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Channel: 録画人間の末路 -
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衛星放送の映画の字幕

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話題のPEGASYSのソフト、TMPGEnc Authoring Works 5を買いました。基本ディスクには焼かないのでISOの元になるファイルを作るだけなんですが、デジタル放送のMPEGやAVCの音声をちゃんと認識してくれる点が他のオーサリングソフトと違っていていいですね。さすがは純国産です。Video MasterやEditorとほぼ同じインターフェイスなので、それらを使い慣れているわたしには大変使いやすいです。おしむらくはスマートレンダリングの際にわれわれの使うTSファイルだと音声が必ず再エンコードされてしまう点です。それだったら、Video Worksにある二ヶ国語フィルターに対応して欲しかったものです。

二ヶ国語ものと言えば洋画なわけですが、洋画と言えば付き物なのが字幕。放送ものと市販ディスクの大きな違いが、いまやこの字幕の扱いではないでしょうか。DVDやBDの字幕が、別データになっているものをユーザーの任意で表示させるものなのに対し、衛星放送の映画の字幕はBS/CSを問わずに画像データ直接埋め込まれる形式です。字幕表示の利用が可能なのは地上デジタル放送くらいなものです、と言っても地上デジタルの字幕な難聴者向けのもので洋画は基本吹き替えですが。
BSもCSもやろうと思えば字幕を画像に埋め込まず、任意表示すること、あるいは規格の変更の際に任意表示にできるような機能を搭載させることも可能だったのでしょうが、見過ごされたまま現在に至っています。これは市販ディスクとの差別化を狙う版権元の希望もあるのではないでしょうか。
ちょっと前の話ですが、スターチャンネルで放送していた映画「エド・ウッド」を録画したんですよ、DVD持っているのに。スターチャンネルですから原語+字幕版と吹き替え版の両方が放送されたのですが、字幕版がデジタルリマスターのキレイな映像だったのに対し、吹き替え版は両サイドを真っ黒にカットしたSD映像のアップコンバートだったんです。ためしに音声だけを吹き替え版から取り、字幕版と合成したところ、最初から最後までキレイにつながりました。抜けは1フレームもなかったんです。そのことから、字幕は版権元から借りてくる際に最初から埋め込んでいる可能性も考えられるわけです。データが市販ソフトと同じもので放送側が埋め込んでいるとしたら、吹き替え版を別の映像にするのは手間ですからね。もちろん絶対という確信はありませんが。最近衛星放送の洋画の字幕文字が大きすぎるという批判がありますが、最初から入っているのならどうしようもないわけですし。字幕が大きいと上にある目立つロゴから視点をそらす効果もありますし。
まぁ字幕の埋め込みによる差別化、くらいはまだ許容範囲のうちですけど、いまだにVHSビデオ時代のようなことを続けていることに、放送側は恥ずかしくないのかな? という気はします。技術は便利になるために使うものですよ。


音声を別音声と重ねたことのついでにもう一言驚いたことを。知っている人にとっては「何をいまさら」でしょうけど。
もう放送も終盤ですが、この間初めてCS放送の「ドラゴンボール改」を見たんです。地上波で見たので別にいいか、と思っていたんですが、たまたまチャンネル切り替えの際に手が止まって。
驚きました。BGM差し替えになっているんですね。地上波放送版でも最後の2話だけBGMが山本健司氏のものから急に菊池俊輔氏の、おそらくは「ドラゴンボールZ」の時のBGMに変えられたのは知っていましたが、CSでの放送では、それ以前の話にもさかのぼってBGMの差し替えが行われていたんですね。なんでも山本健司氏の曲は一部盗作の可能性があったために差し替えになったということですが、過去放送分まで差し替えするとは・・・。作成側も大変な苦労を強いられることになったようです。もっとも「ドラゴンボール改」は「ドラゴンボールZ」の流用がほとんどですからそういう真似ができたわけなんですが、そうでなかったらどうやって対処したのでしょうか? 録画を規制したがるのは、本来こういう検証を妨げる意味もあったのかも知れませんね。

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