
と、言う本がある。よく見かけるちょっと刺激的なタイトルの新書だ。これを古本屋で立ち読みして「自分も長財布を買って、稼ぐ人になろう」と考えた人物がいた。
その人はさっそく長財布を買いに行った。とにかく長ければいいのだろうと適当なのを見繕い、購入した。こうなれば前の財布は不要、とばかりにゴミに出した。
さてそれからしばらくのこと。その人、買い物に行こうと長財布を取り出し、現金などの確認を始めた。予想通りの金額、銀行のキャッシュカードにやたらたまったポイントカード、診察券に身分証明書・・・なにかが足りない。
その人物は気がついた。クレジットカードが入ってないことに。
もう一度確認してもない、あわてて部屋を探すが、ない。最後にクレジットカードを使ったお店に飛んでいって聞いてみるが、ない。
盗難にあったとしても、現金やキャッシュカードをほうっておいてクレジットカードだけ取り出すなんていう足のつきやすい盗難なんてちょっと考えづらい。それ以前にこの数日他人に財布を触らせたことなどありえない。と、なると可能性のが高い・・・というよりほとんど唯一の可能性として考えられるのは・・・。
古い財布の中にクレジットカードだけを入れっぱなしにして捨てたことである。
その回答にようやく至ったその人物、あわててマンションの共同ゴミ捨て場に飛んでいったが、当然ながらゴミは回収されたあとだった。
やむを得ず、クレジットカード会社に問い合わせ、カードの停止と再発行を依頼する。クレカ会社の人いわく「警察に盗難届けを出していただかないと対処しきれない」とのことだったので、仕方がなく盗まれてもいないカードの盗難届けをしに警察まで出・・・いやいや行くはめに。
かくして長財布を買ったためかどうかは知らないが、それをキッカケに通販なども当分出来なくなったしまったその人物。「クレカを失くしたおかげで無駄遣いもなくなったさ。これも金運がついてきた、って言う証拠」と強がっていた。あの本のタイトルから推測するに、長財布は金運を付けるためのアイテムではなく、稼ぐつまりできる人間にとって使いやすい、というだけのものだと思うが・・・。
ちなみにこの財布の人物とは、もちろんわたしの姉Tである orz
・昨日、姉Tが「電子レンジで加熱が出来なくなった!壊れた!」と騒ぎ出したのでレンジの様子を見た。確かに動いていないので、扉を開けてみた。
扉と本体の間に、レンジの上に投げてあった雑巾のカドの端が、ちょっとだけ挟まる程度に垂れていた。
雑巾をどかして扉を閉めなおした。同時に電子レンジが動いて加熱が始まった。
こんな姉に対してかける言葉は一つしかない。
「アホ」