見逃しちゃってましたが、ちょっと大きな話になる可能性がありますので、取り上げましょう。
孫社長が「UQへの2.5GHz割り当て」に猛抗議――「泣き寝入りはしない。行政訴訟で断固戦う」
廊下で言いたい放題ですね。ようするに、
「審議会と言いながら、やる前にUQになることが決定していた」、「20MHzの募集に対して自分らは10MHzしか申請していないのだから、両方に10MHzずつ渡すのだと思っていたら、20MHz全部申請したUQが通るのは不公平」、「UQは天下りを受け入れていて、自分らは追い出したから嫌われている。だから落ちた」、「総務省のやることなんか信用出来ない」、「いらないPHSは押しつけたくせに、欲しい周波数は寄越さないというのはなにごと」、「LTEは自分たちが使いやすく改良したもので、ずっとやってきた。UQのWIMAX2(正確には2+)はWiMAXで認可を受けてLTEをやろうというインチキ行為」
ってな感じでしょうか。すいません、意訳が過ぎるとは思いますが、恨み辛み罵詈雑言をまくしたてたようにしか見えませんでしたので。
前に取り上げましたとおり、先日申請が通ったUQのWiMAX2+ですが、それ以外にソフトバンクグループのWireless City Planning(WCP)も申請をしていました。WPCはウィルコムがソフトバンク傘下に入る前、進めていた通信規格、XGPの受け皿となるべく設立された会社ですが、現在はAXGPをソフトバンクおよびウィルコムに提供する会社となっている、ソフトバンクグループのモバイル通信サービスです。UQはもちろんauグループのモバイル通信ですから、UQとWCPの競争はauとソフトバンクの競争でもあったわけです。それに負けたのは正当な理由などない、インチキだと言うのがソフトバンクグループの主張。WCPのサイトでは"「広帯域移動無線アクセスシステムの高度化のための特定基地局の開設計画の認定」の答申についてと題して総務大臣らに提出した書類がpdfで公開されています。この中身がかなりすごく、"情報公開請求"として
情報公開請求対象
・総務省における本認定に直接及び間接に関わった者、並びに相申請人における総務省OB(いわゆる天下りを含む)を含めたすべての関係者の携帯電話通話記録、面談の記録・資料、PCおよび携帯メールの通信記録、および申請・審査にかかるその他一切の書類
とあります。まるで重大犯罪の捜査要求です。もちろん全面的に通るとは思ってないでしょうが。
総務省の審議が常に資料を公平に判断して行われている、とはわたしも考えていないです。今回とて天下りの影響を否定することは出来ません。ただ、最近のソフトバンクはイーモバイルを傘下に収めたり海外の会社の買収など極めて積極的に動いており、独力で手を広げていて、WCPではすでに理論値100Mbpsの通信サービスを行っています。一方auはむしろ接続状況、特に高速通信においてかなり後手に回っており、UQのWiMAXも40Mbpsに留まっており、宣伝文句では不利になっています。ある程度のバランス感覚が働いて、同等なら今度はUQに回そうという考えが働いてもそれほどおかしくないだろう。もちろんソフトバンクが独力で広げているのは経営努力と資金によるものであり、事実上「もらう」auとは違い、不公平ではあるのですが、それは今回に限った話ではありませんので。それに、今回の条件は「携帯電話会社でない」ことがありました。UQもWCPも携帯電話の接続会社でないことに変わりはありません。が、WCPの接続サービスはほとんどがスマートフォンで使われるのに対し、UQサービスが現状大半がルーターに使われています。WiMAXを使うauのスマートフォンもありますが、現行機にはなく、旧機種の在庫のみです。2+になれば搭載スマートフォンも増えるかと思いますが、ルーターが消えることはないですし、これからもルーターが主力で有り続けるでしょう。一方、WCPはやはりほぼ全てがスマホの通信に使われることになるのは確実です。つまり、名目上の会社はともかくユーザーが使うサービスからすればWiMAXとAXGPは大きく異なるのです。WCP接続が実質携帯電話だと見なされれば、少なくとも今回の募集内容であれば事前にUQ有利という予想がなされても仕方のない話だと思うのです。「20MHzを10MHzずつ分ける」というのも、干渉を避けるためのガードバンドを入れることを考えれば無理な話です。ならば、20MHz全部使う気のあるUQが優先され、WCPは10MHzしか使う気がないので無駄な帯域が出ると判断されると判断されても不思議ではないでしょう。
もちろんこういう考えをしてUQの肩を持つのはわたしがWiMAXのユーザーであり、自分の利用するサービスが拡大するのが歓迎だからです。ですから違う意見もあるかと思います(例えば、モバイル通信と言っても結局スマホで使う人がほとんどだから、UQに当てても利用者が少なくて無駄になる、など)が、わたしは少なくともソフトバンクの発言には納得出来なかったのです。さて、本当に裁判になるのでしょうか?
ただ、いくらなんでもほとんど公人として、孫社長の「意見募集というのもこれまたガス抜きだと皆さん知っているじゃないですか」、と宮川CTOの「大臣がいないから。副大臣でやるというのは、刺されるからやらないんではないですか」。この二言はあまりじゃないかな?と思わずにはいられないですね、さすがに一言多いです。
孫社長が「UQへの2.5GHz割り当て」に猛抗議――「泣き寝入りはしない。行政訴訟で断固戦う」
廊下で言いたい放題ですね。ようするに、
「審議会と言いながら、やる前にUQになることが決定していた」、「20MHzの募集に対して自分らは10MHzしか申請していないのだから、両方に10MHzずつ渡すのだと思っていたら、20MHz全部申請したUQが通るのは不公平」、「UQは天下りを受け入れていて、自分らは追い出したから嫌われている。だから落ちた」、「総務省のやることなんか信用出来ない」、「いらないPHSは押しつけたくせに、欲しい周波数は寄越さないというのはなにごと」、「LTEは自分たちが使いやすく改良したもので、ずっとやってきた。UQのWIMAX2(正確には2+)はWiMAXで認可を受けてLTEをやろうというインチキ行為」
ってな感じでしょうか。すいません、意訳が過ぎるとは思いますが、恨み辛み罵詈雑言をまくしたてたようにしか見えませんでしたので。
前に取り上げましたとおり、先日申請が通ったUQのWiMAX2+ですが、それ以外にソフトバンクグループのWireless City Planning(WCP)も申請をしていました。WPCはウィルコムがソフトバンク傘下に入る前、進めていた通信規格、XGPの受け皿となるべく設立された会社ですが、現在はAXGPをソフトバンクおよびウィルコムに提供する会社となっている、ソフトバンクグループのモバイル通信サービスです。UQはもちろんauグループのモバイル通信ですから、UQとWCPの競争はauとソフトバンクの競争でもあったわけです。それに負けたのは正当な理由などない、インチキだと言うのがソフトバンクグループの主張。WCPのサイトでは"「広帯域移動無線アクセスシステムの高度化のための特定基地局の開設計画の認定」の答申についてと題して総務大臣らに提出した書類がpdfで公開されています。この中身がかなりすごく、"情報公開請求"として
情報公開請求対象
・総務省における本認定に直接及び間接に関わった者、並びに相申請人における総務省OB(いわゆる天下りを含む)を含めたすべての関係者の携帯電話通話記録、面談の記録・資料、PCおよび携帯メールの通信記録、および申請・審査にかかるその他一切の書類
とあります。まるで重大犯罪の捜査要求です。もちろん全面的に通るとは思ってないでしょうが。
総務省の審議が常に資料を公平に判断して行われている、とはわたしも考えていないです。今回とて天下りの影響を否定することは出来ません。ただ、最近のソフトバンクはイーモバイルを傘下に収めたり海外の会社の買収など極めて積極的に動いており、独力で手を広げていて、WCPではすでに理論値100Mbpsの通信サービスを行っています。一方auはむしろ接続状況、特に高速通信においてかなり後手に回っており、UQのWiMAXも40Mbpsに留まっており、宣伝文句では不利になっています。ある程度のバランス感覚が働いて、同等なら今度はUQに回そうという考えが働いてもそれほどおかしくないだろう。もちろんソフトバンクが独力で広げているのは経営努力と資金によるものであり、事実上「もらう」auとは違い、不公平ではあるのですが、それは今回に限った話ではありませんので。それに、今回の条件は「携帯電話会社でない」ことがありました。UQもWCPも携帯電話の接続会社でないことに変わりはありません。が、WCPの接続サービスはほとんどがスマートフォンで使われるのに対し、UQサービスが現状大半がルーターに使われています。WiMAXを使うauのスマートフォンもありますが、現行機にはなく、旧機種の在庫のみです。2+になれば搭載スマートフォンも増えるかと思いますが、ルーターが消えることはないですし、これからもルーターが主力で有り続けるでしょう。一方、WCPはやはりほぼ全てがスマホの通信に使われることになるのは確実です。つまり、名目上の会社はともかくユーザーが使うサービスからすればWiMAXとAXGPは大きく異なるのです。WCP接続が実質携帯電話だと見なされれば、少なくとも今回の募集内容であれば事前にUQ有利という予想がなされても仕方のない話だと思うのです。「20MHzを10MHzずつ分ける」というのも、干渉を避けるためのガードバンドを入れることを考えれば無理な話です。ならば、20MHz全部使う気のあるUQが優先され、WCPは10MHzしか使う気がないので無駄な帯域が出ると判断されると判断されても不思議ではないでしょう。
もちろんこういう考えをしてUQの肩を持つのはわたしがWiMAXのユーザーであり、自分の利用するサービスが拡大するのが歓迎だからです。ですから違う意見もあるかと思います(例えば、モバイル通信と言っても結局スマホで使う人がほとんどだから、UQに当てても利用者が少なくて無駄になる、など)が、わたしは少なくともソフトバンクの発言には納得出来なかったのです。さて、本当に裁判になるのでしょうか?
ただ、いくらなんでもほとんど公人として、孫社長の「意見募集というのもこれまたガス抜きだと皆さん知っているじゃないですか」、と宮川CTOの「大臣がいないから。副大臣でやるというのは、刺されるからやらないんではないですか」。この二言はあまりじゃないかな?と思わずにはいられないですね、さすがに一言多いです。