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Channel: 録画人間の末路 -
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日本が恐怖で覆われる日

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昨日はまさに嵐の1日でした。なにか異次元の恐ろしさを感じた人も少なくなかったかと思います。

正直オークションで改造カードを売っていたのは、不正競争防止法違反であったのは確実でしたから、それほど驚きはしません。ところが、その購入者にたいしても立件を含めた家宅捜査が行われ、しかも彼らはまだ容疑者ですらないにも関わらずある程度の個人情報の公開(年齢など)が行われる、これまでのものとは何か違う、という印象を受けるものでした。

それに加えて、先日後になって追記した「平成の龍馬blog」の方の逮捕です。これにはさすがに驚かされました。不正競争防止法などの件なら、今までならまず警告が行われ、該当記事を削除するよう求められ、それでもやめないようならば一歩踏み込んで・・・という段階を踏んだはず。一部市販チューナーを自由化する改造ソフトを公開していた人が、そういう警告を受けていた実例はありますしね。
それに対して今回は該当記事どころかブログそのものが閉鎖されており、警告無しか、それに従ってもなお逮捕されたわけです。しかも、前に転載した記事にはこうあるわけですよ。

"多田容疑者は同月15日ごろ、無料視聴を目的に、パソコンなどを使いB―CASカードの電磁的記録を不正に改変し、19日に使用した疑い"

「19日」がいつの19日なのかはっきりしませんが、別の逮捕者の欄では「5月22日」と書き、この欄では「同月15日ごろ」、「19日」と書いていますから、おそらく6月のことであろうと思われます。なんでこう読みとりにくい省略日付を使うんでしょうかね。
しかも作ったのが「15日ごろ」と曖昧なのに対し、使ったのが「19日」と断言していますから、はっきり使ったから逮捕、ということになります。つまり、「逮捕理由を作るため、逮捕当日警察に目の前で改造カードを使うよう指示された」のではないか、と言う疑いが生じてくるわけです。
いくら中身に問題があったと言っても、別のところに書かれていた内容の写しやリンクに過ぎないブログを書いたことがあるから逮捕、はちょっとまともじゃありませんし、逮捕理由としては薄すぎますから、なにか別にそれっぽい容疑を作る必要があった。見せしめと情報収集のために無理矢理理由を作っての逮捕の臭いがプンプンします。

さらには、あらゆる面で問題だらけの「違法ダウンロード厳罰化」を含む著作権法改定案が、本日午前、参議院の文科省委員会で全く質疑応答なく、いとも簡単に満場一致で採決されました。

違法ダウンロード刑罰化、参院文科委で「原案通り可決すべき」

「警察の捜査権の乱用やネットの不当な制限につながらないよう配慮すること──などを求めた」とありますが、確実に捜査権の強化・ネットの不当な制限に直結します。上記の例などもあって、ネットを普通に楽しむのはもちろん、発言も著しい制限を受けるのは確実です。わずかなブラウザキャッシュでも違法ダウンロードすることは可能ですから、今回のようなケースの「便利な理由」として活用されることでしょう。ブラウザキャッシュはRAMドライブ上に作るなどして毎回削除した方がいいですね。

来年まもなく、日本のネットは公権が逮捕権を持って支配する、そんな恐怖に覆われることでしょう。やるかやらないかではありません、出来るか出来ないかが重要なんですから。


追記:

2012年06月20日 16時20分 UPDATE
違法ダウンロード刑事罰化・著作権法改正案が可決・成立 10月1日施行へ


何の抵抗もなくいとも簡単に成立・・・。各議員を問い詰めたいところだけど、知っている議員は市議会クラスか前回落選して浮上の目がない人ばかり。これで事実上インターネットにおける個人の意見の自由はつぶされました。

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