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PCワンズからの挑戦状

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大阪は日本橋にあるショップなので一度も行ったことはないのですが、一度通販を利用したことがあるのでメルマガがたまに来るので名前は存じているショップに、PCワンズというところがあります。
で、ここが毎週木曜日に「ワンズちゃんねる」というネット配信番組をUSTREAMで流してるんですね。で、昨日(1月31日)は、「AMD応援企画 FX8350を使ったエンコード検証」とネットで見ました。面白そうだったので、21時に該当チャンネルに行ってみたのですが。

MC「あるサイトで本当かな? って言う記事がありまして FX-8350の性能について検証を行ってみた、その中でもエンコード性能や如何に!ということで」

「CPUの性能の違いが、戦力の決定的な差でないことを教えてやる!」(池田秀一)

ほうほう。FX8350のエンコードについて書いたサイトの記事が疑問だと。わたしも何度も検証しているのでこれは見逃せない。

MC「あるサイトで書いていた記事を元に検証させていただんですが、そこでやっていた検証としては2600K、SandyBridgeの2600Kとこの8350を比較してました。で、その結果ですね、2600Kに、FX 8350の方がですね、ソフトによっては、ほとんど!勝っておりました。なので、そこの記事で3770といい勝負が出来るんじゃないか、と書かれていたので、非常に気になって・・・」

ははは、2600KとFX8350を複数のソフトでエンコード検証をするなんて、わたしくらいのものだったと思っていたが、世の中広い・・・。

ウチだよ、どうみてもこの「あるサイト」って orz

いやこのリラックスしていた途中で感じるむず痒さ。誰かが噂話していたら、それが自分のことだって気が付いたときの、居場所を失ったかのようなあの感覚。たぶんあちらも、わたしが見てるって思ってもいないのでしょうが。ライブで見てたんですよ〜。ID持ってないので書き込みとかしませんでしたけど。
で、この放送で公開されていたデータがこちら。

条件
TMPGEnc Video Mastering Works 5
30分動画・60分動画・120分動画をそれぞれ1280x720のMP4に変換 ビットレートは平均2000、fpsは30固定で算出

比較機材 FX 8350とCore i5 3570K

30分動画
3570K 33分18秒
FX8350 44分08秒

60分動画
3570K 70分34秒
FX8350 99分05秒

120分動画
3570K 245分48秒
FX8350 164分33秒
3770K 123分くらい(MCさんの私物)

ほら、ここでもFX 8350は酷評されています。途中で「やめてくれ〜」とか言っていたくらい。最後になぜか3570Kが不自然なほど遅くてフォローしてましたが。なんかこういうのを見ると、ウチの場合Core i7 2600Kが利用者の愛情が足りずに性能を発揮していないだけ、って気がしてなりません。が、その一方で「お前の記事間違ってない?」と言われているようにも聞こえます。いいでしょう、これは挑戦状と受け取りました。この挑戦受けて立ちましょう。そろそろ新CPUを買うまでエンコード速度の計測はやめようと思っていたのですが、わたしがやらずに誰がこの放送の結果にツッコミを入れられるというのですか、ということで封印を解きます。

なお、ライブ放送終了後から録画された動画が公開されていますので、興味のある方はご覧ください。

USTREAM:ワンズちゃんねる!

ワンズちゃんねる! #103 「8コアは伊達じゃない!」 vol.1の開始から20分くらいまでがFXエンコードネタとなっております。


さて、向こうさんの検証を・・・と思っても、入力ファイルの情報がないんですよ、これが。「ブルータス、お前もか!」ってなくらいにどこも必要な情報が不十分。今回はそこも含めて考えていきましょう。
まずは自分のハードでもう一度調査します。ただ、文字通り昨日の今日ですから比較とするには条件バラバラな普段使っているやつで。

AMD機
FX 8350 定格
DDR3-1866 4GBx2
GeForce GT640
990FX Extreme4
Windows7 Pro
電源プラン:バランス

Intel機
Core i7 2600K
DDR3-1600(1333動作) 4GBx2
内蔵HD3000
GA-H77M-D3H
Windows8 Pro
電源プラン:バランス

特にOSがそろってませんが、Intel機はWindows8にした方が少し速くなることが多いので、まぁ見逃してください。
用意した動画はもちろんMPEG2-TSで、1920x1080の1時間54分(114分)もの。音声も5.1chです。これを上と条件をそろえ、x264エンジンのMP4、H.264/AVCの1280x720の2000Kbpsに1PassのVBRで
・30分ピタリまでエンコード
・60分ピタリまでエンコード
・114分目いっぱいエンコード
・リサイズなしで1920x1080のままエンコード
の4種類を行い、時間を計測します。ソフトはもちろんTMPGEnc Video Mastering Works 5。

30分
2600K 22分10秒
FX8350 23分00秒

60分
2600K 44分27秒
FX8350 46分03秒

114分
2600K 85分22秒
FX8350 88分26秒

リサイズなし
2600K 162分06秒
FX8250 133分23秒
※この項目に限り数字が間違っていましたので訂正します。申し訳ありませんでした。

見てわかる通り、リサイズを行った動画に関しては少しずつですが2600Kの方が勝っています。こうなる原因は過去の検証ではっきりしていますが、現AMDアーキテクチャは単純な処理ほど得意で複雑さが増す処理は苦手です。1920x1080から1280x720へのリサイズというのは事前のデコード処理としては結構重いため、Intelに有利に働きます。前の動画のときに逆転がおこらなかったのは元動画が1440x1080だったため、リサイズの複雑さが少なくて済んだためでしょう。それが証拠に、リザイスなしのエンコードだといつも通り、FX 8350の方がCore i7 2600Kを凌駕します。
ただ、やっぱりPCワンズの用意したエンコードデータと違いすぎます。相対的に速そうに見えた3570Kも、こっちの2600KやFX 8350と比べれば1.5倍も余計な時間が掛かっており、激遅です。と、言うことは用意された動画はMPEG2とは考えられません。

MCさんは途中でブル(自粛)という一言を漏らしており、使われたのはMPEG2-TSよりはるかに重い、おそらくは高ビットレートのH.264/AVC動画でしょう。それなら、エンコード元のファイルがどんなものだったか、言うことができないのもわかるというものです。入手元はアレしかありませんからね。つまり、高ビットレートH.264/AVCの1920x1080動画を1280x720にリサイズしてエンコードするのなら、IvyBridgeの方がAMDのFXより有利ということです。ただ、そういう使い方って日常的にします? わたしの用途はMPEG2-TSをリサイズなしでx264エンジンを使ったH.264/AVCへのエンコードが大半で、これは日常的に行っています。これがベンチマークソフトならはじき出される数字はIntelがAMDより数段上、ってところでしょうが、わたしは自分の目的に合致した能力を持っていることの方を重視しているので、これだけではやはりFX 8350が一番と言うしかないですね。

どうしてもわからないのが3570Kの120分動画エンコードの遅さですが・・・リサイズし忘れたんじゃないでしょうかね。

参考:Core i7 2600K(HT機能無効化)の114分動画を1280x720にリサイズしたときの時間
30分 26分35秒
60分 53分30秒
114分 102分29秒
キレイに時間に比例しています。

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