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パナソニック、欧州に有機ELテレビを投入

LG電子から日本市場に向け、有機ELテレビが発売され、そのサンプル映像のすばらしさに腰が抜ける気分になり、「日本のメーカーも液晶テレビの施設を投げ捨ててさっさと有機ELに乗り換えろ」などと暴言をぶちかましてから大して経っていないはずですが、気分的にはずいぶん前だったような気がします。それくらい衝撃的だったのですが、日本メーカーもようやく有機ELテレビの市場投入を決意したようです。

パナソニック、有機EL TVを10月欧州発売。4K向け新プロセッサやプラズマの技術も投入

ただし、決まっているのは欧州市場だけですが・・・。それにしてもこのサブタイトル、いまだパナソニックのテレビについて書くのに"プラズマ"を省くことは誰にもできないんですねぇ。それだけパナソニックがなんと言おうと、AV機器に一言ある人間は誰もパナソニックの液晶テレビが気に入らないという証でしょう。かく言うわたしも、パナソニックがテレビのパネルに液晶のみを使い続ける限り、旧製品の修理などを除いて同社の新製品に関してはテレビだろうとそうでなかろうと一切触れないことにしていました。プラズマの切り捨ては安易な製造の効率化以外のなにものにも見えなかったからです。手抜きのメーカーの製品は語るに足りない、その象徴が液晶へのテレビ一本化だったのですが、ついに待望の有機ELパネルを使ったテレビの登場です。ただ、65型で4Kのみの発表となっています。実際の発売はどうなるかわかりませんし、欧州ではそちらの需要があるのでそちらを重視しているのかも知れません。でも、日本に製品を投入するのならぜひ42型クラスで2Kの有機ELテレビも発売してほしいものです。LG電子の有機ELテレビは65型4Kは素晴らしい画質でしたが、55型2Kは2Kとしては大きすぎる上にLG電子画質のクセであるジャギーが強く感じられるものであり、総合満足度は日本メーカーの現状の同サイズ液晶テレビよりは上、程度のものでしかありませんでした。オールジャパン体制で挑もうとするメーカー談合には悪いですが、超巨大サイズの4kテレビより標準大型サイズの2Kテレビの方がわたしはずっと欲しいです。そちらで有機ELの立体的な色・コントラスト表現だけを存分に生かせるテレビが出てくれれば即飛びつくのですが、どうでしょうか。もちろん最大の問題は「日本は液晶への信頼が高く、消費電力を一番重視する特別な市場」などと言い訳して世界中で日本だけ液晶テレビしか売らない、という態度をメーカーが取る可能性があることなんですが。

NHK、HDR対応85型8Kディスプレイ開発。従来TV方式と互換性のあるHDR

一方、日本放送協会がなんとしても2Kの次は8K、という態度を崩さずに着々と開発を続けている模様です。個人的には8KよりHDRの方がうれしいです。この技術を使えば液晶でも色表現能力を強化できるのでしょうか。液晶にはほかにも残像ノイズや黒の弱さ、細部のざわつきなど欠点が多いので8Kのような"不気味の谷"を超える解像度だとそういうアラがさらに目立ちそうな気がするのですが。

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