IntelからCorei 9を含むCore Xが発売されたり、AMDからRyzen Threadripperが正式に発表されたりとなかなか慌ただしいPC用CPU界ですが、性能はもちろんお値段もハイエンド。両メーカーとも従来性能比で言えば思い切った低価格にしているという報道はありますが、マザーボードなどまで含めると一般向けCPUを使ったPCと比べてかなり高額になってしまうのは避けられず、ちょっと縁遠い存在と言えます。こうしたフラグシップモデルの性能はいずれ一般曹へと降りてくることを考えれば、出てくれるだけで楽しみな存在ではあるのですが。
その一般向けCPUであるRyzenは当初から7/5/3の3つの型番で登場するという話でした。8コア/16スレッドが7、6コア/12スレッドと4コア/8スレッドが5、そして4コア/4スレッドのRyzen3です。その一番ロークラスでる3は、先週ようやく発売されたとのことです。
1万円台後半で4コア4スレッドとなる「Ryzen 3」は果たして使えるのか?
当初予想していたより効率のいいRyzenのSMTですが、3はそれを無効化したということでパフォーマンスには影響があり、Core i3相手で同程度の性能というところでしょうか。1万円台で買えることを考えれば上等と言えますが、やはりGPUを持たない構成であるRyzen3は総合で分が悪い印象です。このくらいの価格のCPUを選ぶ層だとグラボで提供されるような性能を必要とせず、内蔵でもある程度の性能、それこそ1~2世代前のIntelのCPU内蔵GPU以上であればそれで十分だから、別途金を出してまで外部GPUを買う必要はないと考えると思われるからです。特に最近低価格のグラボはほとんど市場になく、その中で安いものを買ったとしても結局Ryzen3の価格はCore i3どころかCore i5すら上回るものになってしまいます。いくらGPUの性能や能力に差があると言っても必要のない人には無用の長物でしかありませんから、これは具合が悪い。どう考えてもRyzen3は、ある程度の性能を必要とする層はもちろん低価格モデルで十分と考える層にも適しているとは思えません。そのせいか、熱狂的に迎えられた7やコストパフォーマンスに優れた5の6コアモデルと比べるとそれほど評判は聞こえてこない印象です。やはりi3クラスの購買者に選択してもらうには、GPUを内蔵したAPUこそ本命でしょう。GPUを持っているという最低限の基準をクリアして同じ舞台に立ちさえすれば、今度こそCPUやGPUの性能で比較してもらえますしね。
ただ、無いものは仕方ない・・・と言いたいところですが、どうやらRyzenと同じAM4で動くAPUが近々単独販売される、という話が出てきています。ヨドバシカメラの通販サイトで、「日本AMD AMDのCPU 通販」のカテゴリーの中で「AM4プラットフォーム対応」のAPUが予約受付中とあるのです。確認できたのはA10 9700EとA12 9800Eの2種類だけですし、AMDからこれらの販売に関しての発表も特にないのですが、ヨドバシカメラほどの大手が掲載している以上、発売されるとみて間違いないでしょう。もっともAMDから発表がないのはとっくに発表済みだからかも知れません。今回突如現れたAPUはAM4用ではあってもBristol Ridge、つまり旧アーキテクチャを採用したAPUの方だからです。これは昨年の時点ですでに発売になっていたのですが、なぜかメーカー、主にショップ系メーカーのOEM用としてしか提供されず、自分で組み立てるPCを好むユーザーは使えない扱いになっていました。それにいくらAM4とは言え、わざわざ旧アーキテクチャを採用した完成PCを買う人も少なかったでしょうから、世間では全く評価の対象外とされてきたAPUなのです。多分もはやOEM用としても引き手がなくなったので、急遽単体販売となったのではないでしょうか。
しかしいくらBulldozer系の最終形態のExcavorコアを採用したBristol Ridgeとはいえ、Zenとの差は歴然。AMDはZenはExcavorと比べてIPCは最大52%アップした、としていましたから、逆を言えば条件のほぼ近いRyzen3に対してBristol Ridgeはもっとも差の大きい分野で2/3の性能しか出ない、ということになります。ただ、Ryzenの良さはマルチスレッドの能力の高さにあるため、SMT有効の5ならともかくそうでない3ならそこまでの差にはならないでしょうが、上回ることもないと思います。実際、ヨドバシカメラの予定価格は、内蔵GPUを持たないRyzen3と比べても若干安価になっていますし、コストパフォーマンスで言えばかなり良いモデルと言えます。Ryzenと同じAM4ですからマザーボードも安定供給されるでしょうし、後でZenコアのAPUであるRaven Ridgeが出たときに交換することもできます。APU派のつなぎとして、あるいはi3への対抗馬としてなら悪くないと思われます。が、このBristol Ridge、発売は9月上旬とされてるんですよねぇ。せっかく比較的財布のひもの緩む時期である8月が来るというのに、売れ時を逃してしまいます。本来ならBristol RidgeはRyzenと同時かそれより早く単品販売されてしかるべき製品だと思うので、もうとっくに遅すぎるとも言えますが。
もっとも、旧製品の在庫処分に近いだろうBristol RidgeはAMDとしてもあまり売れなくてもいいのかも知れません。今までのAPU機を使っていて、何かしら故障してしまって内部を入れ替えたいが、いまさらFM2+のシステムを買う気にはなれない・・・そんな人に最適でしょう。
その一般向けCPUであるRyzenは当初から7/5/3の3つの型番で登場するという話でした。8コア/16スレッドが7、6コア/12スレッドと4コア/8スレッドが5、そして4コア/4スレッドのRyzen3です。その一番ロークラスでる3は、先週ようやく発売されたとのことです。
1万円台後半で4コア4スレッドとなる「Ryzen 3」は果たして使えるのか?
当初予想していたより効率のいいRyzenのSMTですが、3はそれを無効化したということでパフォーマンスには影響があり、Core i3相手で同程度の性能というところでしょうか。1万円台で買えることを考えれば上等と言えますが、やはりGPUを持たない構成であるRyzen3は総合で分が悪い印象です。このくらいの価格のCPUを選ぶ層だとグラボで提供されるような性能を必要とせず、内蔵でもある程度の性能、それこそ1~2世代前のIntelのCPU内蔵GPU以上であればそれで十分だから、別途金を出してまで外部GPUを買う必要はないと考えると思われるからです。特に最近低価格のグラボはほとんど市場になく、その中で安いものを買ったとしても結局Ryzen3の価格はCore i3どころかCore i5すら上回るものになってしまいます。いくらGPUの性能や能力に差があると言っても必要のない人には無用の長物でしかありませんから、これは具合が悪い。どう考えてもRyzen3は、ある程度の性能を必要とする層はもちろん低価格モデルで十分と考える層にも適しているとは思えません。そのせいか、熱狂的に迎えられた7やコストパフォーマンスに優れた5の6コアモデルと比べるとそれほど評判は聞こえてこない印象です。やはりi3クラスの購買者に選択してもらうには、GPUを内蔵したAPUこそ本命でしょう。GPUを持っているという最低限の基準をクリアして同じ舞台に立ちさえすれば、今度こそCPUやGPUの性能で比較してもらえますしね。
ただ、無いものは仕方ない・・・と言いたいところですが、どうやらRyzenと同じAM4で動くAPUが近々単独販売される、という話が出てきています。ヨドバシカメラの通販サイトで、「日本AMD AMDのCPU 通販」のカテゴリーの中で「AM4プラットフォーム対応」のAPUが予約受付中とあるのです。確認できたのはA10 9700EとA12 9800Eの2種類だけですし、AMDからこれらの販売に関しての発表も特にないのですが、ヨドバシカメラほどの大手が掲載している以上、発売されるとみて間違いないでしょう。もっともAMDから発表がないのはとっくに発表済みだからかも知れません。今回突如現れたAPUはAM4用ではあってもBristol Ridge、つまり旧アーキテクチャを採用したAPUの方だからです。これは昨年の時点ですでに発売になっていたのですが、なぜかメーカー、主にショップ系メーカーのOEM用としてしか提供されず、自分で組み立てるPCを好むユーザーは使えない扱いになっていました。それにいくらAM4とは言え、わざわざ旧アーキテクチャを採用した完成PCを買う人も少なかったでしょうから、世間では全く評価の対象外とされてきたAPUなのです。多分もはやOEM用としても引き手がなくなったので、急遽単体販売となったのではないでしょうか。
しかしいくらBulldozer系の最終形態のExcavorコアを採用したBristol Ridgeとはいえ、Zenとの差は歴然。AMDはZenはExcavorと比べてIPCは最大52%アップした、としていましたから、逆を言えば条件のほぼ近いRyzen3に対してBristol Ridgeはもっとも差の大きい分野で2/3の性能しか出ない、ということになります。ただ、Ryzenの良さはマルチスレッドの能力の高さにあるため、SMT有効の5ならともかくそうでない3ならそこまでの差にはならないでしょうが、上回ることもないと思います。実際、ヨドバシカメラの予定価格は、内蔵GPUを持たないRyzen3と比べても若干安価になっていますし、コストパフォーマンスで言えばかなり良いモデルと言えます。Ryzenと同じAM4ですからマザーボードも安定供給されるでしょうし、後でZenコアのAPUであるRaven Ridgeが出たときに交換することもできます。APU派のつなぎとして、あるいはi3への対抗馬としてなら悪くないと思われます。が、このBristol Ridge、発売は9月上旬とされてるんですよねぇ。せっかく比較的財布のひもの緩む時期である8月が来るというのに、売れ時を逃してしまいます。本来ならBristol RidgeはRyzenと同時かそれより早く単品販売されてしかるべき製品だと思うので、もうとっくに遅すぎるとも言えますが。
もっとも、旧製品の在庫処分に近いだろうBristol RidgeはAMDとしてもあまり売れなくてもいいのかも知れません。今までのAPU機を使っていて、何かしら故障してしまって内部を入れ替えたいが、いまさらFM2+のシステムを買う気にはなれない・・・そんな人に最適でしょう。