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Channel: 録画人間の末路 -
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続・HEVCエンコーダーの調査

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先月買った4770システムですが、実はいまだにまともに起動していません。どうやら初期不良品を引いたらしく、24ピンを挿して通電しただけであらゆるファンが勝手に動いてしまう現象がどうやっても治りません。一応買った店と連絡をとっているので交換してもらえるかも知れませんが、あまりに何回もCPUに変な電流を流したり(なにせ勝手に通電するのですから)取り外したりしているのですでにCPUが壊れてしまった可能性も否定できない状況です。もし交換してもらってダメなら、しょうがありません、あきらめます。その場合、年末にお金が出来たら今度は完成品にしとこう。


さて、前回はきわめて簡単にHEVCを、それも時間がないからってSDのMPEG2なんかでエンコードしたのであまりテストになってない記事をアップしてしまいました。そこで今度はもっと実際に使いそうな、1920x1080のMPEG2ファイルを使います。ただし、前回の重さ(FX8350なPCで720x480、70分のMPEG2の変換に2時間30分!)から長い映像は実験としてもとても実用にならないと判断。よって当ブログとしては短いですが2分の映像にカットしました。その際、TMPGEnc MPEG Smart Renderer 4でTSからMPEG2-PSに、音声もLinearPCMに変更して行います。DivX ConverterはMPEG2-TSのままでは音声呼んでくれませんので。出力はHEVCの1080p。ビットレートは選択できる最低の2000Kbpsです。

かかった時間は・・・なんと24分ジャスト。実時間の12倍です。ああ、一時間の映像とかのエンコードしなくて良かった。にもかかわらず、出来上がった映像はほとんど破綻らしい破綻が見えないものすごいものです。TMPGEnc Video Mastering Works 5で、H.264である以外はほぼ同じ条件でエンコードした映像(ちなみに速度標準で、裏でほかの作業しながら2分ジャストで終了)と比べると、静止画だとはっきり細部の再現力が違うのが分かります。が、それ以上に背景のボケさせ方のレベルが段違い。H.264/AVCではうまくボケずにヘンな抽象画みたいな気持ち悪いボケ方なのに対し、H.265/HEVCは元のMPEG2・20Mbpsと比べてもさほど遜色なく、むしろノイズがうまく消えていたり黒のしまりが良くなったりで見ようによってはH.265/HEVCの方がキレイに見えるくらいです。ただ、特に黒のしまる画つくりはHEVCというより再生に使うDivXPlayerのクセという感じなので、これだけで判断するのは難しいのですが。実際、H.264/AVCの映像もDivXPlayerで再生させるとノイズが目立たず、黒がしまります。その分ボケの悪さが余計際立ちますので一長一短なのですけど。
正直この画だけでもHEVCに乗り換えようかと思うほどのものですが、残念ながら現状ではいいところよりも悪いところの方が多いのです。まず、再生ソフトのインターレース解除がHEVCに対応しておらず、映像は横線が目立ちます。音声も、せっかくPS化して読み込ませたのに、映像とうまくシンクロしてくれません。ただし、これらはH,264/AVCへのエンコードでも起こりましたので、DivXのソフトの完成度が低いためと考えられます。お金払うのならこの完成度では・・・というレベルなので、なんとかして欲しいものですが。ちなみにインターレースの解除をソフトでやろうと簡単なavsスクリプトを書いてみたのですが、DivXはavsには対応してないのか、全く動画ファイルとして認識してくれませんでした、残念。

ちょっと触れただけでも分かるくらい、H.265/HEVCの潜在能力はさすが最新のコーデックだけあって高いです。ただ、デコーダーの能力が熟成されているH.264/AVCのほうが何倍も便利なのが今の状況でしょう。ひょっとしたらHEVCはわたしらの手元に下りてこない可能性もありますし、今のところは少し遊ぶ程度に使うだけで十分だと思います。

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