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Channel: 録画人間の末路 -
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今度はソニー PC事業売却を表明

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XPやOffice2003乗り換え需要でPC売り上げが好調、なんて話もありますが、それはあくまでビジネス用途の話で、個人用とはまた、別、なんて話もあるようですが。そんななか、国内PCメーカーの一つ、ソニーがPC事業を売却、という話が正式に公表されました。

ソニー、VAIO事業譲渡発表でPC撤退。TV事業も分社化へ
VAIOブランドは新会社で存続。「ソニーのVAIO」は終息


同時にテレビ事業も分社化するとのこと。PCの方は以前から噂に上がっていましたからそれほど驚きはしませんが、やはり寂しい気はしますね。ソニーはVAIO事業を始めて以来、大変個性的なPCで業界を騒がせてきました。組み立てPC向けの録画キャプチャーボードがBt878などの画質の劣るソフトエンコードタイプしかなかった時代に、高画質高性能なハードエンコードタイプキャプチャーボードを組み込んだシステムを販売し、憧れを抱かせてくれたものです。組み立て用ボードや汎用ソフトの性能が追いついたりデジタル時代になって録画が不便になってVAIOのようなシステムPCの優位性がなくなったあとも、テレビやレコーダーで培った技術を導入して組み立てやBTOPCとはひと味違うシステムを販売し続けていました。最近も個性的なPCが多く、値段の問題に目をつぶればソニー製のPCが一番使ってみたいPCだ、という評価を個人的にはし続けていたのですが、逆にそういうこだわりの設計が値段重視の市場に合わなかったのかも知れません。ただ、全く利益が出ていなかったということも考えづらいですから、総合的なソニーグループとしての立て直しの一環として「売っても良い」事業と「勝手も言い」事業としてPC部門に焦点が当たったというところではないでしょうか。
テレビは当然ながら赤字が続いているため、分社化したうえでどうやらより高機能モデルに注力する模様。「4Kラインナップを一層強化するほか、広色域、高画質技術搭載の2Kなど高付加価値モデルに注力」とある点からいわゆるスマートテレビ展開ばかりを考えているわけではないようだというところが救いです。中古市場ではソニーへの信用度は高めですし、簡単に陳腐化する多機能より高画質であることを付加価値として押し出すようにして欲しいですね。

VAIOのブランドと事業は売却先の日本産業パートナーズが創る新会社が受け継ぐようですが、今まで違って価格重視や法人向けにも重点を置く展開になってもおかしくないですね、むしろそっちが自然かと。ソニーはスマートフォンやタブレットが今後の中心と考えてそちらに注力する考えのようですが、わたしとしては同じ調べ物でも簡易的な調べ物しか出来ず、考えをまとめるために文章を書こうにも長文に向かないスマホやタブレットにそこまで未来を掛ける意味があるのか疑問ですが。ただ、こうして個性的なPCを作るメーカーがなくなっていくにしたがって誰もPCに個性をもとめなくなり、気がついてみれば誰もインターネットで熱心に調べ物したり文章を書いたりせず、ましてこだわりのデジタル環境など持とうとも思わずに、ただ受け身になって人と同じ物を選ぶだけ。そんなのがデジタル機器の扱い方になっていくかも知れません。

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