遠出は無理なので、ちょっとした小旅行に行ってきました。近場でのんびり温泉です。と、言うより、わたしの住んでいるのは都心から見れば田舎なので近くて遊びに行けるところと言えば温泉くらいしかないからなんですけどね。
その途中にある、ちょっとした観光スポットによったときのことです。この観光スポットはそこそこ有名で、それがある町はその観光資源があるから町の体裁を保っていられるといっても過言ではない場所です。わたしもその観光物をみようと思わなければ寄らない町ですし、行くのも数年ぶりです。その観光地は公園になっていて見物するだけなら特にお金も必要ないのも魅力です。シルバーウィークが終わり、ピークの一つは過ぎたばかりですから人は少なく、ゆっくりできると思いました、この時は。
ついたところ、過去に数回来た時と何か醸し出す雰囲気が違います。入口の石垣やガードレールにそれなりに大勢の人たちが寄りかかったり座ったりしていて、そのうちの何人かは足を投げ出していて道を占拠し、車道と隣接する道の一角がふさがれてしまっています。まぁ無理すれば足の間をくぐって通れなくもないのですが、正直通りたくありません。パッ見たところ、そこにたむろしている人物は男性ばかり。それも中高年以上の比較的年齢層の高い人ばかりで、一人二人は若い人もいましたが、それでもせいぜい30手前、くらいに見えました。全員一律に下を向いてスマートフォンを見つめている姿が何やら異様さを感じさせます。その道は避けて遠回りして公園に入ると、その空気は中にも続いていました。やはり園内は中高年以上の男性が過半数どころか大多数を占めています。彼らも手にスマートフォン、もしくはタブレットを持っています。観光地ですから、撮影目的にスマートフォンやタブレットを使う人もいるでしょう。以前来た時はカメラを持っている人も多かったのですが、今はそれをスマートフォンで代用する人も多いですから多くの人が観光地でスマートフォンを持っているのは不思議でも異様でもありません。異様なのはスマートフォン持ちの、目に入った中では全員が、観光物には目もくれず、ベンチや石垣に座り込んで下を向いているか、覗き込みながらうろうろしているか、時々指で画面をピンと少々大げさ気味にはじくかしているだけです。また、園内の売店には"歩きタバコはご遠慮ください"と同じくらい目立つ"店の前に立ち止まってのゲームはご遠慮ください"の貼り紙が。
その様、悪いとは思いつつチラリと除いた画面の様子から、わたしはようやく彼らの目的を察しました。彼らは観光客ではなく、"Pokémon GO"(以下ポケモンGOと表記)をやっていた地元の人間だったようです。全員を確認したわけではないですが、おそらく間違いないでしょう。
ポケモンGOは別の、街のちょっとしたスポットや有名な建築物なんかを各自登録させて隠れ名所を楽しむゲームがベースになったと聞いています。わたしが来たこの町は正直他に何もなく、主要産業は農業と観光ではないかと思われる地域です。三歩歩けばポイントに当たる都会と違い、この町にはこの観光地とその周りくらいしか登録されているポイントはないんでしょう。わたしはポケモンGOには全く詳しくないのでよく知らないのですが、そのポイント周辺でなければモンスターはあまり出てくれないのでしょうか。なら、ポケモンGOをやるにはみんな同じ場所に寄ってきても不思議ではありません。が、傍から見れば異様にしか見えません。特に中高年の男性の一団が道の一角をふさいでしまうたむろっぷりは、園内に入りたい観光客を遠ざけてしまいかねません。
もちろん観光地と言っても公園ですから、地元の人たちにとっても身近な憩いの場でもあります。来るな、とは誰も言えませんし、まして外で遊ぶことを前提としたゲームを遊ぶな、とも誰にも言えないでしょう。ですが、一人一人に対してはそうでも数十人と集まると嫌でも目立ちますし、それによってその場所の雰囲気は変わってしまいます。まして中高年以上の男性ばかり、となると・・・。若い人がいないのはそもそも過疎地で若い人や子供が少ないせいでしょうが、それにしてもあれでは町の重要資源であろう観光に支障が出かねません。都会では「○○公園にレアポケモンが出る!」とネットにのるとワーッと人々が群がってスマホ片手に下を向いて歩く集団が出るのがニュースになりますが、いくらでもスポットがある都会なら、それは一時的な現象にしかなりません。この町のような田舎では他にポケモンの出る場所がろくにないのですから、この様子は当分続くでしょう。もちろん絶対数は少なくせいぜい30人程度でしたが、入り口前の空気を近寄りがたいものにするには十分な数です。
ポケモンGOが流行りだした時に「観光地にレアポケモンが出るよう誘致したらどうか」とか、「これからはARを活用した探索ゲームが流行る。ポケモンGOは先兵にすぎない」みたいな話が出てましたが、これはポケモンGOは都会人しかプレイしない、という大前提があります。そういうものが出たら真っ先にやってくるのは地元のプレイヤーです。観光地の多くは過疎地であり、必然的に中高年以上の男性が多くやってます。一度男性集団ができてしまったら女性は入っていきたくないでしょうし、その作りだす空気は、こう言っちゃ悪いですが、観光地にふさわしいものになりません。誰も観光物見ないで下や明後日の方向をスマホを通して眺めるばかりですからね。
観光は予定より手身近に、さっさと離れてしまいました。ポケモンGOに興味のないわたしから見れば、他の手軽な観光地がどんどんああなっていっているかも知れないと思うと勘弁願いたい、できることならポケモンGOのブームも早く終わってほしいと思う次第です。
その途中にある、ちょっとした観光スポットによったときのことです。この観光スポットはそこそこ有名で、それがある町はその観光資源があるから町の体裁を保っていられるといっても過言ではない場所です。わたしもその観光物をみようと思わなければ寄らない町ですし、行くのも数年ぶりです。その観光地は公園になっていて見物するだけなら特にお金も必要ないのも魅力です。シルバーウィークが終わり、ピークの一つは過ぎたばかりですから人は少なく、ゆっくりできると思いました、この時は。
ついたところ、過去に数回来た時と何か醸し出す雰囲気が違います。入口の石垣やガードレールにそれなりに大勢の人たちが寄りかかったり座ったりしていて、そのうちの何人かは足を投げ出していて道を占拠し、車道と隣接する道の一角がふさがれてしまっています。まぁ無理すれば足の間をくぐって通れなくもないのですが、正直通りたくありません。パッ見たところ、そこにたむろしている人物は男性ばかり。それも中高年以上の比較的年齢層の高い人ばかりで、一人二人は若い人もいましたが、それでもせいぜい30手前、くらいに見えました。全員一律に下を向いてスマートフォンを見つめている姿が何やら異様さを感じさせます。その道は避けて遠回りして公園に入ると、その空気は中にも続いていました。やはり園内は中高年以上の男性が過半数どころか大多数を占めています。彼らも手にスマートフォン、もしくはタブレットを持っています。観光地ですから、撮影目的にスマートフォンやタブレットを使う人もいるでしょう。以前来た時はカメラを持っている人も多かったのですが、今はそれをスマートフォンで代用する人も多いですから多くの人が観光地でスマートフォンを持っているのは不思議でも異様でもありません。異様なのはスマートフォン持ちの、目に入った中では全員が、観光物には目もくれず、ベンチや石垣に座り込んで下を向いているか、覗き込みながらうろうろしているか、時々指で画面をピンと少々大げさ気味にはじくかしているだけです。また、園内の売店には"歩きタバコはご遠慮ください"と同じくらい目立つ"店の前に立ち止まってのゲームはご遠慮ください"の貼り紙が。
その様、悪いとは思いつつチラリと除いた画面の様子から、わたしはようやく彼らの目的を察しました。彼らは観光客ではなく、"Pokémon GO"(以下ポケモンGOと表記)をやっていた地元の人間だったようです。全員を確認したわけではないですが、おそらく間違いないでしょう。
ポケモンGOは別の、街のちょっとしたスポットや有名な建築物なんかを各自登録させて隠れ名所を楽しむゲームがベースになったと聞いています。わたしが来たこの町は正直他に何もなく、主要産業は農業と観光ではないかと思われる地域です。三歩歩けばポイントに当たる都会と違い、この町にはこの観光地とその周りくらいしか登録されているポイントはないんでしょう。わたしはポケモンGOには全く詳しくないのでよく知らないのですが、そのポイント周辺でなければモンスターはあまり出てくれないのでしょうか。なら、ポケモンGOをやるにはみんな同じ場所に寄ってきても不思議ではありません。が、傍から見れば異様にしか見えません。特に中高年の男性の一団が道の一角をふさいでしまうたむろっぷりは、園内に入りたい観光客を遠ざけてしまいかねません。
もちろん観光地と言っても公園ですから、地元の人たちにとっても身近な憩いの場でもあります。来るな、とは誰も言えませんし、まして外で遊ぶことを前提としたゲームを遊ぶな、とも誰にも言えないでしょう。ですが、一人一人に対してはそうでも数十人と集まると嫌でも目立ちますし、それによってその場所の雰囲気は変わってしまいます。まして中高年以上の男性ばかり、となると・・・。若い人がいないのはそもそも過疎地で若い人や子供が少ないせいでしょうが、それにしてもあれでは町の重要資源であろう観光に支障が出かねません。都会では「○○公園にレアポケモンが出る!」とネットにのるとワーッと人々が群がってスマホ片手に下を向いて歩く集団が出るのがニュースになりますが、いくらでもスポットがある都会なら、それは一時的な現象にしかなりません。この町のような田舎では他にポケモンの出る場所がろくにないのですから、この様子は当分続くでしょう。もちろん絶対数は少なくせいぜい30人程度でしたが、入り口前の空気を近寄りがたいものにするには十分な数です。
ポケモンGOが流行りだした時に「観光地にレアポケモンが出るよう誘致したらどうか」とか、「これからはARを活用した探索ゲームが流行る。ポケモンGOは先兵にすぎない」みたいな話が出てましたが、これはポケモンGOは都会人しかプレイしない、という大前提があります。そういうものが出たら真っ先にやってくるのは地元のプレイヤーです。観光地の多くは過疎地であり、必然的に中高年以上の男性が多くやってます。一度男性集団ができてしまったら女性は入っていきたくないでしょうし、その作りだす空気は、こう言っちゃ悪いですが、観光地にふさわしいものになりません。誰も観光物見ないで下や明後日の方向をスマホを通して眺めるばかりですからね。
観光は予定より手身近に、さっさと離れてしまいました。ポケモンGOに興味のないわたしから見れば、他の手軽な観光地がどんどんああなっていっているかも知れないと思うと勘弁願いたい、できることならポケモンGOのブームも早く終わってほしいと思う次第です。