません。こっちはほとんど動いていない映像だったので崩れてはいませんでしたがなんとなく背景がうまくボケず、色も薄くて映像が平たく感じます。ひょっとしたら有機ELテレビで見ればだいぶ違ったのかも知れませんが、あいにくと有機ELの4Kテレビは専用のデモ映像か、なぜか地上波の放送しか映っていません。そして例によって有機EL4Kテレビで、量販店の照明で見る地上波の放送は本当に汚く見えます。有機EL映像のキレイさはプラズマやブラウン管のように汚い部分を適度にごまかしてくれるキレイさではなく、悪い部分もハッキリと映し出すキレイさなので、地上波や最近のBS放送の悪い点が見事に浮き彫りになってしまうのです。補正もかなりクド目に入っているうえにタイムラグがある製品も少なくなく、悪い意味でテレビやメーカーごとの画質補正の方針も浮き彫りになります。個人的に有機ELテレビには期待していたのですが、現状の映像処理では放送も映像ソフトも全部4Kに移行してしまうのでない限り、有機ELテレビは勧められないですね。
そしてこの間やっと気が付いたのですが、テレビのラインナップって完全に「40型以上」と「32型以下」に分けられてるんですね。昔ならその中間のブラウン管なら36型(「29、ワイドにするなら36」ってCMが懐かしい)液晶なら37型があったわけなんですが、もうとっくに、Amazonとかの在庫で見ると2011年を最後に用意されなくなっているみたいです。いやー、今まで気が付かなかったというのは、それだけわたしテレビという映像機に無関心でいたのか、と反省しかりです。
以前から何度も「日本でテレビがもっとも売れるサイズは32型」と主張してきました。そして32型で受信できない限り、HDR放送が短期間で普及率50%というのはあり得ないと確信しています。ただ、メーカーはどうしても4K8という解像度をHDR放送においては最優先、前面に押し出したいと考えているようです。そのため、少しでも大きなテレビを売りたい。そのせいか60型70型という非常識なサイズのテレビばかり売りたがっていますが、メーカーの作るテレビがどんなに巨大化しようと消費者の住む家が巨大化するわけではありませんし、いまやリビングで家族そろってテレビを見る時代でもなし、テレビは個室で自分一人で所有して使うものですし、部屋に置く家電の中で最優先されるものでもなくなりました。だからやっぱりボリュームゾーンは32型なんです。ただし、だからと言って32型を主力としてテレビを売ると、テレビが個室においても二度と家電の主力に返り咲けない、かつてのラジカセの道を歩むのは目に見えています。それを受け入れず、リビングはもちろん個室においても優先度の高い存在としてテレビがこれからもあり続けたいのなら、どうしても32型を卒業するに最適なサイズ、昔の32型程度の設置面積で置けるだろう36~37型を用意しないとどうしようもないんです。でも4Kどころか2Kの37型すらメーカーのラインナップから姿を消しています。なんでなくなったのかはわかりませんが、わたしが一番消費者が求めるテレビというのがわかっているメーカーと考えているオリオン電機ですら37型を用意していないところを見ると、おそらくパネルが入手できないんでしょうね。パネルメーカーが作ってないんでしょう。多分ポスト32型としての37型の必要を全く考えてないわけではないでしょうが、作れないのだから仕方ないというところでしょうか。
日本メーカーは4K8Kを武器に世界において次世代テレビ規格の主導権を握るのが目的なのでしょう。ただ、テレビがデジタルになってからの所謂コモディティ化、部品を買ってきて組み立てればテレビになる、というメーカーに必要なのは技術ではなく生産能力になる方式に乗っかってしまって今までの方式が通用しなくなりました。それに加えて国内から大半の海外メーカーを追い出してぬるま湯につかった独占市場で一儲けできたために開発能力が落ち、弱体化しています。その結果、わたしの想像のようなパーツメーカーの都合に合わせた製品しか作れなくなっているとしたら、もう新規格を作る資格すら持ち合わせていないんではないでしょうか。言い過ぎかも知れませんが、まぁ録画を規制したり禁止放送にできる状態をキープし続ける限りわたしが4K8K放送に対してよいことを書くことはないので、むしろ今回は甘いなぁ。B店の画質がA店よりかなりマシだったせいかも。
寒波のせいでついに地元に雪が降りました。ああ、衛星放送の映りが悪い・・・。アンテナの雪落としたい。ケーブルがCSも再送信してくれればなぁ。
見に行きましたら、そも店Bにはちゃんとシャープの8Kテレビがデンと置いてありました。テレビ売り場の力の入れ方がA店とは全然違います。必ずしも店舗がA店より広いわけではありませんから、B店ではまだテレビは見捨てていない、ってことなんでしょうね。超巨大な8Kテレビに映っていた放送はやっぱりフィギュアスケート。とりあえずこれ放送しとけ、ってことなんでしょうか。前見た放送は背景が黒いせいもあってかなり残像がひどく目立つものでしたが、今回は大勢の観客がいるリンクで滑っているシーンなせいか、選手には目立った残像がなく、割と安心して見られました。やはりA店では照明か調整のミスでもあったのでしょう。ただし、それは選手だけに注目した場合であり、背景の、大勢のお客さんの方に視線を向けるとほぼ常時ブレブレ、まるで解除してないインターレース映像です。解像度は高いのにほとんど表情も読み取れません。もちろんフィギュアの選手はリンクを大きく使って高速で滑っているので所謂"テレビ"の映像なら描画が追い付かず、こうなるのも当たり前ですが、8K放送は従来の放送と違ってプログレッシブ、最初からインターレースを使ってないうえ、フレームレートは最大120とされています。選手の動きを見せることを優先したため、お客さん部分は二の次ということなんでしょう。HDR放送の理想で言えば、高い解像度と色再現によって、今までのテレビ映像とは違う、あたかもその場にいるような臨場感が楽しめる、になるはずでしたが、機材の能力かエンコーダーがまだ未成熟なのかはたまた理想が高すぎなのか、所謂テレビの映像からまだ抜け出ていないというのが素直な感想です。思ったより色も薄めでやや作った感もあり、超巨大で解像度は高いものの液晶特融の立体感のない平たい映像でしかありませんでした。
同じく液晶の4Kテレビに映っていた日本放送協会系4K放送を見たのですが、やはり印象は変わりません。こっちはほとんど動いていない映像だったので崩れてはいませんでしたがなんとなく背景がうまくボケず、色も薄くて映像が平たく感じます。ひょっとしたら有機ELテレビで見ればだいぶ違ったのかも知れませんが、あいにくと有機ELの4Kテレビは専用のデモ映像か、なぜか地上波の放送しか映っていません。そして例によって有機EL4Kテレビで、量販店の照明で見る地上波の放送は本当に汚く見えます。有機EL映像のキレイさはプラズマやブラウン管のように汚い部分を適度にごまかしてくれるキレイさではなく、悪い部分もハッキリと映し出すキレイさなので、地上波や最近のBS放送の悪い点が見事に浮き彫りになってしまうのです。補正もかなりクド目に入っているうえにタイムラグがある製品も少なくなく、悪い意味でテレビやメーカーごとの画質補正の方針も浮き彫りになります。個人的に有機ELテレビには期待していたのですが、現状の映像処理では放送も映像ソフトも全部4Kに移行してしまうのでない限り、有機ELテレビは勧められないですね。
そしてこの間やっと気が付いたのですが、テレビのラインナップって完全に「40型以上」と「32型以下」に分けられてるんですね。昔ならその中間のブラウン管なら36型(「29、ワイドにするなら36」ってCMが懐かしい)液晶なら37型があったわけなんですが、もうとっくに、Amazonとかの在庫で見ると2011年を最後に用意されなくなっているみたいです。いやー、今まで気が付かなかったというのは、それだけわたしテレビという映像機に無関心でいたのか、と反省しかりです。
以前から何度も「日本でテレビがもっとも売れるサイズは32型」と主張してきました。そして32型で受信できない限り、HDR放送が短期間で普及率50%というのはあり得ないと確信しています。ただ、メーカーはどうしても4K8という解像度をHDR放送においては最優先、前面に押し出したいと考えているようです。そのため、少しでも大きなテレビを売りたい。そのせいか60型70型という非常識なサイズのテレビばかり売りたがっていますが、メーカーの作るテレビがどんなに巨大化しようと消費者の住む家が巨大化するわけではありませんし、いまやリビングで家族そろってテレビを見る時代でもなし、テレビは個室で自分一人で所有して使うものですし、部屋に置く家電の中で最優先されるものでもなくなりました。だからやっぱりボリュームゾーンは32型なんです。ただし、だからと言って32型を主力としてテレビを売ると、テレビが個室においても二度と家電の主力に返り咲けない、かつてのラジカセの道を歩むのは目に見えています。それを受け入れず、リビングはもちろん個室においても優先度の高い存在としてテレビがこれからもあり続けたいのなら、どうしても32型を卒業するに最適なサイズ、昔の32型程度の設置面積で置けるだろう36~37型を用意しないとどうしようもないんです。でも4Kどころか2Kの37型すらメーカーのラインナップから姿を消しています。なんでなくなったのかはわかりませんが、わたしが一番消費者が求めるテレビというのがわかっているメーカーと考えているオリオン電機ですら37型を用意していないところを見ると、おそらくパネルが入手できないんでしょうね。パネルメーカーが作ってないんでしょう。多分ポスト32型としての37型の必要を全く考えてないわけではないでしょうが、作れないのだから仕方ないというところでしょうか。
日本メーカーは4K8Kを武器に世界において次世代テレビ規格の主導権を握るのが目的なのでしょう。ただ、テレビがデジタルになってからの所謂コモディティ化、部品を買ってきて組み立てればテレビになる、というメーカーに必要なのは技術ではなく生産能力になる方式に乗っかってしまって今までの方式が通用しなくなりました。それに加えて国内から大半の海外メーカーを追い出してぬるま湯につかった独占市場で一儲けできたために開発能力が落ち、弱体化しています。その結果、わたしの想像のようなパーツメーカーの都合に合わせた製品しか作れなくなっているとしたら、もう新規格を作る資格すら持ち合わせていないんではないでしょうか。言い過ぎかも知れませんが、まぁ録画を規制したり禁止放送にできる状態をキープし続ける限りわたしが4K8K放送に対してよいことを書くことはないので、むしろ今回は甘いなぁ。B店の画質がA店よりかなりマシだったせいかも。
寒波のせいでついに地元に雪が降りました。ああ、衛星放送の映りが悪い・・・。アンテナの雪落としたい。ケーブルがCSも再送信してくれればなぁ。