このところ、ネット上に掲載された記事を後追いするだけのエントリーばかり書いてます。こうも並ぶとちょっと反省して独自のエントリーも書かなきゃなぁという気になるのですが、なかなかいいネタもなくて。正直ピンと来る物さえあれば独自ネタの方が何でも書けるので、筆がグングン進むのが自分出も分かるほど書きやすいんです。問題はそのピンとなかなか来ないところにあるんですが。せめて独自レビューくらいは近くやりましょう。2日から東京行きますので、4日あたりKabiniのシステムでも買おうかな? 東京での通常利用PC&録画再生用に使うのでSempron辺りで。番組再生だけなら2コアの最下位モデルで十分ですが、値段も安いしもう一つランクを上げた3850にする予定。
と、書いておきながら今回も後追いエントリーです。
4K時代のパッケージメディア戦略と、iVDRの役割とは?
ちょっと前にiVDRで映像ソフト販売が計画されているという話を書きましたが、その時はデモに使うような業務用を予想していました。が、どうやら一般向けソフトも想定内だったようです。記事によると7月7日に「モモーイ Live☆ぱいれーつ」というライブ収録ビデオが発売されるとか。もっともiVDRの大容量は長時間収録の方に活かしているようなので4Kではなさそう。さらに言えばわたしは知らなかったのですが、数年前にもiVDRの一般向けビデオソフトは発売されており、今回が初めてではなく、言わば再出発となる模様です。
iVDRと言えば一応オープンな録画用メディア規格だというのに日立のテレビ、マクセルのレコーダー、アイオーのストレージくらいしか現在採用していません。過去にはSANYOがレコーダーを販売していた例もあり、決して日立だけの独自規格ではないはずですがそういうイメージが付いていてマイナー路線から抜けられず、わたしも以前マイナーメディア扱いで取り上げたくらい知名度という点ではふるわない規格です。それは日本独自の録画規制のために本来便利な性能をふるう機会が与えられないのが最大の理由でした。が、現在は若干状況が変わっています。それは4K8KのUHDTVが事実上録画が出来ない状態のまま突き進もうとしているからです。
わたしらにしてみれば、受信機と録画機は表裏一体、歩くときの右足と左足に等しい関係です。ましてデジタル放送はそもそもデータ化したものを送信するわけですから、受信側はそのデータを別に蓄えるだけ、で録画は済むはず。アナログ時代と比べれば全く苦もなく録画機は作ることが出来るはずなんです。それを作らず、出来るようにせず、かろうじてタイムシフトのための一時保存をHDDに出来るようになっているチューナーもあるようですが、あんな一度入れたら二度と外へ出せない方式なんて一切まともに保存出来ないモノを録画とは認められません。規制が足枷となり、右足一本の推進力だけでマラソンさせられるような状態なのが日本の放送です。規制保存のための規格に進行の跡は見えず、このまま永久に出ないかも知れません。「一時保存以外でリピート再生したけりゃごく一部の番組だけサーバーから送信してやるからその都度受信権を買え」という方式になっているような気がします。そういう状況に対応し、ある程度まともな保存の可能性は、外付けHDDの一種であり、チューナーとの紐付きでない規制規格を備えているiVDRしかありません。iVDRは長年マイナー規格に甘んじて海の底で静かにしていましたが、それだけにいかなる嵐にも絶対的な位置を大きく動かす必要が無く、水の絶対量が減ることによって相対的に浮上の機会を得ることが出来ました。まぁ裏ではどうにかする方法もなくはないですし、それを考えるとiVDRの浮上も必ずしも良いことではありませんが、最後の期待の星となるかも知れません。
本来録画は規制をそもそも一切設けず、HDDや万能機であるPCでやれば全く問題無く、ほぼ全ての人が幸せになれるのですが、大多数の人間の生活より一部の声のデカイ人間の自尊心が優先かつ最優先というのが日本の著作権業界ですし、そのためなら法律も司法もいくらでも動かせるようになったのですから動き様がありません。極端に言えば、この状況をなんとかしてくれるならTPPによるアメリカの著作権への口出しも悪くないと思ってます。
さて、iVDRのパッケージ販売に話を戻しますと、珍しくも日本放送協会が意欲を見せているのが好印象。パッケージをメイン、放送はその二次使用という従来と逆のパターンの可能性を示唆しているほどです。他の民放と違って地上波キー局を頂点とするピラミッド構造の維持に注力する気がなく、普及するのならなんでもいいと考えている感のある日本放送協会ではありますが4Kでもいいというのが意外でした。8Kが出るまでにソフトパッケージがオンライン配信にとって代わられぬよう、繋いでおく意味合いもあるような気がします。iVDRはカートリッジですから、そのソフト販売はまるでかつてのゲーム機のようです。ゲームソフトの提供がカートリッジからディスクに代わったのと比べると先祖返りのようにも見えますが、収束技術という点では光メディアより半導体などの方がずっと進歩早く、かつ動きやすいのですから、こういう流れはあっても不思議ではありません。規格さえ守れば中身はカートリッジごとに違っていても構わないわけですしね。ディスクの回転が映像や音声のノイズ元となることも指摘されていますし、いい加減ディスクの時代から脱却すべき時かも知れません。あとは価格の問題ですね。大容量を駆使した長時間映像や高解像度映像が収録可能と言う点を考慮すれば、ある程度値段の差は縮まると思いますがそれでも絶対値段ではiVDRのようなカートリッジ形式は不利。よって作品ごとにiVDRを買うのではなく、iVDRにコピーを前提とした配信ならぬダウンロード販売が今後出てくるような気がします。放送ではなく販売映像ならある程度の複製制限も仕方ないですし、わたしとしてはちょうどいい落としどころです。
アイオーもいろいろ動きだし、iVDRと併せてようやくテレビで一時保存した番組が他でも再生だけは出来る環境が出来つつあります。かつてと比べるとまるで重油の中を泳いでいるがごとき動きののろさ、結局理想からはほど遠い物しかできないもどかしさを感じます。こういう流れが日本の映像技術の進歩を妨げ、世界の流れにのった開発が出来ずに独自形式を推し進めるしか無くなる大きな原因となっているのは確実ですが、それでも、もがき苦しみながらも投げ出さずに動いているメーカーがあるだけでまだ希望は見えます。録画にも未来があることを期待しましょう。
と、書いておきながら今回も後追いエントリーです。
4K時代のパッケージメディア戦略と、iVDRの役割とは?
ちょっと前にiVDRで映像ソフト販売が計画されているという話を書きましたが、その時はデモに使うような業務用を予想していました。が、どうやら一般向けソフトも想定内だったようです。記事によると7月7日に「モモーイ Live☆ぱいれーつ」というライブ収録ビデオが発売されるとか。もっともiVDRの大容量は長時間収録の方に活かしているようなので4Kではなさそう。さらに言えばわたしは知らなかったのですが、数年前にもiVDRの一般向けビデオソフトは発売されており、今回が初めてではなく、言わば再出発となる模様です。
iVDRと言えば一応オープンな録画用メディア規格だというのに日立のテレビ、マクセルのレコーダー、アイオーのストレージくらいしか現在採用していません。過去にはSANYOがレコーダーを販売していた例もあり、決して日立だけの独自規格ではないはずですがそういうイメージが付いていてマイナー路線から抜けられず、わたしも以前マイナーメディア扱いで取り上げたくらい知名度という点ではふるわない規格です。それは日本独自の録画規制のために本来便利な性能をふるう機会が与えられないのが最大の理由でした。が、現在は若干状況が変わっています。それは4K8KのUHDTVが事実上録画が出来ない状態のまま突き進もうとしているからです。
わたしらにしてみれば、受信機と録画機は表裏一体、歩くときの右足と左足に等しい関係です。ましてデジタル放送はそもそもデータ化したものを送信するわけですから、受信側はそのデータを別に蓄えるだけ、で録画は済むはず。アナログ時代と比べれば全く苦もなく録画機は作ることが出来るはずなんです。それを作らず、出来るようにせず、かろうじてタイムシフトのための一時保存をHDDに出来るようになっているチューナーもあるようですが、あんな一度入れたら二度と外へ出せない方式なんて一切まともに保存出来ないモノを録画とは認められません。規制が足枷となり、右足一本の推進力だけでマラソンさせられるような状態なのが日本の放送です。規制保存のための規格に進行の跡は見えず、このまま永久に出ないかも知れません。「一時保存以外でリピート再生したけりゃごく一部の番組だけサーバーから送信してやるからその都度受信権を買え」という方式になっているような気がします。そういう状況に対応し、ある程度まともな保存の可能性は、外付けHDDの一種であり、チューナーとの紐付きでない規制規格を備えているiVDRしかありません。iVDRは長年マイナー規格に甘んじて海の底で静かにしていましたが、それだけにいかなる嵐にも絶対的な位置を大きく動かす必要が無く、水の絶対量が減ることによって相対的に浮上の機会を得ることが出来ました。まぁ裏ではどうにかする方法もなくはないですし、それを考えるとiVDRの浮上も必ずしも良いことではありませんが、最後の期待の星となるかも知れません。
本来録画は規制をそもそも一切設けず、HDDや万能機であるPCでやれば全く問題無く、ほぼ全ての人が幸せになれるのですが、大多数の人間の生活より一部の声のデカイ人間の自尊心が優先かつ最優先というのが日本の著作権業界ですし、そのためなら法律も司法もいくらでも動かせるようになったのですから動き様がありません。極端に言えば、この状況をなんとかしてくれるならTPPによるアメリカの著作権への口出しも悪くないと思ってます。
さて、iVDRのパッケージ販売に話を戻しますと、珍しくも日本放送協会が意欲を見せているのが好印象。パッケージをメイン、放送はその二次使用という従来と逆のパターンの可能性を示唆しているほどです。他の民放と違って地上波キー局を頂点とするピラミッド構造の維持に注力する気がなく、普及するのならなんでもいいと考えている感のある日本放送協会ではありますが4Kでもいいというのが意外でした。8Kが出るまでにソフトパッケージがオンライン配信にとって代わられぬよう、繋いでおく意味合いもあるような気がします。iVDRはカートリッジですから、そのソフト販売はまるでかつてのゲーム機のようです。ゲームソフトの提供がカートリッジからディスクに代わったのと比べると先祖返りのようにも見えますが、収束技術という点では光メディアより半導体などの方がずっと進歩早く、かつ動きやすいのですから、こういう流れはあっても不思議ではありません。規格さえ守れば中身はカートリッジごとに違っていても構わないわけですしね。ディスクの回転が映像や音声のノイズ元となることも指摘されていますし、いい加減ディスクの時代から脱却すべき時かも知れません。あとは価格の問題ですね。大容量を駆使した長時間映像や高解像度映像が収録可能と言う点を考慮すれば、ある程度値段の差は縮まると思いますがそれでも絶対値段ではiVDRのようなカートリッジ形式は不利。よって作品ごとにiVDRを買うのではなく、iVDRにコピーを前提とした配信ならぬダウンロード販売が今後出てくるような気がします。放送ではなく販売映像ならある程度の複製制限も仕方ないですし、わたしとしてはちょうどいい落としどころです。
アイオーもいろいろ動きだし、iVDRと併せてようやくテレビで一時保存した番組が他でも再生だけは出来る環境が出来つつあります。かつてと比べるとまるで重油の中を泳いでいるがごとき動きののろさ、結局理想からはほど遠い物しかできないもどかしさを感じます。こういう流れが日本の映像技術の進歩を妨げ、世界の流れにのった開発が出来ずに独自形式を推し進めるしか無くなる大きな原因となっているのは確実ですが、それでも、もがき苦しみながらも投げ出さずに動いているメーカーがあるだけでまだ希望は見えます。録画にも未来があることを期待しましょう。