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Channel: 録画人間の末路 -
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時間が与えられたAMDの逆襲に期待

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一ヶ月ぶりくらいに電気量販店に行ったのですが、どこも以前と比べてレコーダー売り場が拡張されていました。もちろんゴールデンウィークのための配置換えだったのでしょう。GWから考えて3ヶ月ほどでロンドンオリンピックですから、それを見越してレコーダーの販売を強化しようとでも考えたのでしょうか。
もっとも、オリンピックのようなスポーツ競技って、見たいとは思っても長期保存しようって考える系統のコンテンツじゃありませんから、前回の北京オリンピックの開会式(もちろん保存してあります)みたいなことはもうないだろうし、タイムシフト用のテレビ録画でほとんどの人は十分と思うのですが・・・。果たしてどうなるか。


さて、Intelの新CPU、IvyBridgeが発売されてしばらくたちました。TDPは低くてもオーバークロック時の発熱は相当なものになるという話です。当初はヒートスレッドの裏に安い液体グリスを使っているから、という噂が先行していまして、そのせいとされてきましたが、どうやら設計上の問題で熱密度が集中しすぎたため、の方が有力視されています。そのため、ターボブーストももう一つ効きにくくなり、結果としてSandyに比べてCPUの改良はあったものの、パフォーマンス面ではほとんど変わらないとか。
と、言っても売れていないわけではないようです。オーバークロックを目的としない、TDPの低さゆえに消費電力の低さ目当てのユーザーには好評なようです。消費電力が低い方がいいという人なら当然グラボもささずに内蔵GPUを使う人も多いわけで、結果HD4000搭載の方が売れるという状況のようです。CPU性能は上がってはいないものの、下がっているわけでもないようですから、必要十分なんです。

ただ、予想以上にIvyBridgeの展開はチンラタと行われるようです。

ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 ― 第150回
Ivy Bridge-Eはスキップ? 2012〜2013年のインテルCPU


一部で期待されているCore i3は夏、Celeronは遅いと来年、6コアが期待されるEモデルはスキップ、今以上の高クロックモデルを出す予定すらないというさんざんなもの。先に書いた消費電力が下がった代わりに発熱量が増えたという技術的問題もあるでしょうが、記事によると競争相手のはずのAMDーFXの評判が良くないため、性能を上げる必要がないから、というのもあるとか。Intelと言えば他メーカーの存在をどこよりも恐れる印象のあるメーカーですが、その方針を継続する必要すらないほどAMDの、すくなくとも上級CPUであるFXの存在はIntelの眼中にないということでしょうか。

ただ、さすがに嘗めすぎではないかと思います。IvyBridgeが枯れすぎてこれ以上の伸びが期待しにくいのに対し、AMDーFXのブルドーザーは誕生したばかりのアーキテクチャ。伸びしろは残っているのです。IvyBridgeのCPU性能があがっていないということは、SandyBridgeとブルドーザーの差から広がっていないということ。ivyBridgeがこのまま放っておかれると言うことは、その分AMDに時間を与えたということになるのです。もちろん、その間に少しくらい改良が進んだからと言っても、ベンチマークのスコアにおいてSandyやIvyを完全に超える、というのは考えづらいですが、現在一般向け利用でもっともCPUパワーを必要とする、動画エンコード作業に限って言えば実際使った感触から言えば、FX8150相当にオーバークロックした8120(厳密に言えば本当の8150には負けます)で、i7 2600Kに少し劣る程度の性能は出ています。AMD-FXの改良が進んだ場合、エンコード作業に限って言えばIvyBridgeより高速になる可能性はあるわけです。ネットでの評価は総合的ベンチマークでのスコアで行われますから一つや二つ抜かれてもかまわないかも知れませんし、それでも消費電力とかGPUが内蔵されていないとかFXの弱点は多いのですが。まぁこれも予想に過ぎませんが、AMDはもらった貴重な時間を生かして欲しいですね、二度とIntelをチンタラさせないためにも。

一方、その逆でIntelが攻めてAMDが挑戦を受けるCPU内蔵GPUにも同じことが言えます。SandyBridgeのGPUはそれまでの「映ることは映る」な印象がぬぐえなかったIntelGPUのイメージを払拭することに成功しました。動画の再生機能も、HD動画をスイスイ動かすことが出来ます。IvyBridgeの方は使ったことがないですし、数字のでない評価はあまりネット上にも出回らないので参考になるものがありませんが、少なくともSandyのものより性能は上がっているようです。SandyGPUはテレビにつなぐと映像の空気感や発色などが手持ちのE-350に比べて劣って見え、再生は出来てもそれ以上は望めるレベルではありませんでした。が、その辺を改良してくれば、こと動画に関しては画質の好みのレベルになってしまい、AMDの優位性を削ることになります。現状動画の再生に関しては加える機能がなく、細かい改良以外は頭打ちになりつつあります。3D性能に関しては当分AMDが優位に立つでしょうが、さほど3D性能を重視しない動画派には、これからはIntel内蔵GPUも有力な選択肢になっていきそうな気がします。なにせ十分な動画再生機能と高性能なCPUが一度に入手出来るのですから。
AMDAPUは今後ハイクラスなGPUを内蔵する方向に進む、と言われていますが、AMDの対IntelGPUはOPEN CLだけ、となるのでしょうか? それとも4K再生機能を搭載して高解像度ディスプレイの普及を進ませる、などの効果を生むのでしょうか? GPUの競争は妄想するまでもなく激化するでしょうね。楽しみです。

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