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Channel: 録画人間の末路 -
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総務省、「放送法施行規則等の一部を改正する省令案等に係る意見募集」を公開

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衆議院が解散され、選挙が間近となってテレビを賑わせています。前回までの衆議院・参議院選挙では、当ブログでは各政党の放送に関わるマニュフェストを取り上げ、やる気や内容を検証することで一票を入れる参考にしてもらおうという企画を実施していたのですが、今回はなぁ。すでに問題ありありの地上デジタル放送は一本化され、再編成の千載一遇の機会は失われてしまったんですから、おそらく各政党ともこっち方面はやる気ないでしょうし、調べてもしょうがない気がします。一通り出たら目は通しますけどね。
あ、そうそう。今回は衆議院選挙ですから、「最高裁判所裁判官国民審査」が同時に行われるはずです。名目上は投票の過半数が"×"を突きつければその裁判官は罷免されることになっていますが、報道で取り上げられることがゼロなため実際に罷免要求が出ることはまずありえず、有名無実なものとなっています。が、納得のいかない裁判に対しわれわれが意志を表明出来る場所はここだけです。具体的にここ最近でどのような裁判が、どの裁判官によって裁かれたのかまとめてあるサイトでもあればいいのですが、それっぽいところは見当たらず、判断材料はありません。本来はマスコミが率先して判断材料となる情報を提供すべきなのでしょうが、全くその気はないようです。裁判官の心証を悪くしたくないからなのかも。一応裁判所のサイトには判例検索システムがありますので、こちらなどで一度最近の最高裁の裁判の判決の様子などを見てください。他に方法もありませんし。

もっとも、納得のいかない裁判を見つけたところで、それを裁いた裁判官の名が投票一覧表に記載されているとは限りませんけどね。さらに"×"印以外の印を始め、少しでも余計なことを書いたら即無効票扱いされるというかなり理不尽なものになってるそうですし、唯一の意思表明の場としては弱すぎるので、日本人の法律への意識を低いものにしている一つの原因となっているように思います。


ただ、現代に生きる我々にはインターネットがありますので、それ以前よりははるかにマシになっているのは確かです。放送関連と言えば、また総務省が「放送政策に関する調査研究会」というものを実施しています。まだ議事録はアップされていませんが、チェックする必要はあるかも知れません。と同時に、まもなく改定が行われる放送法に関する意見募集が開始されました。いわゆるパブリック・コメントの募集です。こういう事柄に簡単に参加できるのがインターネットのいいところの一つです。

放送法施行規則等の一部を改正する省令案等に係る意見募集

書いたところで、本当に重要な改定は国民の目に触れさせず、政党間の裏取引で予め成立が決定し、他の法律の審議が終わった採決ギリギリのところで修正案として潜り込ませるというやり方が通ってしまう現代の立法に対し、こんなあらかじめ公開されている情報に何か言ったところで全くの無力ではあるのですが、一般の国民が法律に対する意識を持たないのは(第五までを含む)権力者の望むところになってしまうので、せめて自分の興味有る分野だけでもチェックを怠らないようにしましょう。
なお、あくまで「今回の放送法の改定」に対する意見募集ですので、それ以外の余計なことを熱心に語ると取り合ってもらえなくなるかも知れませんので注意しましょう。
改定項目は多岐にわたりますが、多くは地上波のアナログ放送が終わったゆえにアナログとデジタルを併用する必要がなくなった部分の法律改定に留まるようです。ただ、"地上基幹放送局の免許及び再免許等方針"には注意しておく必要があるかと。
と、言うのも、ここ何回かの免許更新の折、アナログからデジタルへの移行を促進するために総務省のチェックがかなり甘くなった疑いがあるからです。例えば、編成のうち「教育番組10%以上、教養番組20%以上」の番組を編成する必要があるとされていますが、実際には報道やワイドショーを教養番組扱いにしたり、クイズ番組ならぬ「クイズ型バラエティ」番組、はたまた通販番組まで教養番組扱いで通ったらしいと言われており、このままでいいのか、という思いはあります。こういう定義をもっと具体的にすべきなどの指摘はあってもいいかも知れません。

そこまではやりたくない、という人が大半だとは思いますが、権力者に対して一言二言文句を言いたいという思いがあるのなら、こういう機会を活かすしかありません。くだを巻くだけよりはよほど良いと思うのです。

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