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Channel: 録画人間の末路 -
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今年も買った? 買わなかった?

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残すところあと4日となった2012年。ボチボチ一年を振り返ってみるのもいいかと思います。しょせん連続しているわけだし、一年ごとに人生に区切りなんて作った生き方はしていないかも知れませんが、いい機会ではありますしね。振り向くのは良くなくても振り返るのはたまになら悪いことでもないわけです。

ここから書くのは、もちろんわたし自身の一年間、デジタル系の買い物を中心にお届けします。

買い物から振り返る今年一年。と、して考えますと、今年はあまり買ってないなぁと思うのです。特に近年になくHDDを買わない年でした。昨年末に大幅に値上げされ、お買い得でなくなってしまったHDD。すでにその状態からはとっくに脱出しているのですが、イメージとしては強く残ってしまい、HDDを買い足す、という考えが頭の中から抜け落ちた一年でした。買ったのは3TB一台とUSBのバスパワーだけで動作するポータブル1TBが一台。それくらいです。そのため、保存しておいた番組をばっさり切る、ってことよくやりました。3.5HDDも実質製造メーカーが2社になってしまい、業界としては先がもうない分野なのかも知れません。SSDが複数のメーカーで活気に満ちているのと比べると大きな差を感じます。SSDも2台買いましたね、確か。

そこそこ買ったのはPC用CPU。AMDのA8-3850を年初に、年末にはFX8350を。IntelはCore i7 2600Kだけです。それ以外にA10-5800Kを頂きました。IntelのIvyBridgeを買わなかったのは、発売開始少し前にそれまで使っていたCore i5 2500KのメモリコントローラーがおかしくなってしまってWindowsが起動しなくなり、急遽2600Kを購入せざるを得なかったからです。Ivyが出た直後はまだ減価償却がすんでいなかったものでパス、結局買わずじまいでした。ただ、最近わたしの中ではIntel欲が増してきているので、Haswellは是非早いうちに買いたいと思ってます。
AMDのFX8350。2600Kを引き立て役に何度かその速さを書いてきましたが、その反面「速いだけのCPU」に限界を感じさせるものでもありました。ベンチマークソフトでIntelとの差をある程度差を縮める必要があったために少々無理をし、定格動作でも十分な冷却が必要となってしまったためにパフォーマンスを引き出すのにクーラーの交換はほぼ必須。グラボも必要な仕様のため、AMDが言うほどFX8350のコストパフォーマンスは良いものではありません。Core i5とどちらがいいかと聞かれれば、流用機材などもありますが仮に一から用意するとするならば、x264が速いだけのFX8350より、グラボが無くても使えてQSVエンコードも選べ、それでいてx264もそれなりに速いCore i5の方に軍配が上がるでしょう。登場当初の商業サイトでの叩かれ方、特に不自然に遅いエンコード(8350や8150の数値が手持ちの8120で試した結果より低いのはあきらかにヘン)が無ければ、わたしはFX8350を買っていなかったかも知れません。
一方、もらいものではありますがA10-5800Kは良いものでした。CPUの想定ランクはしょせんミドルロー、エンコード速度も必ずしも速いものではありませんが、RADEONそのものが入っているゆえのキビキビした動きと高速メモリの性能を引き出す対応性で、他の作業は十分補われている感触でした。よく言われた「軽いゲームなら出来る」のは必ずしもAPUの本質ではありません。内蔵にも関わらず高解像度ディスプレイやフルデジタルのマルチディスプレイ出力にも対応できる出力機能こそAPUの真骨頂です。ただ、それを検証した商業サイトは皆無でしたが・・・。残念なのはVCEやOPEN CLと言った機能のサポートが伸びなかったこと。特にVCEはエンコード能力の低さを補いうる可能性を秘めているものですが、SDKの出来が良くないためか利用状況は限られ対応ソフトは伸びず。対応を表明したCyberLinkのソフトですらVCEは未だに使えないのが実情です。画質は悪くないのですが、使い勝手ではIntelのQSVとは比較になりません。むしろ個人的にも最近QSVを再評価しているくらいです。ここら辺今のAMDの政治力のなさというか、AMD64の時と比べると影響力が大きく削がれてしまっている現実を感じます。いくら良い機能を持たせても使えるようにしてもらわなければ意味がありませんからね。

AV機器は、今年も全然買わなかったなぁと。まだ十分現役貼れるHDブラウン管テレビがありますので、プラズマが風前の灯火とは言ってもなんか買う気がもう一つおきませんし、レコーダーに至っては、地上波全録に道を拓こうとするなど、わたしの欲しいような路線からどんどん離れていく一方ですし。機能的には中小メーカーが販売しているUSB接続のHDD録画専用機などに注目しているんですが、録画機能がまだ未整備なイメージがあっててどうにもこうにも・・・ですね。だからこそ買うべき?
今年一番買って使った、という印象なのがデジタルオーディオプレイヤーです。と、言っても音楽を聴くために、ではなくてスマートフォンの代わりにするためにです。年初に買い、最後まで今年のベスト買いで在り続けたソニーのNW-Z1000はAndroidを搭載し、必要十分な機能と大きめの画面を提供してくれたために、WiFi環境さえあれば携帯電話なんて通話とメールだけで十分と思わせてくれるに足るものでした。「そういう使い方なら白ロム買えよ」という意見もあるでしょうが、それは恵まれた地域に住んでいる人の視点でしか出ない意見。しょっちゅう東京に行ってるわたしの言うことじゃないですが、こっちの視点で買い物をしたかったんです。
その後にCOWON Z2 Planue、iPod TOUCHと同じ市場にある製品(むしろこの2機種のメーカーの方がソニーより先行してますが)を立て続けに買ったのも、NW-Z1000が良かったからです。良い新分野の製品を買うと、競合も欲しくなるんですよ、物欲魔人ですから。Z2は期待通りの動画性能を発揮、iPod TOUCHは主にiOSのアプリのために欲しかったのですがなかなか新型が出なかったのでしばらく保留・今年後半に入ってようやく新型(と、言ってもiPhoneの一世代落ちですが)が出たので買いました。NW-Z1000以上にサクサク動く感はさすがにiOS向け新型機ですが、その薄さと軽さのおかげでコートのポケットに突っ込んでおくと存在感が全く無くなってしまうのが欠点と言えば欠点。時々「あれ? どこやったっけ?」て体中探し回ることがあります。そんなのはわたしだけですね、ハイ。

普段持ちは相変わらずNW-Z1000です、ボチボチAndroidでもっといいCPUのが欲しいですが、多分でないでしょう。今年は、7インチクラスの認知が進んだことで、ようやく日本でもタブレット市場が立ち上がった年になったからです。まだ7インチというより8インチに近い大型機も多くて手になじむ機種は少ないですが、タブレットにおいては一度小型の良さを味わったら大型機には戻れません。おそらく6インチ〜5.5インチくらいまで小型化されたものも出るでしょう。そういうものが出たら、Androidデジタルオーディオプレイヤーも大型である必要はなくなり、独自路線のiPodTouchはともかくWALKMANなどはFシリーズのようなより小型モデルに収束していくでしょう。



こうしてみると結構いろいろ買っていますが、やはりざっとした印象では「あまり買っていない」んです。来年こそ何か買いましょう。
PC系。Intelなどの部品メーカーももはやモバイル向けをメインに、デスクトップはそのついでとなるのは避けられないでしょう。次々世代はLGAが無くなると言われて問題視されてますが、次世代のHaswellすら新型GPUはモバイルのみでデスクトップ向けは従来型のマイナーチェンジのみになる、という話もどこかで読んだ覚えがあります。巨大なクーラーが使えることを前提にパフォーマンスを追及するCPUやGPUの時代はボチボチ終わりでしょう。AMDのFXが時代遅れに感じられるのは、その流れに逆らってモバイル対応を考えず、機能をCPUに絞ったパフォーマンス向けであるからかも知れません。

勝手な予想。来年は「省機能+テザリングな電話機」が各社から出ると思ってます。タブレットの小型化が進めば高額で、新型に変えるには解約料が必要になるスマートフォンより安く買い替え・買い増しができるタブレットを使いたい、と思う人が少なからず出てくるはず。そういう層には電話機にバッテリーを消費する高機能など不要、現在スマートフォンのうち通話とメールとテザリングだけあればそれでいい、ってことにきっとなるはずなんです。ただ、現在の電話会社の収入のうち、高額なスマホの販売料や解約料が担う部分も少なくないため、その収入を減らす市場に力を入れる、とは思えませんので、ラインナップにちょっと添える程度になるとは思いますが。現状でこれに当たるのはウィルコムのPORTUSだけですが、ウィルコムの独自性が感じられる機械は、数年たったら他社から似たようなものが出てヒットするケースが多いので、ボチボチ出てくると思うんですが、どんなもんで。もちろんタブレットではなくやはり一台で全部済むスマートフォンがいい、という人の方が多い(ただ、無闇には買い換えない)でしょうから、限定された市場にしかならないでしょうが。

今年、電子書籍が立ち上がると言われて楽天やAmazonからようやく話題になるリーダーが出ましたが、多分日本では本当の電子書籍は無理でしょう、どうせ利便性や中身の充実よりプロテクトをガッチリさせるほうに熱心になって、不便なものしか出てこないんですから。ただ、数が多くなりがちのマンガの単行本とか、一年もたてば読む価値のなくなる新書なんかには日本の電子書籍も悪くないでしょうから、余計なことを考えずにそっちに専念すればいいんですよ。「再販価格維持制度」なんていう無茶が通用している業界なんですから、法律を変えてでも紙の書籍は保護されますよ。新しい主役になる市場として電子書籍を考えるのはあきらめましょう。

レコーダーは・・・来年も期待できないでしょうね。もはやどうしようもありません。テレビは、このまま売れなければ今年のように悪あがきとばかりに面白そうな機能搭載の機種も出るでしょうが、多分政治レベルでのテコ入れがあるでしょうから、今年ほど面白くならないかも。テレビを買わせるためにエコポイントの復活とか、新方式の放送の開局とかあるんじゃないかと思ってます。ちなみに今日はなぜかテレビが何台も売れました。


来年はちょっと厳しい年になりそうです。が、その予想を覆す面白い製品が出ることもちょっぴり期待して、まずは財布と相談することにしましょう。

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