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AMD、新CPUを「RYZEN」として発表

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せっかくなので書いておきましょう。
数日前からAMDからなにか発表があるらしい、という話が出てましたので何事があるかとちょっと楽しみにしていたところ、

AMDの新CPU、その名は「RYZEN」
~8コア/16スレッドのCore i7-6900Kとほぼ同性能を95Wで実現


かねてからコアに新アーキテクチャのZenを採用する新CPUの情報は小出しに出ていましたが、そのCPUを「RYZEN」として公開しました。読み方は"ライゼン"でいいんでしょうか。なんとなく漢字圏の名付け方っぽいですね。RYZENとは従来まで使われていた"SummitRidge"や"Zen"と何が違うのかと見ますと、SummitRidgeは開発コードネーム、Zenはコア名に対し、RYZENは発売されるCPUの名前ということのようです。従来で言えばPhenomやAthlonのようなものですね。最近は"FX"という型番そのものを名前の代わりとしていただけに、ちょっと原点回帰っぽいです。ただ、事実上今回の発表ってこの名前だけなんですよね、8コア/16スレッドの性能がIntelのCore i7 6900Kと同等、という主張も以前から言われていたことですし。ただ、以前同様の情報が公開になったときはAMDは3GHz動作だったのに対し今回は3.4GHz以上、となっています。ひょっとしたら前は3GHzで十分と思っていた6900K相当の性能はやっぱり3.4GHzないと厳しい?ということなのでしょうか・・・。どっちにしてもBlenderというソフト利用時の場合、ということなので、他のソフト、例えばわたしらにとってハイクラスCPUの利用目的である動画のエンコードに関してどの程度なのか、は実際使ってみないと分からないですね。H.264へのエンコードがメインなら今の環境でもそれほど不満はないのですが、H.265へのエンコードが常用してもいいと思えるほど速く、今の環境を全面的に入れ替えないとダメだな、となるのを期待しておきましょう。個人的にはCPUもいいけどZenコア採用のAPUも早く出してほしいのですが、まぁ今回はCPUが先なのかなぁ。それならばもう少し具体的な製品段階の中身を出してほしかったものです。

最近PCのCPUもなぜか省電力モバイル向けに走ってきていましたが、ARMアーキテクチャでWindows10がフル機能で走るようになる、という話が出てきた昨今、x86系はやっぱりハイクラスだよなぁとなっていくのでしょう。やっぱりその選択肢にはAMDも入った方が楽しいですね、せっかくなので楽しみに待ちましょう。

GODZILLA続編タイトル、邦訳で「怪獣王ゴジラ」

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いい加減愛用のFonePadNote6がヘタれてきました。昨夜、一晩充電していたにも関わらず、充電が100%に達しなかったんです。それなのに1時間くらい使うと30%も消費しますし・・・。こいつ2台目なんですが、所詮は中古品、前のオーナーがどれだけ使っていたかも知らないですし、いい加減バッテリーが消耗してきたようです。ZenFoneとかならバッテリーだけ交換できるんですが、FonePadはそういう構造になってないんで、分解できても交換のバッテリーを購入する手段がないので手の打ちようがないんです。ネットを調べると交換しようとして壊した、なんて報告もありますし、人並み外れて不器用なわたしとしては怖くてできない・・・。軍資金をそろえて次を買いに行くしかないでしょう。今度こそ後継機にふさわしい機種が入荷していますように。

そんなわたしの個人的な話はおいといて、つに来ました、全わたし待望のゴジラ続編の情報です!!!

『GODZILLA ゴジラ』&『パシフィック・リム』続編、正式タイトルが決定

"シン・ゴジラ"がかなり刺激的内容でちょっと忘れかけられていたかも知れませんが、ハリウッド版のGODZILLAの方の続編です。"GODZILLA"も公開当時は肝心の怪獣の暴れるシーンが肩透かしで見たいシーンをスルっとよけて通る、ちょっとイライラさせられる作品という感想を持ちましたが、"シン・ゴジラ"が全然動かないゴジラだったのでそれとの比較だとむしろ動いてくれていていいな、と思ってしまう現金なわたしがいます。むしろハリウッドゴジラがかつての東宝チャンピオンまつり路線で敵怪獣相手に大暴れする内容でいてくれるので、日本は安心して人間描写重視の怪獣映画が作れるというものです。ゴジラCG路線が続くのならそのほうがいいでしょう、見せ方もかぶらないですし、見比べても退屈しません。
話それましたが、GODZILLAの続編のタイトルは"Godzilla:King of Monsters"と決まりました。リンク先にもある通り、ゴジラ第一作の海外版タイトルを彷彿させるものです。ちなみにあちらは"Godzilla King of The Monsters"でした。GODZILLAのラストでは海に去っていくゴジラに「怪獣王」と表記するシーンもありましたし、流れはすでにあったわけです。
当然日本でも公開されるでしょう。本記事の表題に「怪獣王ゴジラ」と書きましたが、これはGodzilla King of The Monsters”が日本で公開された際の邦題です。当時は海外映画のタイトルをそのままカタカナ表記にするだけ、なんてことはせずに日本語版タイトルに直すのが普通でしたからこのタイトルとなったのですが、わたしが子供のころ読んだ多くの怪獣ものの本でゴジラを[怪獣王」と呼んでいたのはこの海外版の邦題あってのことでしょう。ぜひ日本公開の暁には、あの時の興奮を次世代に残すためにも、「怪獣王ゴジラ」のタイトルであってほしいと切に願う次第です。監督さんがコメディ映画の人らしいのでちょっと不安ではありますが、キングギドラが出るらしい?という噂もありますしぜひバリバリとやっていただきたいです。本命の"Godzilla vs. King Kong"につなげるためにも。

逆に日本では"シン・ゴジラ"がある意味やり過ぎたせいもあって、特撮での続編は少々やりにくくなっている感があります。次はアニメと言う話が出ていましたが、やはり実写特撮でやってほしい、という路線は譲れないのですよ、アニメでやっても結局番外編としか見られませんし。題材はゴジラでなくてもいいので、国産の実写特撮怪獣映画の新作をこれからも見続けたいです。国産海外産含め誰にも負けないほど多くの怪獣映画を見たという自負のあるわたしですが、やはり国産の持つ空気はどうしても海外産では表現しきれないものがありますので、日本勢も負けずにやっていただきたいものです。

実はテレビ離れは意外と進んでいないのかも知れない

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今日はいただいた話からちょっと書いてみましょうか。

<総合視聴率>公表に大きな壁 スポンサーに警戒感

視聴率調査でおなじみビデオリサーチが従来の「視聴率」に「タイムシフト視聴率」を加えた、”総合視聴率”を調査して公表したところ、一部の人気番組ではタイムシフト視聴率が視聴率を上回ったことをはじめ、従来の視聴率を倍増する結果となったとのことです。その結果を踏まえると、実は地上波放送を見ている人って我々が思っているほど減っていない、ということなんじゃないでしょうか。。わたしもそうですが、「テレビの影響力は衰えている」「今更テレビをよく見ているのは年寄りだけ」なんてつい批判してしまいますが、その根拠がそもそも視聴率の低下という前世紀の遺物からなんですから。テレビ=地上波の概念とならんでテレビの影響力=視聴率という概念も本来払拭しなければならないんですよね。なのに結局とらわれてるんですから、世間は進んでいるようで進んでいない、「テレビ離れ」もわたしらが思っているほど進んでいないのが実情に近いのかも知れません。

リンク先にもありますが、すでに地上波放送局は広告収入だけを収入源にしているわけではありません。他にもイベントや不動産関係の収入も多いと聞いています。放送局によっては多くの番組が自社イベントの広告のような作りになるときもあるくらいです。すでに地上波放送局にとって番組は広告収入を得るためのものというよりも、自社そのものの広告の意味合いが強いような気がします。視聴率の高い番組を放送した局、という看板を得ることで信用を得ることが主なのでしょう。だとすると視聴者の思考をぶった切って番組進行の途中にCMをはさむ「イライラCM」を、スポンサーの印象を悪くする結果になっているという指摘があってもやめないのは、すでにスポンサーは二の次、視聴率そのものの方が第一だから、ということなんでしょうもちろんそれを続ける限り、わたしが地上波番組をまともに見ることはないのですが、そういう数字に反映されない視聴者が出てくることなど些細なことなのでしょう。むしろ視聴者数という分母が減ったほうが"視聴率"は増えやすいわけですから、そっちの方が都合がいいとさえ考えているのかも知れません。

だとすると、例の「録画禁止」放送、ひょっとしたら全面的には導入してこないのかも知れません。CMを見せるために録画を禁止にしたい、とキー局のお偉いさんは言ったそうですが、総合視聴率を得るためには録画させた方が有利ですし。CM云々はタテマエで、実は「売りたい番組」を録画禁止にしたい、のが本音なのかも。てどうでもいいバラエティなどは録画(厳密にはタイムシフト視聴、おそらく保存はさせないでしょうから)可能にして、ドラマやアニメなどは録画禁止、というパターンが導入されそうな気がしてきました。もちろん全面禁止と利用する側としては大して変わらなくなるのですが。さて、どうなるか。



民放テレビ見逃し配信「TVer」が500万ダウンロード。8割がスマホ/タブレット視聴

見逃し番組を、というより最初からこっちだけでしか番組を見ていない層が少なからずいそうな気がします。

朗報?悲報? UQ、WiMAX2+の規制方式変更

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先日から欲しがっている新しい6インチクラスのSIMフリースマートフォンですが、残念ながら地元量販店では候補機種が入荷しておらず、モックもない状態なので購入に踏み切れません。候補機の中で唯一、HUAWEIのMate 9だけは実機が置いておりました。持った感触ですがなかなか良く、同社の従来機のようなペタっとした板状ではなく多少カーブを描いていますが、ZenFone2のように机においたらバタバタしてタップできないような湾曲ではなく、あくまで手に馴染みやすいことを重視したゆるやかなものとなっていて、他に候補がなければ決定してもいいと思えるレベルでした。ただ、5.9インチとわずかに小さくなっているのに加え、ベゼルも狭いのでだいぶ手に盛った時の感覚が小さく、その点でやはりFonePadNote6にはおよびません。このベゼルこの背面で6.4くらいなら文句なしなんですが。ちなみになぜかこうした最近の6インチクラスのスマホは「ナノSIM2枚可だが、そのうち一枚はマイクロSDカードと排他利用」という点で全く同じであり、ZenFone2がマイクロSIM2枚挿し+マイクロSDカード同時利用可」と比べると勝手が落ちる印象です。なんで横一線なんでしょう? 悪い方に合わせてどうする!? SIM同時利用の関係とかあるんでしょうが、せめてSIMスロットの一つをマイクロSIM可、にしてい欲しかったものです。手持ちにはマイクロSIMしかなく、交換には手数料と日数が必要になってしまうため、当面新しい6インチスマホを買ってもWiFi経由のみの利用になりそう。


そういうSIMを挿さずに使うスマホを外出時でも使えるようにしてくれるのがモバイルルーター。それ用のサービスを提供する代表格と言っていいUQのWiMAX2+が、来年から速度制限の方式を変更する、という話が出ています。

UQ、WiMAX 2+の通信制限を大幅緩和
~3日間10GB、速度規制は夜間のみに


3日間の速度制限の容量といえば1GB、と以前は横へ倣えの競争なし告知なし、カタログにはものすごく小さな字で書いてあるだけという扱いだったこの制限ですが、WiMAX2+では来年2月より3日間10GBと、その10倍まで制限猶予をアップさせるとか。以前は3GBでしたからそれよりも多い容量です。しかも、速度制限をくらっても時間は原則夜の18~26時の間だけとなり、それ以外は制限を受けずに使えます。わたしのモバイルルーターの使い方は月に一週間ほど集中して使う、というもので基本3日制限は受け入れられないのですが、それだけ使っても使用する容量はおよそ6GB。こたびの新制限のような3日間で10GBを使うような使い方はわたしには現状不可能で、実質的に無制限に等しく、仮に月間使用料無制限のコースと合わせれば、事実上制限なしで使えることでしょう。おそらくそういった利用のユーザーが大半であり、多くの人は今後制限なしで使えると言っていいかも知れません。

・・・と、ここまでは朗報と言えるかも知れませんが、どんなに容量が増えても
・結局3日間制限が残った
・制限を超えた場合の速度が再び1Mbps以下に格下げになった
この二つが問題なのです。しかも、UQのやり方にはいくつか疑問があります。

WiMAX2+の新たな“3日で10GB制限”はユーザーのモバイル環境をどう変えるか?

こちらの記事では、3日間速度制限が発生した場合の速度を「4Mbps以下」としていますが、いつの間にこんなに下がったのでしょうか? わたしはWiMAXが3日間制限を実施すると発表した時からWiMAXを捨てているので当然2+は利用したことがなく、具体的な速度を計測したことはありませんでしたが、当時の報告では「6Mbps以下、だいたい5Mbps強」と聞いています。また、わたしが某所でWiMAX販売員から説明を受けたとき「このルーターは営業時間中つけっぱなしなので常時制限状態ですが、これだけの速度をキープしていますよ」という説明を受け、そのベンチマーク結果から「あ、制限下でも意外と速い」と感心したことがあります。わたしはPCでインターネット利用する際の不満やストレスのない速度を「5Mbps以上、最低でも4Mbps以上」と定義していますので、それに満たない数字をしました場合、それだけで感心することは絶対にありません。ということは、その時は制限時でも間違いなく4Mbpsを下回らない速度だったのです。それがいつの間にか4Mbpsを上回らないように変更されていたのでしょうか。impressは以前、WiMAX2+が3日制限をいよいよ開始する際にもリークを受け、その日時を示したこともあり、UQとは深いつながりと広報が直接言えない悪い面をこっそり告知する役割を担う関係と思われます。今回の記事もこっそり下げた数字をやんわりと知らしめるためのものでしょう。速度制限時4Mbps以下というのは競合であるワイモバイルの503HWの速度制御(ソフトバンク系独自の表現)時と同じであり、そっちに合わせたものと思われます。こっそり悪い方に合わせる、という業界の悪い習慣がここに生きていることを感じます。

そしてその制限すら下回る速度にこのたびしようとしているわけです。経験上1Mbpsを上回らない場合、モバイル機器でもストレスを感じます。モバイルPCしか使わなければ確かに3日10GBを超えることはほとんどないでしょうが、デスクトップ機や準デスクトップ型の大型ノートPCを複数常用しているのなら、3日10GBという数字は決してあり得ない容量ではありません。ましてUQはWiMAX2+をローカル回線の代用品として使えるような宣伝と、そういう機器を販売しているのですから、3日10GBを超えるような使い方をされても本来文句は言えないはずなのです。まして再び1Mbps以下に下げられるということは、普段半ば速度制限状態で使っていた人にとって大幅な使い勝手の低下となります。時間が短いことも、その時間帯で使うことがほとんどの場合(多分ほとんどの人がネットでおおきな容量を利用する時間帯は18~26時に限られるでしょう)、事実上「ネット使うな」制限に等しいものです。まして業界全体で「悪い方に合わせる」習慣がある半独占事業なのがMNO事業なのですから、気が付いたら10GBが3GBに、そして1GBにと告知なしで下がる可能性は十分あるのです。そして4Mbpsまでの速度は廃止されるわけですから、その場合は1Mbps以下、ということに・・・。3日制限が存在する以上、いつ「3日制限があることを分かったうえでユーザーは買っているのだから、制限を強化しても構わない」と業界全体で決めてしまうか分からないのですから。UQは速度制限には抵抗を持ち、なるべくやらないほいうがいいと考えているサービスであるとは思いますが、談合で決まったら逆らえませんから。

そういうわけで、わたし個人としては3日制限が存在し、制限時速度が下がる、という事実がある限り、WiMAX2+は今回の措置があったとしても薦められないサービスでしかないです。月間制限なしコースを用意してあるから、代わりにどこかで別制限をかけなければならない、という制約でも多分あるのでやってるんでしょう。今回の「制限緩和」の文句は、わたしには最大速度○○Mbpsと同じ宣伝のためのキャッチにしか見えません。そんなものより理論値を落としても制限のない、旧WiMAXと同条件に戻してもらいたいものです。

その正体は・・・ ハマー・プロの怪獣映画 "怪獣ウラン"

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サイレンナイトにホーリーナイト、シングルベルベルジングルベルベル鈴が鳴る。今日12月25日がクリスマスです!

・・・てなことを毎年書きたいがためだけに書く本日のブログ(笑)この2日の間に届きましたDVDのことでも書きましょう。今回購入しましたのは、もちろんわたし得意のクラシックSF映画、それも怪獣ものである作品"怪獣ウラン"です。

怪獣ウラン [DVD]ディーン・ジャガー,エドワード・チャップマン,レオ・マッカーン,ウィリアム・ルーカス,アンソニー・ニューリーランコーポレーション

ただし、原題は「X...the Unknown」であり、本作では一言も「ウラン」という言葉は使われていません。放射線物質としてはもっぱらコバルトが使用されています。確か天然もののコバルトは純度の高い放射線物質ではなかったような気がするのですが、放射線~放射能~をイメージしやすい物質としてコバルトが使われたのでしょう。日本公開版のタイトルにウランが使われたのも同じ理由と思われます。
そのタイトルが示す通り、本作では放射能がテーマとして使われています。作品途中では被ばくによって息子を失った父親が科学者を責めるシーンもあり、日本の怪獣映画ファンから見れば「反核映画」と言うかも知れません。ガイガーカウンターの使用訓練に始まり、地下からのコバルトの発掘と採集、半減期をまたない謎の放射線の消失など胡散臭い空気は漂うものの、なかなか怪物らしき存在は姿を見せません。ただ、犠牲者の反応が、最初の「驚く」だけから「恐れおののく」「銃で反撃する」と言った「そこにいる何か」を徐々に感じさせていくものへと変化していく様はなかなかドキドキものです。作品半ばで主人公の科学者からエネルギーとして放射能を吸収するために彷徨う生物の仕業という推理が語られますが、その時点でもなお、怪獣は姿を現しません。ようやく画面に出てくるのは全体時間の2/3を経過したあとのことです。そこを含めても怪獣の登場シーンはごくわずかで、特撮シーンは少なく、怪獣ものとしては物足りません。その代わりに怪獣がまだ小型な時点で襲われた犠牲者の被ばくしたやけどの痕や溶けていく造形物の見せ方が秀逸で、映像がモノクロであることや造形物の表示時間を短くすることで不自然さを最低限に抑え、今の基準でもなかなか見られるものとなっています。
まさに満を持して、という印象で姿を現す怪獣ですが、その姿は粘ついた液状の不定形のもの。本作はイギリスのハマー・プロのSF映画第二作目ですが、第一作の「原子人間」をはじめ、いくつかの作品でこうした不定形型の怪獣を登場させており、前作のヒットを受けて同社の得意パターンを確立した表現と言っていいでしょう。その正体ですが、地球がまだドロドロの液状だったころから存在し、表面が冷えると同時に内部に閉じ込められたエネルギーが知性を持ち、地表に現れてきた生物・・・という推論がありますが、それを正しいとすると・・・。その正体、どう考えても地球そのものです。作中では怪物を「殺す」と言っていますが、地球を殺すことは人類を持ってしても不可能、やれば人類もまたともに滅ぶのみですから。そのせいか、クライマックスで爆発によって怪物は倒れた・・・かに見えた直後にもう一度爆発があり、その原因は一切提示されぬまま、映画は終了しています。特撮やドラマはともかく設定は壮大で、不定形なことを合わせても日本では描きにくく、かつ放射能を捕食する怪獣と言う概念を、おそらく初めて使った記念すべき怪獣と思われます。一見の価値は十分あると言えるでしょう。

2016年の終わりに

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はい、今年も12月30日になりました。恒例のように今回が本年度最後の更新となります。
もはや自然消滅していっても誰も気が付かないんじゃないか? と思うほど更新ぬるくなってますが、それでもたまにアクセス増えたりすることがあるところを見ると、このブログもまだやることは残っているな、と感じておりますので、もうちょっと続けていこうかと思います。

今年のトッピクスと言えばなんと言っても

・4K8K放送録画禁止放送化問題
・PT3販売終了

この二点に尽きるでしょう。前者は総務省の公開する資料の中に4K8K(UHD)放送の規制項目の検討欄に「録画禁止」の項目があったことで発覚、一時は大問題となりましたが、全く新しい話が出てこないこともあって世間から忘れられているように思います。確かにこの話、全く進んでいないのですが、それは後退していないことを意味します。放送局側は「そういう項目を作るだけで、実際に使われることはほとんどない」という言い訳に終始していましたが、デジタル放送の最初の規制、"こぴぃわんす"の時も全く同じことを言っていながら、ふたを開けてみれば全部の放送が規制された状態となり、何の役にも立たない名目上の規制緩和である"ダビ10"が現在も続いています。まぁ4K8Kもこのままなら多くの、録画好きの人が保存したい番組のすべてが録画禁止となるのは間違いないでしょう。わたしはささやかながらそうした状況への抵抗を試みています。地元ではそっち関係には詳しい人と思われているのでテレビに関してたびたび相談を受けるのですが、基本4kテレビを買おうという人に対しては録画禁止問題やチューナーが内蔵していないこと、そもそも本番の放送が始まった場合に映すことができる保証が全くないことなどを上げて、止め、また地元の中古市場での4Kテレビの相場を低くさせるなど微力を尽くしています。4k8kテレビを2020年のオリンピックまでに普及率50%にするのは国策なんですが、その足を引っ張ろうとしているわけですから立派な反日行為ですね。本当の愛国主義者なら録画禁止を喜んで受け入れて、自腹を切ってでも親戚知人に4Kテレビを配ったりしてるんでしょうね、多分。

そもそも現行の録画規制すら受け入れられない人たりが好んで使っていたのがPC用チューナーボードであるPT3です。新旧入れ替わりの激しいPC用パーツとしては異例のロングセラーを続け、今年ついに惜しまれながら販売を終了しました。さすがに使う人にはいきわたり、これ以上販売が見込めないなど理由はいろいろあるのでしょう。PC市場、特に組み立てPC市場の縮小も影響していると思います。ある意味PCの万能性を象徴する存在であったのがPT3でした。これが入手できなくなることでまた組み立てPCに新しい人が入ってくる門が狭くなってしまいました。第二の選択肢であったPLEXの製品も次々と販売終了になっており、今後はますますこの業界、厳しくなっていくと思います。

と、どうにも明るいニュースがない昨今。個人的には父がガン宣告を受けたのがショックでしたが、最新の検診ではガンは小さくなっているとのことでした。そっちは一安心なものの、入院や治療による体力の低下と間接的影響からは逃れられず、あちこちに無理が一気に出てきている感じですが・・・。まぁそれはウチの問題でしかないのでやめておきましょう。


また来年、更新はボチボチになると思いますが、お付き合いいただけたら幸いです。良いお年をお迎えください。

今年はいよいよ正念場

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新年開けましておめでとうございます。今年もどうかよろしくお願いいたします。

この挨拶が必要なのはわたしというより、録画界そのものなのかも知れません。それだけ今の状況は危機的です。


一昨年あたりからわたしは完全にあきらめているのですが、わが弟Bは今年も懲りずに某量販店に福袋目当てで足を運んだそうです。昨今の買い占め、特にどう見ても自分で使う目的でない団体の買い占め行為はやはり店側としてもなんとかしなければならない問題であったらしく、地元でも一部の店では事前に並んでももらえるのは希望の福袋ごとに分けられた抽選用の整理券だけ。配り終わったのち、発表された番号の保持者だけが購入できるというシステムを採用したそうなので、ダメ元で参加したのだとか。Bの狙いは某社のタブレット。もらった整理券を片手に自分の番号が呼ばれるのを待ちます。

店員「はい、お待たせしました。まず某社タブレットの当選番号の発表です。36番の方、72番の方、103番の方、182番の方・・・」

次々と読まれる番号ですが、非常にトビトビになっていてBの番号が呼ばれることはありませんでした。がっかりしていると次の福袋の抽選に移りまして

店「つづいてブルーレイレコーダー当選番号の発表です。1番の方、2番の方、3番の方、4番の方・・・」


えー、ここだけ抜き出すとただの笑い話ですが、少々シャレになっていません。実は整理券を配ってなお、BDレコーダーの福袋のみ、夕方になっても売れ残っていたのです。人気で言えばメンズケア用品以下、という惨憺たる売れ行きだったようです。それだけ人はレコーダーを使った録画から離れていってしまったということなのでしょう。かと言って我々のようなPCを使った録画はハードルが高いうえ、肝心のチューナーの新品が手に入りにくくなってしまいました。現在主な録画の環境はテレビに直結した外付けHDDとなっていますが、これは規制によって他のテレビにつなげても再生できないようにわざわざ作ってあるため、別のテレビでの視聴やテレビの買い替えを非常に困難にしています。テレビとレコーダーを同じメーカーで統一すればBDに"だびんぐ"することができるものも存在しますが、面倒な作業が必要ですし、移動の途中で電気的な問題が発生すればデータ丸ごとアウト、になりかねない(そういう風に作らないとB-CASカードを発行してもらえないから)ものです。もはや録画は風前の灯。最近テレビの買い替えは4Kに主力が移りつつある、と業界は宣伝に必死ですが、テレビの買い替えそのものが外付けHDD録画のために進まなくなっているため、手軽に買える低価格機を買う人が減ったという事情もあるかと思います。録画もダメなら、当然BDやDVDのソフトを買ったりレンタルしてみる需要も減るでしょう。以前から日本では再生専用機は案外好まれない傾向にありますから。

本気で今のままでは、一部の人間の自己満足のために映像文化が潰されかねません。今のまま外から生暖かい目で見るだけではすまない状況にもはやなっていると思います。もちろん規制だらけのBDレコーダーを積極的に買え、などとは口が裂けても言えません。ただ、せめて人に相談されたときは、「一応レコーダーという選択肢もあるんだよ」くらいのことは言ってあげましょう。それがわたしの、現在の規制に妥協できる精一杯です。


今年もどうなるか分かりません。PCの方はIntelやAMDから大きな動きがあるようで変革が期待できますが、いまや高性能PCはゲームしか目的がないかのような特別な存在になってしまっています。願わくば映像分野への強化をお願いしたいところなんですけどねぇ。肝心の映像界では録画規制がむしろ進行するような気配が濃厚で、本気で個人の映像ライブラリという趣味を、政財官一体となって市場もろとも潰しにかかっているとしか思えません。もっとも、4K8Kテレビ普及率50%という目的を達するにはテレビを見る家庭、という分母を減らすのが楽ととれなくもないので、数値の目的を達成するには手段を選ばないからなのかも知れませんが。

そっち趣味の人間からはたまったものじゃないですが、観察する分には今年は面白くなるかも知れません。突っ込みの精神を忘れず、今年もボチボチやっていきたいと思います。

秋葉原で一抹の寂しさを味わう

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実は東京に来ています。現在東京へ来る用事の大半は昨年全然いけなかったこともあって委託になってますし、何より現在の父を放っておいて一人上京するというのは気が引けるんですが、その父が「行けるうちに行っておけ」とけしかけるのですよ。今回正月明けに東京へ行くことはだいぶ前からのわたしの予定にあったのを、自分を理由にやめるというのは、むしろ父本人が気にしてムキになりかねないので、ちょっと期間を短めにして来ています。10日には帰りますけどね。

東京へ来たら一日くらいは秋葉原もうろついておきたいもの。と、いうわけで昨日の土曜日は秋葉原にいました。ちょうど1月6日にIntelが新CPU、コードネームKaby Lakeを発売したばかり。イベント見物としゃれこみましょう。ひょっとしたら買いたくなるかもしれませんし。
偶然か必然か、なぜかわたしが東京へ来るタイミングはIntelが新CPUを発売するタイミングと合うことが多く、かなり高い頻度で秋葉原のイベントには参加しています。今回もそうしたイベントがあることを期待していたのですが、過去の例とくらべるとずいぶん寂しいもの。主な内容はPCパーツ系店舗での説明会と、Twitter連動のノベルティグッズの配布となっておりまして、ソフトハードの各メーカーがイベントブースに一同に介して大規模に秋葉原をジャック、といったものを想像していった身としてはやっているのかいないのかわからない程度の規模、と言わざるを得ません。それでもそのショップの一つ、Arkの店舗横で行列ができ、案内されながら数人ずつその行列から入場を許されている様子を見かけたときには「おお、さすが秋葉原。まだPCパーツの人気も顕在か」と案内されている様子を見に行ったら、その人たちはArkの入り口を通り過ぎてとなりのビルに入っていくのでした、あああああ。まぁなんかの萌えイベントなんでしょうけど、中身は別に知りたくないです。もうIntelの社長自らやってきて「世界一Core i7が売れる街」と声高らかに称えた秋葉原の時代じゃないんですね・・・。寂しいもんです。
せっかくだから各ショップの案内会くらい見ておきましょう。中には突っ込みたくてしょうがない、不平等な比較も少なくないというある意味いつも通りのものでした。かいつまんで言うと今回のKaby Lakeは従来のSky Lakeからは製造プロセスの改良によってクロックがあがるようになった、が最大のパフォーマンスアップとのことです。オーバークロックなどには有利になっているようですが、それを好まない人なら先代との明確な違いはあってないようなもののようですね。ただ内蔵GPUに関してはHDRや10bit再生のサポート、4KのHEVCのQSV対応と言った大幅な改良がおこなわれています。ただ、10bitはもちろんHDR表示を行うにはそれに対応したディスプレイもしくはテレビが必要となるため、出力機の買い替えも迫られてしまいます。そもそも4K出力をパフォーマンスで劣るとされているIntelの内蔵GPUで行う必要があるのか?という疑問もあるでしょうが一つだけ存在します。映像配信サービスの一つ、Netflixの4K配信をPCで受け、4K出力するにるには「Windows10およびブラウザのedge」「HDMI2.2対応ディスプレイもしくはテレビ」「Kaby Lake内蔵GPUの利用」が条件とされており、他のGPUやOS・ブラウザでは4K表示できないようにしてあるようです。Netflixのような配信動画を含む映像PCを組むのならば、Kaby Lakeを使うのが第一候補と言えるでしょう。わたしは4Kテレビの購入は現状すべきでないと考えていますし、ディスプレイもHDR非対応なのでKaby Lakeは時期尚早と考え、パスすることにしました。ただ、そろそろディスプレイの買い替えはしたくなってきましたね。

あとは例の6インチスマホですね。ようやくASUSのZenFone3Ultraの現物を秋葉原で触ることができました。予想以上に大きなそのボディですが、手にはなんとか収まるサイズです。通常の7インチタブがどうやっても方手持ちするには、その時その時に応じて手の中で位置を調整する必要があり、その結果わたしにとって快適とは言い難い使い勝手しか提供してくれないものだったのに対し、6.8インチはなんとか持ったそのままで使い続けられるもので、手への負担はかなり楽になります。ですが、背面処理が残念ながらベタな板状・・・。このため、側面が角ばってしまい、持っているうちに親指の付け根にいらっとしたものを感じてしまいました。これがFonePadNote6のような軽いカーブを描いているものだったら即買い、だったのですが・・・。ただ不満は背面側面だけなのでケースをつけることによって持ちやすさをアップできる可能性はあります。が、幅はわたしが持てる限界ギリギリのため、これ以上1mmでも幅がアップしたら持ちにくさの方が目立ってしまいます。そういうわけでZenFone3Ultraの購入意欲は落ちてしまいました。一方、HuaweiのMate9の手触りは悪くなく、もう少しサイズがあれば言うことないといった印象。これで決めてしまおうかと思ったのですが、LenovoのPhab 2 Proという6.4インチモデルが存在する以上、ちょっと決断できません。結局Phab 2 Proは実機を見つけることは秋葉原でもできませんでした。どこも取り合つかっていないようです。Lenovoから直販で買えるのですが、ここまで手触りにこだわって機種を選んでいるのに、サイズだけで通販購入はできないですね。結局購入はもう少し先になりそうです。

ま、あとはこまごましたものを買っただけ。最近は大物は通販で取り寄せでもいいかな?という気になっているので、あの程度の街の様子ではあまり無理をして店頭購入したい、という意欲がわかないのですよ。秋葉原もだいぶ魅力のない街になってきた印象です。

今年のご報告

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またしてもアレな話なんですが。

父が緊急入院してしまいました。
わたしにはあまり話してくれなかったのですが、最近腹水がかなり溜まってきて以前と比べると腹がプックリと膨れてきていたようなのです。また、同時に足もかなりむくんでいたようで、わたしが東京に行っている間にかなり痛みが増してもいたようです。多分無理をしていたのでしょう。心配を口にしながらも数日間のほほんと東京で過ごしていたことを少し後悔しています。
その腹と、歩くことより立つこと座ることをかなり辛そうに行う父を診察した医者は、「じゃぁ入院して治療しましょうか。万が一もあるかも知れないし」と、即日入院を決めてしまいました。腹水だけでなく、なにか血が足りないとかで最近は通院のたびに輸血を受けていたようなのです。ただし、医者の検査結果によれば「ガンと直接的な関係とは思えない」とのことでした。先日それなりの検査を父に対して行ったのはガンの経過を見ることよりも腹水の原因を探るためだったようですが、その際に副産物として件のガンが縮小していることが確認されています。ただ、腹水に関しては「はっきりしたことは分からない」とのことでした。腹水が溜まると言えば、ネットで検索などすると辿り着くのは「ガンによる末期的症状」か"肝硬変”のような肝臓の病気が原因として出てきています。ただ、前者は現状では否定されています。後者も、多分検査時に当然肝臓に関しては調べたでしょうが、付き添いの母によると肝臓に関しては何も言っていなかったとのことで、こちらの可能性も低そうです。
いくら縮小傾向にあるとは言っても父にはガンが残っており、腹水との因果関係が全くないとは考えられません。現状医者が言うには「ガンの腫瘍が血管の流れを悪くして、その結果下半身に血が行かず、足がむくんだり輸血したほうがいいほど血が足りなくなったのではないか」とのこと。だとすると間接的な原因ではありますが、ガンによる体調悪化ではあるのでしょう。ただ、肝心の腹水に関しては何も言ってもらえなかったとのことです。ひょっとしたら、かなり悪い病気が今まで全く発見してもらえずに悪化していた、あるいはガンが転移していた、という悪いパターンもあるかも知れません。
ただ、最初の入院の時は「むやみに出歩いたりしないで、移動の時は看護師を呼んで車いすを使ってください」と言われていた父が、今回は「毎日少しずつでいいから、必ず歩いて移動する時間を作ってください」と言われたとのことです。前回より足元は悪いんですが、歩けと言われたということは、現状は患者の家族にも言えないような深刻な問題は見つかっていない、ということなのでしょう。だからと言ってこのまま腹水が溜まる状態が続くのも命に関わりますので、油断はできませんが。
今回の入院は、全く期間が分からないという不安があります。最低一週間は投薬治療で様子を見て、腹水が減るようならそれから退院時期を検討する、とのことなので、長くなる可能性も否定できません。しかも、父はさすがに落ち込んでいて、「もうダメかも」とこぼしているようです。ただ、幸いなことにここ最近の入退院の繰り返しがあっても父の食欲は衰えておらず、果物こそ食べにくくなったものの、それ以外は割となんでも食べてくれますのでまだ病気と戦える体力は十分ある、と思うのですが、それも患者の家族であるわたしの願望でしかないかも知れません。

今回も愚痴エントリーでしたね、すいません。

逆輸入映画、怪獣王ゴジラ初DVD

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開始当初はもう一つ購入する気がなかったのが、講談社発行のDVDマガジン「ゴジラ全映画DVDコレクターズBOX」。これは以前ディアゴスティーニから刊行されていた東宝特撮DVDコレクションがあったさいに作品のほとんどがすでにそちらで発売されており、内容としてダブる点や東宝チャンピオン祭り版の発売が巻数の水増しにも思えた点がそれらにあげられました。ところが、いざ刊行が始まってみるとなかなか中身が熱い! 映画のDVDは画質もさほど良くなく、それ自体は大したことはないのですが、ディアゴスティーニの付録が映画の制作過程などを特集した解説本だったのに対し、講談社は当時の宣材や雑誌の特集・コミカライズや復刻版パンフレットの収録となっており、見ていて涙が出そうなほどマニアにとっては持つ喜びがあるものに。DVDも当初は一部だけ収録予定だった東宝の5分特撮番組「行け!ゴッドマン」が好評につき全話収録が決定。以前発売されたDVDボックスの「行け!ゴッドマン」でも収録されていたのは映画に出てくる怪獣を中心した一部のものだけで、全話収録はないだけにうれしすぎます。ただ、そのゴッドマンDVDボックスには映像特典として「ゴジラ✖メガギラス G消滅作戦」などの手塚昌明監督による新作「行け!行け!ゴッドマン&グリーンマン」が収録されており、これは二大ヒーローの完璧なまでのヒーロー握手・"これがやりたかったんだ"感が画面からあふれてくる「プロの手による大人の怪獣ごっこ」と呼ぶのがふさわしいエンディング映像が大満足のものだったので買ったことに一片の悔いもないんですが。ゴッドマン全話収録というのならこの映像特典版ゴッドマンまで入れて完璧!とみなしたいところですがはてさてどうなるか。

本家東宝による怪獣映画の映像ソフトはどうも後手に回っている感があり、ゴジラ第一作やキングコング対ゴジラを4Kリマスター版が出来上がる前の映像のものしか今なおBD・DVD化されておらず、不満の残るラインナップとなっています。特にVHSやLD時代にはソフト化されていた海外版ゴジラが全く発売されていないのは噴飯ものであります。そしてとうとうゴジラ第一作の米国版、「怪獣王ゴジラ」初のDVDソフト化、という快挙は講談社のDVDマガジンによってなされてしまいました。

隔週刊 ゴジラ全映画DVDコレクターズBOX(14) 2011年1/24号【雑誌】講談社講談社

もちろん一怪獣映画ファンとしては発行した講談社および制作しただろう外注先の英断に拍手を送りたいところです。ちなみ米国版は当然英語タイトルとなっており、本来は「GODZILLA KING OF THE MONSTERS!」なわけですが、この日本語版は発売される時は「怪獣王ゴジラ」となるのは、このタイトルで米国版が日本に輸入され、日本語字幕をつけたうえで上映されたからです。
「怪獣王ゴジラ」は日本で作られた「ゴジラ」をそのまま上映したわけではなく、アメリカの監督によってアメリカ人を主人公として撮りたした部分を付加して再編集したものです。それでも基本的ストーリーは大体同じですが、なんとなく第三者的視点で遠くから見たゴジラ事件という印象が漂うものとなっており、継ぎ接ぎゆえの本編登場人物が離している言葉の内容と通訳された内容ば全く異なるなどメチャクチャな部分があったりして「別物」と言われることも多いのですが、それでも取りたし部分の被害者や破壊されたビル描写などは「ゴジラ」の雰囲気を大きく損なうことのない、当時の米国怪獣・怪物映画とは全く空気の違うものとなっているあたり、変更は加えても可能な限り作風、特に特撮による破壊描写のもたらした空気を乱したくはなかったという配慮は見られます。米国製怪獣映画では、大勢の負傷者やそこから助け出される人々と言った"後の被害状況"を描くことはまずありませんからね。もちろん日本でもそこまでやった怪獣映画は少ないわけですが。
しかし、なぜわざわざ当時の東宝は逆輸入してまで「怪獣王ゴジラ」を上映したのでしょうか。改編されたとはいえ、「ゴジラ」は日本製映画としてはじめてメジャー配給によって全米公開された映画です。おそらく当時の東宝の映画関係者にとってそれは何よりも誇らしいことだったのでしょう。なので「凱旋、故郷に錦を飾ることこそ本懐」とばかりに米国版ゴジラの上映を決意したのではないでしょうか。おそらく取り寄せてみて、ちょっと唖然としたでしょうが。
なお、今回DVD収録されていたゴジラは厳密に言えば「怪獣王ゴジラ」ではなく、「GODZILLA KING OF THE MONSTERS!」に日本語字幕を付けたものです。「怪獣王ゴジラ」は日本公開の際にトリミングされ、シネスコサイズになって上映されているからです。そういう意味では完璧ではなく、やや残念感は残ります。なお、シネスコ化された「怪獣王ゴジラ」のフィルムは現存しますが、主にゴジラ特集の上映会で使いまわされたプリントしかないため状態は悪く、傷だらけの上、フレームが少なからず飛んでいたりします。一昨年日本映画専門チャンネルでやっと放送されましたのでもちろん録画保存してありますが、正直そこまでして日本公開版にこだわるほどのものでもないです。ただ、マニアとしては残念というだけです。「怪獣王ゴジラ」日本でBD化の暁には、ぜひ「スタンダート版」「傷だらけの残存フィルム版」「スタンダード版を日本公開版とおなじ画角になるようにトリミングして同じ日本語字幕を同じ場所に焼き付けた復元版」「同じ俳優が同じ役で再登場する”ゴジラ"1984年度版の米国版、ゴジラ1985」を同時収録してほしいものです。

パナソニックも国内に有機ELテレビ投入か!?

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前から書いていますが、わたしは液晶テレビの画質が好みでなく、低い評価しかしていません。それは各ドットの独立性が強すぎてトゲトゲしい映像になりがちだから、というのが大きな理由です。特に背景をボカして手前にピントを合わせたような映像の背後のボケの描き方がひどく、ボケっぽく別に描いたようにしか見えません。これは4Kになっても全く変わらず、おかげで液晶だとどんなに美しい映像を映しても平面さが際立つばかりで、決して「吸い込まれそうなほど美しい映像」には見えません。むしろ一歩二歩と下がりたくなります。他の映像パネル技術はたいてい周囲の色と適度に混じって見えて、ボケがボけっぽく見えているので、こちらのほうが動画として美しく見えます。なんで液晶ばかりがテレビ用として残ったのか不思議で仕方ありません。まぁそれは個人の好みですしボケなんかどうでもよくてクッキリした映像さえ映ればいいと言う人もいるでしょうが、あくまでわたしの意見としての液晶というものは、PCのディスプレイのようにもっぱら静止画用として使う場合やスマートフォンのような小さな画面を表示するには向いていると思いますが、テレビのような基本動いている動画を映しかつ一定以上の大きさが必要な表示用としては向いているとは思えないのです。まぁ8Kくらいの解像度になればそこの問題も解消されるのですが、超々巨大サイズしか出ないだろう8Kで実現しても仕方ないですし。しかし、パナソニックがプラズマをやめて以来日本では液晶しかテレビとして提供されない日々が続いてきました。そのパナソニックの液晶も新型を出すたびに「プラズマを超えた画質」という機能説明をしたがるあたり、逆に「液晶ではプラズマを超えられない」ことを証明しているように聞こえます。なぜなら本当に超えているのなら毎回その言葉を使う必要はないのですから。ただ、古いプラズマより最新技術の液晶の方が部分的に良いところもあるかとは思いますが、所詮はゴマカシです。

しかし、その「プラズマ超え」がようやく果たされる時が来るかも知れません。パナソニックも、今まで欧州など他国でしか発売していなかった有機ELテレビを日本でも投入することがどうやら決まりそうなのです。

パナソニック「プラズマを超える有機ELテレビ」国内投入へ。2020年に「究極の有機EL」

ただし、あくまで"欧州優先"で日本も出すだろうという曖昧なもので、結局出さないという可能性も否定できません。そういう意味では3月の発売が決定(多分)している東芝ほど有機ELテレビへの積極性を感じないのですが、好感触のポイントとしてはまず「湾曲させない」ことがはっきりしている点が挙げられます。東芝の有機ELテレビはそこらへんはどこにも書いて無く、各サイトに掲載されている写真はみな同一のもので、多分湾曲してないような気がする、程度にしか感じられず、積極的に取り上げる気にはなれませんでした。なにせ現在日本で唯一手に入る有機ELであるLG電子製のものはキッチリ湾曲していましたし、それ以外の欧州向けの有機ELテレビはみな湾曲していたため、「有機ELテレビは画質ではなく湾曲させることを目的としてテレビに採用している」のがこれまで実態でした。そこを明確に否定し、少なくとも今後日本で発売される可能性のある有機ELテレビは湾曲せずにフラットなものになることが語られたのは大きなことです。湾曲が全てにおいてフラットより悪い、とはいいませんが”有機EL=湾曲"のイメージが定着することで小型化~と、いうより一般的標準サイズのテレビ~へ有機ELパネルが採用される道が閉ざされる可能性がありましたから。湾曲は視界の外に画面があふれるほど巨大サイズでなければ意味のない方式ですしね。と、言っても今のところ家を建て替えなければならないような超大型が中心のようですが、少なくとも2020年まで有機ELテレビの技術的開発は続くようですから、ひょっとしたらまともな普通の家庭でも設置できるような有機ELが出るかも知れません。
個人的には例の「録画禁止」問題があるため、4Kテレビは薦めていません。が、フラットな有機ELテレビが控えることで、あせって4Kの液晶テレビを買い、「4Kテレビは売れているから放送も普及する。だから、視聴者の使い勝手のことなんか考えずに録画禁止しても大丈夫」と思わせるデータにならなくても良くなりそうです。2020年まで現在のテレビを大事に使い、ゆっくり待つことにしましょう。

ちょっとよくないご報告

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最近すっかり父の病気ブログと化している当ブログですが、わたしとしても他に弱気の行き場がないものでご勘弁ください。

今日、入院中の父に担当医から説明があるとのことだったのですが、わたしは外せないので代わりに弟Bに行ってもらいました。で、その弟から聞いた話ですが、あまりいいとは言えない状況だそうです。
現在最大の懸念は腹水が溜まる症状ですが、どうにも分からないらしく、「癌の影響、腫瘍で血管等が圧迫されているための腹水と思われる」の一言で片づけられています。そのため根本的治療方法が分からず、とりあえず腹水に関する一般的投薬治療と、腹水を抜く治療を併用するしか手の打ちようがない、とのことなのです。その通常治療で腹水が止まる、あるいは速度が遅くなるなら退院の可能性もあるが、現状ではどれだけ入院が続くかなんともいいようがないのだそうです。しかも、腹水への治療中は負担のかかる抗がん剤の投薬は副作用が危険であるとの判断から中断されています。腹水の治療が長引けば長引くほどガンは放置状態となり、現在は縮小・少なくとも増殖が抑えられているガン細胞の増殖は時間の問題となるでしょう。その場合、結果父の寿命は縮みます。
「もし入院が長引くようなら、この病院では長く置いておけないので他の病院に移っていただくことになります」
とも言われました。現在入院している病院ほどのガン治療の設備は、その紹介された他の病院にはありません(それでも上位ではありますが)。つまり、その場合匙を投げるということです。
父の今後ありうるパターンは4つ。
1.腹水がほぼ止まり、以前の抗がん剤治療が再開する
2.腹水の溜まり方が緩やかになり、週に1~2回程度の通院で、状況を見て腹水を抜く治療を行いつつ抗がん剤治療を併用する
3.このまま入院生活が続き、そのうち治療は行ってくれなくなり、他の病院に移される。外泊扱いであと数回家に帰れるかどうか
4.事態が急変する
1の可能性は、正直低いようです。なにせ「原因がハッキリしない」のに、普通の治療しか行ってくれないのですから、それで治る可能性はお世辞にも高いとは言えないでしょう。3の場合、ほとんど腹水を抜くだけになり、ガンが進行するためにどこまで生きられるか・・・。ということになるでしょう。わたしはせめて2のパターンで家に帰ってきてほしいと願っているのですが、その場合でも週1~2回の通院は負担が大きいのではないか、と入院を続けさせられるようなことも言っていたようです。もっともショッキングな4に関しても「その場合延命措置は行いますか?大変苦しみますしそうなった場合治る見込みはなくなりますが」とも言われたので可能性はあるのでしょう。現状そうなる可能性はかなり低いようですが、いつか来る道かも知れません。

いずれにしても、このところの順調な父の容体は腹水によって全く変わってしまいました。父が楽しみにしていた東京オリンピックまで家で元気に生きていてほしいと思っていましたが、決して低くない確率で来年の正月を迎えられるかどうか、になっています。どう転ぶにしても、わたしが数日間父に店を任せ、家を離れて東京に行く、などはもう二度とできないでしょう。以前父のガン宣告があったときはそんなことを真っ先に気にしてしまいましたが、今はどうでも良くなっています。先日行った時もそれほど東京生活を楽しめませんでしたし、何より秋葉原はもうわたしが以前東京に住んでいた時に愛した街ではありませんしね。そんなものよりまだ父に生きて、この家に戻ってきて、少しくらい寝てばかりでもいいから元気で生活してほしいものです。
なお、父は点滴や腹水抜きで管につながっている間は苦しそうにぼんやりしているようですが、外れてしまえば元気になり、今日もテレビを見ながら少し慣れてきた手つきで携帯電話をあやつり(個室です)、大好きな競馬の馬券を買っていたそうです。そのくらいの活力もありますし、頭もはっきりしているのです。食欲もあるようです。もう退院できないかも知れない、とは信じられません。悪い方にいかないことを祈るばかりです。

都道府県別固定局密度 に見る地域差

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我々の言う録画とはテレビ番組の録画のことであり、テレビ番組を録画するには当然ですが放送が必要です。個人的にはとっくの昔に録画のメイン環境は衛星放送へと移っており、放送自体もそうあるべきだと思っていますが、世間では「テレビ=地上波」の概念が絶対であり、今でも録画はこちらがメイン、という人の方が多いと思います。ですが、地上波放送ほどこの時代に地域差を思い知らされるものもないでしょう。物理的なものや交通手段によって感じる地域差はある意味仕方ないと割り切ることはできますが、放送という電波を使っているのにチャンネル数はもちろん受信環境においてすら地域によって大きな差が残っているのですから。そして、地上波キー局もかつてほどテレビ界の外においての力を持っていない今、この地域差が縮まる気配は全くないわけです。

それをより体感できる資料を眺めていると、割と楽しいと思ってしまう自分がいろいろ変です。本日総務省の広報資料として「「電波利用料の見直しに係る料額算定の具体化方針(案)」に対する意見募集の結果」が公開されました。意見募集と言っても寄せられたのは放送局もしくは通信関係と言った企業のものばかりで、事実上原案容認意見のみとなっています。特に地上波テレビ放送における電波利用料の不公平さは前から指摘されていますが、こうした場に意見が寄せられない以上、同じ傾向はこれからも続くでしょう。
まぁそれはおいといて、リンク先に"本意見募集の結果を踏まえ、「電波利用料の見直しに係る料額算定の具体化方針」を別添のとおり策定しました"とあるその別添、PDFファイルになっていますがその9ページ目に「図表7 都道府県別固定局密度」という一覧表があります。と都道府県別の地上波放送を送受信させるための無線局の設置状況を一局ごとの平方kmと全国指数で比較したものです。

一位は当然東京都、もうダントツの数字です。単なる陸地面積で言えば決して広い方ではない東京都ですが、そのほとんどが住宅地かビジネス街として開発されていて人のいることを前提とした地域とだけを見れば非常に広いため過剰なまでの中継基地によって津々浦々まで地上波電波が届く必要があるということなのでしょう。二位は当然のごとく大阪府で三位は準東京扱いで神奈川県。ここまではまぁ想定内ですが、4位沖縄県というのが面白い。他県と陸続きでないため、隣県の電波受信などで補うことができないのでそれなりに無線局は必要なのでしょうが、ちょっと多すぎる感はあります。5位の香川県に至っては、失礼ながら全くの想定外、いや予想外。香川県がトップレベルの地上波無線基地設置が行われている、と資料を見る前に想像していた人は、多分ほとんどいないのではないのでしょうか。これは一つに香川県が県別陸地面積で言えば、確か一番狭いということもあるのでしょうが。ちなみに香川県は瀬戸内海を挟んだ岡山県と事実上地上波ネットを共用しており、二県合わせてキー局が被らない五局の民放を受信できるとのことです。合い方の岡山県の方は37位と下位で指数も平均値を下回っているのがまたなんとも。
その下位はと言いますと、陸地面積が圧倒的に広い北海道を別格としても、東北勢ばかりが名を連ねています。かろうじて宮城県が県別で言えばやはり下位ながら指数で平均を上回っているだけで、あとの県はすべて指数が1を下回っています。これらの地域が指数の基準値を下げていると言ってもいいくらいです。というより東北地方は宮城県を例外として全く地上波普及に力を入れてもらっていない、被差別地域と言っていいでしょう。県の面積が広い・雪が多いために無線局の設置が難しい・山が多いと言った言い訳も思いつきますが、面積で言えば東北の県より広く、山や雪の多さで言っても負けていないだろう長野県は宮城県をやや上回る局密度を確保しているため、決定的な理由になりません。地上波をこれからも情報収集の手段として重視するのならば、こうした東北県の弱い設置状況こそ問題にすべき、と思います。まぁ地上波においてもっとも優遇されているはずの関東に所属している群馬県がなぜか指数1を下回る下位に入っていますが・・・。
それらに交じって九州勢の大分県と宮崎県が東北に次ぐ低い設置状況なのがちょっと不思議です。九州はむしろ設置状況が良く、他の県はみな上位に入っているのにこの2県だけ不自然なほど少ないのです。あくまで拾った話では、これらはもともと隣県の放送の電波を受信できる環境にある家が多く、またケーブルテレビが充実していて多くの地域で隣県の放送をそのまま再送信している、そのため県別放送局が少数であっても新たな局を、という需要が全く育たなかったため、らしいです。確か九州で地上デジタル放送導入の際、県別地域別放送の概念に従って地元放送局が隣県のケーブルテレビによる再送信を打ち切らせる、という要望を総務省を通じて行おうとした、という話がありましたが、当然ながら住民からは大反対の声があがったため、それを断念したとか。それはこの2県だったでしょうか。無線局が少ないのは、誰も地元局をみないのなら基地を充実させる必要はないだろ、という地元放送局の嫌味がこもっているかも知れません。一方、民放が一局しかない佐賀県は九州らしく無線局密度が高い13位です。やはり隣県の放送を受信するためのものなんでしょうが、住民とのトラブルは少なかった様子がうかがえます。

こんな風に政治的贔屓なんかも含めて自県を隣県と比べて比較妄想してみるのも面白いかも知れません・・・なんてことを考えるのはやっぱわたしだけか(^^;)

mineo名物フリータンクがピンチ!

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わたしが日ごろから公言して憚らない言葉の一つに「モバイル通信の三日制限は絶対受け入れない」というのがあります。昔はそうした制限を全く設けていないWiMAXを長年愛用していたのですが、2+以降三日制限を宣言したので解約、しばらく前からmineoというMVNOサービスを利用しはじめ、現在に至っています。いくつかのMVNOは契約して数か月間は「お試し」を兼ねて利用料金の値引きサービスを行うことが多く、それを利用して一つにとどまらず数か月ごとに解約契約を繰り返しサービスを渡り歩いて料金を節約している人も少なからずいるようですが、わたしは"三日制限なしの明文化、シェアリング・繰り越し可、主な利用時間の20~25時にモバイルPCを使うには十分な速度の提供"という自分の希望とmineoの提供サービスが合致しているので、今のところ解約したり他に移ったりする気はありません。それに半年も激安で通信させてくれたのにそれが終わったらハイサヨウナラ、では申し訳ないし。

そうした快適な利用環境を提供してくれる独自サービスの一つがフリータンク。登録ユーザーならだれでも自分のパケットを提供でき(10MB単位無制限)、同じく登録ユーザーなら誰でもそこから自分のパケットとして引き出すことができ(10MB単位、一か月1000MBまで)るという珍しいものでした。わたしは3GBxSIM2枚の契約で一か月6GBで利用しているのですがどうしても使用容量にはブレがあり、来月への繰り越し分上限以上に余る月が結構あるのです。そうした場合無駄分をフリータンクに提供しています。開始当初は繰り越し分ではなく、今月使用料分からしかタンク入れができない仕様だったので入れた分使用料が減るだけだったため、損した気分にさせられましたが、その後繰り越し分を優先して割り当てる仕様に変更、安心して「余った分を提供する」ことができるようになりました。最大繰り越し分を加えた9GBを超える利用をすることはほとんどないのですが、6GBを超える利用が3か月ほど続くことはあります。そうした場合、過去の貯金を引き出す気分でフリータンクからパケットを引き出す、そうした利用の仕方をしてきました。平均6GBであることに変わりはないのですが、1000MB分上にブレの余裕が持てるという意味合いで使ってました。実際には入れる方が出すより量は多いのですが、無駄にするくらいならだれか使ってくれる方がいいですしね、
ただ、フリータンクという特殊なやり方が保てるのも、そうした利用者の出し入れ両方の利用・共用の意識あってのこと。どうも最近蓄えられたフリータンクがすごい勢いで減っているようなのです。

余りパケットみんなで分け合う「mineoフリータンク」に危機 引き出し増加でパケット枯渇の恐れ

リンク先の図によると、かつては190TB超えていたフリータンク在庫が26日の時点で1.6TBと、1/100にまで減っています。この減り方はまだ続いており、わたしが確認した28日の時点では1.4TB半のあたりを行ったり来たり、というところでした。フリータンクは出し入れの利用者の記録が掲示板のようにしばらく表記される形式なので眺めると、"入れる”人の容量はマチマチで200MBとかの人もいれば3000MBとやたらたくさん入れている人もいます。基本的にはもう月末なのでだいたい余りそうな分を入れている、というやり方でしょう。その一方で"出す"人は、わたしの見た限りでは100%上限の1000MBです。そうでない人もいると思いますが、少数派でしょう。大半がいきなり1000MBと思われます。人数でいっても、少なくとも入れる人と出す人は同程度、ひょっとしたら出す人の方が多いかもしれないくらいです。これでは減るばかりで当然です。
タンクが枯渇した理由は明白で、入れずに出すだけ、1000MB分をひと手間かかる追加パケットと思って使っているだけの人が爆発的に増えたためでしょう。mineoは繰り越しができますから、追加1000MBは余っても来月そのまま使えますので、無駄になりませんからね。というより、フリータンクをアテにして、少な目の容量の契約をしている人が多いのかと思います。わたしのように2枚SIMを契約すれば、2枚で2000MB引き出すことも可能ですから、そう考えてもおかしくありません。1GB2枚契約で実質4GB・・・おいしすぎますし。しかし、その発想のユーザーを大勢抱える容量はもうフリータンクにはありません。1.4TBなんて一口1000MBのたった1400口分でしかないですからね。今は「フリータンク存続のために、少し多めに入れようか」なんて人も出ているようですが(わたしもその一人、少し多めに入れました)、そのうちバカバカしくなって追加する人が減っていく可能性は十分あります。だからと言って「もっと入れよう」とはとても言えません。結局みんなmineoの有料利用者でしかないのですから、あくまで「余った分だけ、もったいないから」入れておく、の精神以上は必要ないと思います。やはり「出す」人に、ちょっと考えを改めてもらうしかないですねぇ。何も考えず1000MB出すのではなく、本当に足りない分だけ、100MBとかにしておく。そうするだけでだいぶ違うんですが、mineo自体が宣伝としてフリータンクから1GB補充できる、を謡った形跡がある以上、使うなとも言えません。面白いサービスではありましたが、フリータンクは破たんするしかないと思われます。フリータンクからの引き出し容量は100MB~200MBまでとして徐々に利用者を減らし、シェアリング可能な貯金箱ならぬ貯パケット箱を別に用意して熱心な利用者にはそっちを使ってもらい、他人に分け与えるギフトパケットを活用してもらう・・・といった体制に移行するしかないと思います。まぁ仕方ないですね、利用者のモラルに頼ったサービスはもう日本でも難しいということなのでしょう。

少しよくなったご報告

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毎度のことながら、我が父の容態記事であります。どうか読み流してください。

腹水で腹が膨れ、足がむくんで歩けないという状態を放置できず、緊急的に入院した我が父ですが、二回にわたって腹水を抜く、という処置が行われました。それでも、わたしが見舞いにいった段階ではまだ腹は膨れ、足のむくみは、良くなった、と言っても大分残っており、少しふらついていて歩行が不安に見えるという状態に変わりはありませんでした。
そして現在、父の腹水はそれから増えることがないどころか減り続け、腹はすっかり引っ込んでいます。何より足のむくみが、本人が言うには「完全に治った」なほど回復し、いまや暇を持て余して病院内をウロウロしているようです。「差し入れに歩数計が欲しい」とまで言いだしているとのこと。体重も、最初の入院前と同等にまで軽くなりました。個人的には水でなくて肉でもう少し体重を増やさせたいところですが、そのくらいには回復しています。もちろん腹水が止まったと断言はできませんが、利尿剤の効果もあるとはいえ、少なくとも腹水が溜まるより排出するペースの方がずっと上、という状態にはなりました。これでしばらくは大丈夫でしょう。

そこまで回復したことを受け、腫瘍内科の先生(主治医の先生とは別の人)から、抗がん剤によるガン治療を再開するか、と持ちかけられてきました。ただ、「副作用によって苦しむかも知れないので、このまま治療を受けないという選択肢もあります」とも言われ、容体は良くないのかと父は少し落ち込んだようですが、やはり日常に戻れる可能性を捨てきれず、治療再開を決意したという連絡がありました。そもそも腹水がかなり溜っていた状態でも抗がん剤は続けており、その時点でも苦しい副作用などは表面上は全く出てきていませんでした。と、言うことは、治療再開しても副作用で苦しまない可能性は十分ある、ということです。どんなに悪く見てもまだ日常に戻る可能性をあきらめる段階ではないでしょう。
歩けるようになり、近日中に緊急事態に陥る可能性が大幅に低下し、飲酒以外の食事制限は一切なし・・・。ということは、退院して通院で十分と判断されてもいいと素人目には見えるのですが、残念ながらまだ解放という話は出てきていません。「まだ様子を見る」と言って退院を確約してくれないのです、特に主治医の先生が。ただ、最悪の事態は脱出できたのは間違いないですし、退院できる可能性はグンと高くなりました。

昨年末に父が買った宝くじを勝手に調べたのですが、一万円をはじめ少し当たっていました。父が宝くじをちょびちょび買うようになって一年が過ぎましたが、最初の5万円当選を除いてもなお、父は宝くじの黒字をキープしています。大口はありませんが、毎回一万円以上は当たっているのです。こんなに籤運のいい父が、確率の低い容態が悪くなる分岐点を選ぶとは、わたしにはとても思えません。きっと病気を克服して数年は寿命を延ばし、家に帰ってきてくれるとわたしは信じています。

日本音楽著作権協会の方針は危険な考え

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すでにさんざん報道された話ではありますし、ヘタにこういうことを取り上げると全然内容と関係ない荒れ方をする可能性もありましたので迷いましたが、やはり危険な考え方なので取り上げてみることにしました。

音楽教室は「公衆の前での演奏」 JASRACが著作権料徴収の方針

JASRACこと日本音楽著作権協会が、音楽教室で著作権付音楽を演奏していることを取り上げ、「公衆の前での演奏」に該当するとして著作権料を請求できる方針を明らかにした、という話です。音楽教室では生徒に親しみやすい音楽を課題として採用し、なじみのある音楽を自分の手で演奏できるようになろうとすることから音楽演奏を学ぶ、というやり方をしているところが多そうですが、そうしたところからも著作権料を徴収したい、というわけです。
この理由が「公衆の前での演奏に当たる」というのが日本音楽著作権協会の主張。例えば講師が生徒の前で、お手本として演奏することは当然あるでしょうが、それを「演奏権」の侵害とみなすということです。この解釈は無茶があり過ぎで、これに従えば鼻歌で著作権ものの歌を人前で歌えば、著作権料を支払わなければならないということになってしまいます。本来なら「音楽教室は著作権ものの音楽を利用して利益を得ているわけだから、そこからも徴収できるのが妥当だ」という主張をすべきでしょう。これならまだ分からなくもないです。ウチでも過去に取り上げたことはありますが、こうした著作権ものの判断には「カラオケ法理」というものがあります。とあるスナックがカラオケ機を設置して客に自由に歌わせていたことから「利益を得ていたんだから著作権料を払え」という裁判を起こされました。あくまで店側は演奏はしておらず、機械の操作も原則客が行っていたため、演奏には当たらないから著作権料支払いの必要はないという店側の反論もありましたが認められず、日本音楽著作権協会側の勝訴となりました。これによって「設置側の理屈はどうあれ、利用者が著作権の侵害をしていた場合の責任は設置側にある」という法理が誕生し、著作権側の絶対的切り札となって現在に至ります。「まねきTV」問題も同じ理論が最終的には採用され、それまでの公衆送信権侵害には当たらないという判決は覆されました。今回もそうした理論の延長なのかと思っていましたが、利益に関してではなく演奏そのものに対しての利用料を請求してくるあたり、どうも異なる方向からも著作権利用料を徴収できる権利を模索している匂いがします。いわば「第二のカラオケ法理」を作りだし、著作権利用料範囲拡大の両軸にしようともくろんでいるのかも知れません。ちと妄想が過ぎるかも知れませんが、個人的にはそういう気がします。

この理論が確立すれば、他に喜ぶのはテレビ局でしょう。4K8K放送に録画禁止が検討されてからずいぶん経ちますが、少なくとも撤回の方向は見られません。さすがに家電業界が認めていないと思われます(個人の批判はどうでもいいのでしょう)。しかし、上記で示された理論が確立すれば「公衆」の範囲を無限に拡大、やり方によっては完全な個人利用すら「公衆の前での利用に変わりはない」という解釈も可能でしょう。そうなれば、「当然権利の侵害となる」となり、録画番組の再生を有料にする、さらには規制を強める絶好の理由にもなるでしょう。「著作権の保護」という言葉は濫用されすぎて説得力がなくなり、さすがのテレビ業界も録画規制に対してこの言葉を使うことは少なくなってきていますが、法律解釈の後ろ盾ができれば話は別、堂々と「著作権の保護のため」として録画規制と視聴の有料化を進めてくる可能性は十分あります。今回の件はそのキッカケになりかねません。
と、してお役所がストップをかけてくれればいいのですが、お伺い先がよりによってあの文化庁。著作権業界ベッタリの文化庁なら、大した検討もなく日本音楽著作権協会の言うがままの見解を示しても決して不思議ではありません。残念ながらこの手の話が出てくると一番肝心の大衆の意見は蚊帳の外、になるのが日本の風習。わたしにできるのは、こうしたわたしの妄想という悪しき道に進まないことを祈って、こんなエントリーを書くとだけでしょうか。

帰ってまいりました

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誰も待ってないだろう我が父の報告記事になります。

なんと、自宅へ帰ってきています。
抜いた腹水が再度溜まる様子が見えないこと、抗がん剤治療が再開できそうなこと、足が治って通院ができそうな容体になったこと、父が家に戻りたがっていることなど、諸々の事情があるようですが、とにもかくにも父は退院手続きを済ませて家に戻ることができました。
ただ、この半年強の間に三回も入院した代償は大きく、それ以前と比べてもかなり体重が減ってしまい、体は痩せてしまっています。特に腹筋の力がなくなったのか、少し高くてボソボソした声でしか話せなくなってしまいました。また、入院中は頭を使うこともないため、少し頭が固くなり、なんでもないことをわざわざできない方向からやろうとしてイライラし、余計な時間ばかり食うなども後遺症の一種でしょう。ただ、ある程度は時間が解決してくれるものと思います。
ただ、体力的にはそれだけ衰えたにも関わらずむちゃくちゃ元気で、「もう大丈夫」と一人でスタスタ街を歩き回り、わたしを差し置いて一人で店の仕事や手続きを、以前よりはゆっくりながらガンガンこなしています。なによりよく食います。退院したその日に「すき焼きが食いたい。いい肉買ってこい」とお金を出し、わたしよりも多く食ったくらいです。それでいて、食べ過ぎたという様子は全く見せません。脅威です。

正直一安心、わたしもおちついて日々の生活が過ごせる、と言いたいところですが、油断はできません。なにせ主治医の先生は「退院」という言葉を使わず、「帰宅」と言ったらしいです。これは
・またしばらくすると腹水が溜まるなど容体が悪化することがあるだろうから、近々再入院することになるだろう
という意味か、もしくは
・今回はあまり家のことを気にしているから帰宅許可を出しただけで、一定の期間がたてば容体の良い悪いに関係なく入院に戻ってもらう
という意味を挿すのでしょうか。前者は仕方のないところですが、後者だとすると家族としては受け入れがたいです。もちろんそうだったとしても退院後の状態良好を保てば前者の意味に移行する可能性は十分あります。仮にそうした容体に関係なく入院に戻ることを求められたら、今度こそいわゆるセカンドオピニオンを受けさせてみたいと思います。多分嫌がると思いますが・・・。やはり日常の中で生きてほしいですからね。今まで本人にも家族にも一切明かさずに「容体は良い、どの数値をとっても悪化していない、検査でもがん細胞の再増加は見られない」と言っていただけで、実はかなり進行していた・・・などと言われるのが一番恐ろしいですが。

ちなみに主治医でない腫瘍内科の先生は、相変わらず「不思議な体の持ち主だ。病気ではなく、医学資料のために調査したくらいだ」などと診察のたびに言っているようですので、それほど悪化はしていないもの、と信じてはいるのですが、何分全く知識がないもので・・・。父本人は「最低でも今年いっぱいは生きる」と言っているのですが、わたしとしては所謂五年生存の壁を突破して、元気に長生きしてほしいと願っています。

mineoその後

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少し前に、わたしも契約して利用しているMVNOサービス、mineo独自のサービスであるフリータンクが枯渇寸前である、という記事を書きました。とりあえず1月はしのいだようですが・・・。

そして本日、mineoより予告されていたフリータンクのシステムの一部変更がmineo内会員サービスの"マイネ王"スタッフブログにおいて発表されました。その内容は
・累計OUT量が累計IN量以上の方の場合、残容量が1,000MB以下でないとOUTできないようにします。
※累計OUT量が累計IN量より少ない場合は現行と変わりません。ただし、OUTよりもINを多くしてくださっている方については、現行と同様のルールとします。
・OUT可能期間を下記のように1日短縮します。
[現行]毎月21日~月末日
[変更後]毎月21日~月末日の1日前 (2月は21~27日)

というものでした。予想していたよりはるかに軽い変更に収まっています。1GB以下でないと引き出せないというのは、それ以上持っている人はパケット残量に困っていないという判断からできないようにする、というものです。IN、つまりフリータンクに納めている容量の多い人は例外として扱うというのは気が利いています。二つ目の変更は、実はパケット引き出しというのは手続き後の翌日にならないと付加されないルールなため、末日に引き出すと来月分の契約パケットの追加と同時追加となってしまって、容量が足りないから借りる、というフリータンクのコンセプトにそぐわないため、とのことです。具体的な変更点は以上になるようです。
この変更によって従来よりは、機械的に1000MB毎月引き出し、という事態は減らすことはできるでしょう。ただ、1GB契約をして1000MBをフリータンクから毎月引き出して実質毎月2GB、という使い方をしている人はあまり変わらないことが予想されますし、何よりmineoが「フリータンクからOUTしたパケットを転売されている」人がいるのではないか、と推測しているようです。そうしたユーザーが大勢いるとしたら、事態はそれほど改善しないでしょう。ただ、毎月必ずOUTのみを行っているユーザーに対しては「「契約容量の見直しをご検討ください」という内容のメールの配信も検討中」とのことなので、心情的にやりにくくなると思われますが。

なお、7日現在フリータンクの残量はなんと18TBを超えています。21日まではINはできてもOUTはできないため、そこまでに20TBを超えることはほぼ確実と思われます。そこまでいけば、過去最大残量に並ぶか、それ以上の記録的残量となるでしょう。ただ、まだ今月が始まって1/4しか経過していないにもかかわらず、3000MBや5000MBという膨大な容量を入れている人が目立ちます。一か月1000MBまでしか引き出せないので、あとで手元に戻すのにずいぶん時間がかかってしまうのですが・・・。こんなに入れられるという人は、これはこれで契約容量を見直した方がいい気がするのですが。契約ユーザーはお金を払った分のサービスを受ける権利がある存在であることが第一であって、サービスを支える出資者ではないのですから。

これで枯渇するほどフリータンクのパケットが減らなければいいのですが、果たしてこの程度のルール変更でどこまで改善するか・・・。メールを送ると言ってもみなければいい、OUTだけを行えば目を付けられるのだからINを最低の10MB・OUTは最大の1000MB行う、引き出す権利を得る1000MBを切る容量にするために節約モードを使わないなど、かなり簡単な方法で制限を回避できてしまうような気がします。個人的にはフリータンクが維持できなくなっても仕方ないと考えていますが、月末の残量は注目する必要がありそうです。

怪獣映画監督第四の作品「ニューヨークの怪人」

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ユージン・ローリー、と字面だけ見ると危ない趣味の人にも見える方はもちろんそういう人ではなく、旧ソ連出身で主にイギリスやアメリカの映画スタッフ、それも美術面で活躍した人で、アカデミー賞にノミネートされたこともある一級の人です。とはいえそれだけでは普通人の記憶には残りません。彼が映画関連の書籍はブログで登場する時は、主に「西洋では珍しい巨大怪獣映画を生涯に三本の監督した人」として紹介される時です。しかも、その三本の特撮は「原子怪獣現る」ではレイ・ハリーハウゼン、「大海獣ビヒモス」ではウィリス・オブライエン、「怪獣ゴルゴ」ではトム・ハワードと、大物もしくはこの作品以降特撮の大物となった人物ばかり。映画美術系の人だけに、見る目に長けていた、ということなんでしょうか。
それだけにユージン・ローリーの監督としての作品が紹介される場合は上記の三本ばかりで他の作品は名前すらなかなか出てくることはありません。確か生涯の間に計五本の作品を監督したとどこかで読んだ覚えがあるのですが・・・。その残り二本のうちの一本が最近ようやくDVD化されました。それが「ニューヨークの怪人」です。

ニューヨークの怪人 [DVD]ジョン・バラグレイ,マーラ・パワーズ,オットー・クルーガー,チャールズ・ハーバート,ロバート・ハットンランコーポレーション

わたしが取り上げるのですから、もちろん怪物が出てくる映画です。確か最後の一本は怪物も怪獣も登場しない一般作と聞いていますので、そちらを見ることはないでしょう。なお、本エントリーのタイトルには「第四の作品」と書いていますが、これはあくまで取り上げられ方が四番目という意味で、製作順で言えば二番目の作品になります。

作物を育てるに条件の悪い極地でも食料生産ができる、という研究を進めていた天才科学者、ジェレミーはある日息子をかばって突然事故にあい、死んでしまいます。その死を受け入れられないジェレミーの父、ウィリアムは遺体から脳を取り出し、それを電気的に生かし、コミュニケーションを取ることに成功。その脳は最終的に人型のロボットに納められ、ジェレミーは人造人間として復活します。復活当初は自分を破壊してしまうことを望んでいたジェレミーですが、研究を続けられると父に説得され、人前に姿を見せないという条件で研究を続けることに。しかし、自分の一周忌をキッカケに外へ出てしまい、自分の息子と再会。やがてジェレミーは徐々におかしくなっていく・・・。という物語です。内容としては典型的フランケンシュタインの怪物型ですが、以前の記憶と人格を全て備えたまま、ロボットのボディで復活する、というのは、1958年当時としては斬新な発想であったと思われます。しかも、そのロボットの体はとことん不気味。なまじっか人間に近い姿にしているだけに、暗闇に出てきたら卒倒すること請け合いの怖さです。そもそも実験を続けさせるためにジェレミーを生き返らせたのに、ロボットボディは不器用で細かい作業はできず、実験はジェレミーの指示で父や弟がやっていたのですから、人型にする必要などなかったのですが・・・。復活させたのが父親だけに少しでも人間に近づけさせたかったのでしょうが、人に似た手足を持っているだけに自由に動けないもどかしさがジェレミーの精神的な闇を増大させたのは間違いないでしょう。ただ、その過程が一足飛びであまり芯に迫らず、あとで頭で解釈してそうだ、と分かるものになっているだけにもう一つその悲劇性と恐怖が伝わってきません。触覚も味覚も嗅覚もない代わりに知覚が研ぎ澄まされ、遠距離の事故などをあたかも目の前で起こっているがごとくの映像としてとらえられる、などの特殊能力を徐々に発揮しだすのも、そのあとの展開にはほとんど生かされていません。それどころか唐突に目の点滅で父親に催眠術のようなものをかけたり、妻に手を出した弟へ対する怒りから、目から怪光線を発射して殺害するなど、なんでこんな能力つけたのか父親を問い詰めたくなるようなメチャクチャな展開になっていくのです。ラストは科学者の会議に突然乱入し、怪光線でかたっぱしから科学者たちを殺しまくります。これも生そのものや生物だけが受けられる栄光への嫉妬から、なんでしょうが説明も間接的に感じられる演出もろくになく、とことん唐突です。
なお、ラストの大量殺害シーンはなぜか光線を発射する前から倒れている人物がいたり、死者が出始めても周囲の人間は我先にと逃げだすでもなく、ただ茫然とジェレミーを眺めるのみ。後年の「大海獣ビヒモス」や「怪獣ゴルゴ」で日本式の「逃げる」というより「避難行動」に近い怪獣から逃げる映像とは一味違う、パニック気味に怪獣の攻撃から逃げ惑う人々を緻密に描いた作品と同じ監督の仕事とは思えません。ようするにそこまでの気配りができていないころの作品で、主人公の内面を芯に迫って演出することを求められた本作を担当するにはまだ経験が浅かった、ということなんでしょう。もしもっと後年とっていたら、単に怪獣映画の監督作品というだけでなく、ホラー映画の傑作としても名を残していて、DVD化ももっと早かったかも知れません。それでも、人でない別ボディに望まずに移植されゆえの悲しみ・精神的な闇を一度感じ取ってしまうと本作でも一味違った怖さを感じ、単なるB級と片付けられない余韻を残してくれる映画だと思います。

AMDの新CPUは来月早々?

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最近デジタル機器系を書いてもモバイルばかり、となっているのは、特に取り上げているAMDからなかなか新CPUやそれを搭載したPCが出ないせいなんですが、ご存知の通りZenと呼ばれるコアを搭載したCPU、Ryzenは発表済み。果たしていつ登場するか・・・に期待していたのですが、どうやら間もなくということらしいです。

AMD Ryzenのベンチマークリーク、いよいよIntel超えが現実のものに

超えているかどうかは別としまして、現状の一般向けCPUとしてはハイクラスのCore i7 7700K、あるいはよりハイパフォーマンス向けのCore i7 6900Kあたりともベンチによって勝ったり負けたり、という少なくとも同等の結果と出しているようです。さすがに10コアの6950Xにはかなわない印象ですが、あれは仕方ないでしょう。実際のところ、ベンチのスコアはどうでもよくてわたしとしては動画のエンコードの速度がどのくらいなのか、が気になりますが、そこはまだテストされたものが出てきていないようです。以前のFX8350は雑誌や商業サイトの酷評とは裏腹に、SandyやIvyBridgeのエンコード速度を上回るもので、HaswellになってやっとIntelもあらゆる条件でFX8350に勝てる、というものでした。今回は果たしてどうなるか。以前はテストとしてはx264を使ったH.264/AVCだけやっておかばよかったのですが、次からはH.265/HEVCのテストも必要になるでしょうね。Intel機と比べてどの程度のパフォーマンスを出すか、楽しみです。ただ、ウチにあるIntelで一番速いのはCore i7 6700、つまり現行のKabyではなく先代のSkylakeのハイロークラスになってしまうので、最新アーキテクチャとは言い難いものなのですが・・・。まぁIntelもクロックがより高く出せるようになった、以外はKabyもSkyもCPU部分の違いはない、と言っていましたし、参考くらいにはなるでしょう。
そのRyzenの発売ですが、リンク先の記事によると3月2日が濃厚。最近は日本だけ遅い、ということはあまりないと思いますので、来月早々に出てきてもおかしくありません。今回はあくまでCPUのみでAPUはまだ先のようですね。ミドルロー以下のために、早くAPUも、せめてBristol Ridge(A12-9800とか)だけでも単体販売してほしいものですが。
わたしとしても、なるべく早くRyzenを手に入れたいと考えています。とはいえ、今回は通販頼りになるでしょうから、ひょっとしたら遅れるかも知れませんが。個人的には低めのTDPモデルが用意されていることから、FXのときにはほとんどなかったMicroATXモデルを期待しています。買うCPUは、値段や6700との比較対象としての適当性から1700を予定しています。早く使ってみたいものです。ただ、AMDの場合、こうした低TDPモデルや注目クラスが直前になって後回しになる、という悪いクセがありますので、それが再発しなければいいんですが(笑)。
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